平成29年度(2017年度)分の所得税の確定申告の締め切りは平成30年(2018年)3月15日。今回は、今年の確定申告より始まったセルフメディケーション税制の対象となる『スイッチOTC医薬品』についてご紹介いたします。
市販薬のレシートがあれば医療費控除が受けられる?答えはNO……実は適用要件がさりげなく厳しい【セルフメディケーション税制】についてはこちらの記事↓
【確定申告】市販薬を買ったら医療控除?当てはまるかは要チェック!【セルフメディケーション税制】
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「市販薬」の中でセルフメディケーション税制の対象製品は一部のみ
薬局やドラッグストアで購入できる医薬品のすべてが控除対象であればありがたいのですが、セルフメディケーション税制の控除対象になっている医薬品は『スイッチOTC医薬品』に限られています。
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)は、健康の維持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行う個人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した際に、その購入費用について所得控除を受けることができるものです。
セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について/厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124853.html
スイッチOTC医薬品とは?
セルフメディケーション税制の控除対象となるスイッチOTC医薬品についての前に、まず「OTC医薬品」について。
OTC医薬品とは?
OTC医薬品とは、医師の処方箋がなくても街中のドラッグストアや薬局で、直接購入できる医薬品のことです。OTCは、英語の「オーバー・ザ・カウンター(Over The Counter)の略で、元々は薬局のカウンター越しに置かれていたことから、この名称となっています。
現在では規制緩和によりOTC医薬品はカウンター越しではなく、ふつうに売り場に陳列されていることも多くなりました。
しかし「要指導医薬品」「第1類医薬品」については現在でも薬剤師からの情報提供義務があるためカウンター越しでの販売となっています。
“スイッチ”OTC医薬品とは?
スイッチOTC医薬品は、医療用から一般用に「スイッチ=転換」された医薬品を指します。
医師が発行する処方せんに基づいて、薬剤師が調剤する「医療用医薬品」として長い間使用され、有効性や安全性が十分に確認された指定成分と服用方法、用量が全く同じ市販薬(一般用医薬品)として販売するものです。
今までは病院に行かないと出してもらえなかった薬と同成分同容量の薬なので、薬剤師からの服薬サポートが必要とされます。
スイッチOTC医薬品の見分け方
◎厚生労働省のwebサイトで確認する
対象となるOTC医薬品の一覧は、厚生労働省のwebサイトに掲載されています。
セルフメディケーション税制対象品目(厚生労働省)平成30年1月22日時点の対象品目一覧(pdf)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000191856.pdf
◎店頭で識別マークで確認する
一部のスイッチOTC製品は、関係団体の自主的な取組みで、対象製品のパッケージに識別マークを表示しています。
識別マークは青いものを一番よく見かけますが、赤いマークや黒のマークもありました。
こちらは黒いマーク。これからやってくる花粉症の季節にお世話になりそうな目薬もセルフメディケーション税制の控除対象!
◎レシートで確認する
控除対象かよりも、自分が欲しいと思った医薬品を購入したい!という方は、気にせず購入した後でレシートを見て「★」があったら確定申告用に取っておこう!でもいいかもしれませんね。
(SAE/登録販売者)
【参考サイト等】
OTC医薬品とは?(日本OTC医薬品協会)
http://www.jsmi.jp/what/index.htm
セルフメディケーション税制対象品目(厚生労働省)平成30年1月22日時点の対象品目一覧(pdf
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000191856.pdf
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