新エデン(5)『ほかのエデン』の話。アメリカのエデンにはアダムとイヴとあと2人【辛口オネエ】

新エデン(5)『ほかのエデン』の話。アメリカのエデンにはアダムとイヴとあと2人【辛口オネエ】

新エデン(5)『ほかのエデン』の話。アメリカのエデンにはアダムとイヴとあと2人

※新エデン(1)(2)(3)(4)はおしゃべり隕石シリーズに入ってるわ

前置き的な話が長かったけど、ここからようやく『ほかのエデン』の話ね。

先に前回までをおさらいすると、地球にはいくつかエデンの園とされる『神(あるいは別の何か)による人間を産み出す遺伝子実験場』が複数あった。そのうち、私達が知ってて、私達のルーツになっているのは特殊能力を持たない(奪われた)アダムとイヴだから、私達、この世界の人類には基本的には念力やテレパシー、予知能力みたいなものはない。

■特殊能力を持つアダムとイヴの『大成功例』が並行世界のアメリカに?

だけど、ほかのエデンでは実は、人間が憧れるようなさまざまな能力を持ったアダムとイヴが作られていて、そちらの世界線は今私達がいる世界線とは似てるけど異なる文明の進化を遂げているらしいのね。現在進行形なのは、こうしている間もそっちの世界線は存在しているはずだから。

その世界線では、ほかのエデンがどうなったかは分からないけど、アメリカの南西部にあったエデンの園が神の実験場として順調だったんですって。エデンの園も、創世記に描かれるような大きな庭園というより、砂漠の中のオアシスに雰囲気が近くて、中心には命の樹じゃなくて『命の泉』があったそうよ。

命の泉

【閑話休題】エデンはすべて『砂漠の土地』に造られた?

創世記のエデンはメソポタミア地方、今のイラクあたりだから砂漠っぽい土地よね。今回取り上げる別のエデンは、そっちの世界線だとどうなのかまでは分からないけど、こっちの世界と似た世界らしいのね。で、こっちの世界の地図で見るとアメリカの南西部らしくて、それってニューメキシコ州とかアリゾナとかのあたりで、砂漠地帯なのよね。後で話すけど、他のエデンも実は他の砂漠地帯にあって。

それって、不思議だと思わない?単純に、人間を繁殖させようと思ったら、肥沃な土地にエデンを造って、エデンを出てもすぐに農耕でも狩猟でも、楽にできる土地を選ぶものじゃない?

わざわざ不毛の地にエデンを造るのはなんで?って考えると……。勘の良い人はもうピンときてるというか、最初から「不思議じゃない、当たり前」と思ってるかしら。

当たり前……。そうなのよー!エデンを不毛の地に造る理由は、タイトル通り『実験場』だからなのよね。今の人間だって、危ないウイルスを扱う施設やら核実験施設やらは、砂漠や人がいない地帯に造るでしょ?それと一緒ってことね。

砂漠

なんぞのときに、実験マウスならぬ実験用人間のアダムとイヴが逃げ出したら、すぐ見つけられるか、逃げても生き延びないように。エデンでは人間だけじゃなく、他にもいろんな動植物を産み出す実験をしていたから、それらがエデンの外に出てしまって、地球の他の生態系に影響を与えないように。

創世記のアダムとイヴが追放されたけど生き延びたのは、生き延びること、繁殖することは神に許されたからで、ほかのエデンでは逃げ出したアダムとイヴはきっとすぐに死んでしまったか、連れ戻されたか、殺されたか……。そのあたりはまだどこからも情報が降りてこないけど、そうなんじゃないかと。

じゃ、別の世界線のアメリカ南西部のエデンの話に戻るわね。

■アメリカのエデンの園には『アダムとイヴ』の他に中性のXが2人いた

新エデン(5)『ほかのエデン』の話。アメリカのエデンにはアダムとイヴとあと2人【辛口オネエ】

どこのエデンもアダムがまずいて、後からイヴが造られたんだと思い込んでたんだけど、実はいろんなパターンがあって、アメリカのエデンにはアダムとイヴの他に、現代でいうところのトランスジェンダーで、肉体的には両性具有だったのね。

男性でもなく女性でもない、でも肉体的には男性でもあり女性でもある、とりあえず『X』としておくけど、そういう原初の人間もいたんですって。このXもアダムとイヴみたいに2人いて。ある意味『ペア』とされていたのかしらね。

そして、このエデンでは幸いなことにヘビの誘惑がなかったのか、あったけど引っ掛からなかったのか、この4人は神の言いつけをきちんと守ったまま、長い年月を平和にエデンで暮らして、動植物と会話して、天候を見極めて、テレパシーで意思疎通して幸せに暮らしていたんですって。

■実験場から「原罪を背負うことなく、祝福されて」エデンを卒業した彼らのその後は?

新エデン(5)『ほかのエデン』の話。アメリカのエデンにはアダムとイヴとあと2人【辛口オネエ】

あるとき、神がこの4人は地球に放し飼いにしても(苦笑)大丈夫そうだ、と判断したらしくて、創世記のアダムとイヴとは違って、罪を犯してないからすでに与えてあるあらゆる能力はそのままにして「この広大な地球に、お前達の理想とする世界を築きなさい」と送り出したんですって。

ただ、永遠の命だけは繁殖したときに年寄りが永遠に生きてて増え過ぎるのも良くないし、後から生まれた人間も先輩だらけで何かが代替わりする、新しいものや考え方に置き換わっていくことが難しくなるから、寿命を設定したのね。でも、それは運命の云々じゃなく、肉体の寿命で、彼らの肉体的な寿命は実は現代化学だか医学だかで言われてるのとあまり変わらず、120年前後だったそうよ。

そして、彼らは繁殖したけどエデンの時代から動植物と意思疎通する能力を引き継いでいたから、むしろその能力を奪われた創世記のアダムとイヴより辛いこともあったかもしれない。「食べること」が、他のものの命を奪うことだと分かっていたから、必要最低限しか食べなかった。狩猟をしたら、その命に対して祈りを捧げていた。その様子をどこかから神は見守って、満足していたんじゃないかしら。

続く。

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