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保存食である缶詰の賞味期限を気にする人はそれほどいないでしょう。また、缶詰ブームということもあり、購入してすぐに食べる人もいます。ですが、パントリーの奥から数年前に購入した缶詰が出てくることがありますね。食べていいものか破棄するべきか、保存食というイメージがあるだけに迷います。今回は缶詰の賞味期限について解説します。
缶詰の賞味期限とは?どこに書かれてる?
まずは缶詰の一般的な賞味期限について解説します。缶詰の賞味期限は、蓋や底の見えやすい場所に記載されていることが多いです。日付以外のアルファベットは製造工場を表す記号になっていて、どこで製造されたものかすぐにわかるようにしています。
缶詰の賞味期限の表示について
食べ物の賞味期限は「2022.07」という表示もあれば「2022.07.31」とう表示も見かけます。例えば、ペットボトル飲料などは西暦と月だけの表示ですが、缶詰は年月日まで細かく表示されています。
缶詰の賞味期限は2年以上
一般的な缶詰の賞味期限は2年から3年です。野菜や果実は2年、水産物・畜産物3年、パンは5年の賞味期限を設けているメーカーもあります。この期間内ならば「美味しく食べられる」とメーカーが保証しています。
缶詰の賞味期限が1年単位で長い理由
缶詰は空気が入らないよう密閉してから熱消毒をし微生物が中に入らないようにするから何年も常温の状態で保存できるのです。このように他の食品に比べて缶詰は特殊な加工を施しているため、保存環境(湿気が少ない冷暗所)がよければ賞味期限からずいぶん経過したものでも食べることが可能と言えます。
缶詰に関係なく賞味期限と消費期限を間違えない
缶詰には「賞味期限」が表示されていますが、5日以内に品質が劣化する食品においては「消費期限」が表示されます。こちらは「それまでに食べてください」という期限なので混同しないようにしましょう。
缶詰の賞味期限切れ!どのくらいまで許容できる?!
賞味期限は「美味しく食べられる期間」なので、賞味期限が切れてもたちまち腐ってしまうことはありません。
缶詰の賞味期限には余裕がある?
加工食品の賞味期限を決める際にたくさんの検査をするのですが、そのなかに官能検査というものがあります。こちらは長期保存し食材の味が変わるかどうか、その地点を検査するものです。賞味期限はその地点を前倒しに設定されるので、賞味期限切れから少々日数が過ぎても科学的に問題はありません。
賞味期限から5年経っても食べられるかも?!
外国で100年以上保存されていた缶詰を食べても問題がなかったという記録が残っており、適切に保存された缶詰ならば賞味期限切れでも食べられることがわかっています。
そうはいっても、好条件のパントリーがあるという家庭は少ないですし、高温多湿の日本において賞味期限切れからずいぶん経過した缶詰を食べる勇気はなかなか出ません。
賞味期限切れに気づいた時点で開けてみて、視覚と嗅覚を駆使し腐っていないか確認しましょう。
缶詰は賞味期限内でも食べられないことがある?
賞味期限が長い缶詰でも、以下のような状態のものは食べるのを止めましょう。
缶が錆びている・傷がある
缶が錆びている状態は、湿度が高い環境であった、もしくは缶が破損し中身が漏れていたことが考えられます。微生物が侵入し腐敗しているので賞味期限内であっても食べてはいけません。傷がある場合も穴が開いていないか確認する必要があります。缶と中身を別にして、破棄しましょう。
蓋が膨張している
蓋が膨張しているのは中でガスが発生しているからです。例えば、賞味期限が切れてから数年放置された果実は缶詰に含まれるスズと果実の酸が反応し水素を発生させ膨張します。スズが溶け出ているので食べられません。また、この状態で破棄することはできないので(中身が噴射する)水を張ったバケツ内で缶に穴を開けてから、果実と缶を出してそれぞれ処分してください。
缶詰開封後の賞味期限はどのくらい?
缶詰は蓋を開けるとたちまち微生物が入り込むため、できるだけ早く食べるようにしましょう。具体的には3日以内に食べきることをおすすめします。また、開封したら缶のまま保存するのではなく、清潔な容器に移し冷蔵庫に入れて保存しましょう。
トマトや果物は容器に移しかえて冷凍保存が可能です。冷凍した場合は1ヶ月程度保存できます。冷凍する際は、使う分だけを小分けにする(空気に触れる回数を減らす)など工夫すると持ちがよくなります。
最後に
缶詰はメーカーの指示に従い適切に保存していれば賞味期限切れでも食べることができます。ただ、賞味期限は美味しく食べられる期間でもあります。美味しく食べるために、キッチンの見えやすいところに缶詰リストを作って賞味期限を管理するとよいでしょう。賞味期限切れに関係なく、缶詰を食べるときは見た目や臭いに異常がないかチェックしてから食べてください。