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紫外線対策をしっかりしているつもりでも、日焼けが避けられないこともありますよね。長時間外に出ていると、肌がひどく焼けてしまって痛みを生じてしまっている人もいることでしょう。今回はそんな日焼けで肌が痛い状態になったときいつまでに対処をするべきなのか、日焼けの対処法はどうすればいいのか、といった点についてご紹介していきます。
日焼けで肌が痛い…!いつまでに対処するべき?
紫外線の皮膚への影響は太陽に当たってすぐにみられる急性傷害と、長年に渡ってあたり続けて現れる慢性傷害に分けられるそう。肌が真っ赤で痛い日焼けは急性傷害に当てはまり、強い日差しに当たってから数時間後から痛みを生じ始め8時間から24時間でピークに、2~3日で炎症は落ち着いてくるそうです。
しかし、日焼けがひどい場合は水ぶくれとなって皮がむけてくるそうで、日焼けで肌が痛い状態がより一層、深刻なものになってくることが予想されます。そのため、日焼けする場所に行く際は、なるべく早めに冷水タオルなどで肌を労わるといった対処を行った方が良いでしょう。
参照:環境省「紫外線による健康影響」
https://www.env.go.jp/chemi/uv/uv.pdf/02.pdf
寝れないほど日焼けで痛いときの対処法は?ロキソニンって使っていいの?
日焼けは軽度の火傷と同じ。そのため、日焼けの対処法としては、濡れタオルや冷水シャワー、氷などで火照りを鎮めることが先決です。しかし、ひどい日焼けをしたときは痛み、痒み、水ぶくれのような炎症がでてくるため、日焼けをした肌が寝れないほど痛い!ということもあるのではないでしょうか。でも、肌が痛いだけでは、痛み止めを飲んでもいいのかな?貼り薬や塗り薬を使ってもいいのかな?と気になる方もいることでしょう。
医薬管理センターの「紫外線と毎日の生活」によると、痛みや痒みといった炎症を鎮めるためには、「非ステロイド性の鎮痛炎症剤」が配合された軟膏を塗ったり、炎症を抑える働きがあるアロエなどを塗ると良いとされています。また、日焼けは火傷と同じですから、一般的によく知られている非ステロイド系の消炎鎮痛薬であるロキソニンやバファリンを飲むと、痛みと炎症が少しおさまってくると言われています。
ただし、ロキソニンは持病によっては使用してはいけない人もいるため、ロキソニンの添付文書をよく読むようにしましょう。その一部として「腎障害、アスピリン喘息、妊娠、潰瘍のある人」などがあげられます。
しかし、寝れないほど痛いひどい日焼けは、皮膚科を早めに受診することが重要です。なぜなら、素人の自己判断ほど怖いものはなく、医師による適切な処置を早めに行うことが日焼けによる肌のダメージだけではなく、体調を悪化させないことに繋がるからです。水ぶくれができている場合や、頭痛や発熱、悪寒、吐き気といった症状が出ている場合はためらうことなく、病院にかかるようにしましょう。
また、日焼けをしてひどい痛みを生じているときも、早めに皮膚科にかかるようにしてくださいね。
参照:医薬管理センター「紫外線と毎日の生活」
http://www.toyaku.or.jp/center05/shigaisen/03.html
ロキソニン錠60㎎/ロキソニン顆粒10%添付文書
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1149019C1149_1_09/
日焼けで顔が痛いときはどうする?
では、日焼けをするときは身体全体に日焼けをするイメージがありますが、1番影響が出てくるのは常に紫外線を浴び続ける顔ではないでしょうか。身体の日焼けと同じく、顔を日焼けをしたときの対処法として、まずは濡れタオルや冷水で火照りを鎮めるようにしていきましょう。
ただしこの時、氷で火照った部分を直接冷やすのはやめてくださいね。皮膚に直接ダメージを与えることがあるので、タオルなどで包んで肌への負担を減らすようにしましょう。
また、顔の日焼けに対してフェイスパックをしようとする人がいます。フェイスパックは一見、日焼けで顔が痛いときに効果的に思われますが、肌が赤く火照っているときはNG。コットンの繊維やフェイスパックの成分が、日焼けの炎症に対して刺激となってしまうことがあるからです。フェイスパックは炎症が収まってから使うようにしましょう。
日焼けの赤み消す方法ってあるの?
日焼けの赤みを消す方法としては、先ほどから述べていますが、クールダウンによるケアが大切となります。日焼けの赤みは軽い火傷と同じですから、冷たいシャワーを浴びたり、濡れタオルを用いたり、応急処置を行っていきましょう。日焼けの炎症が軽い場合は、クールダウンによって肌の火照りが消えてきますよ。
中には日焼けの赤みを消す方法として「冷えピタ」を使おうとされる方もいるのではないでしょうか。冷えピタは確かに貼った場所を冷やすことができるので、日焼け後の対処法として良さそうに思える代物。しかし、日焼けに冷えピタを用いるのはNG。
冷えピタの商品の注意書きにも「目の周囲、粘膜、および皮膚異常(傷口、やけど、日焼けによる熱傷、湿疹など)のある部分にはご使用になられないでください」という記載があります。冷えピタは粘着度が高いものではありませんが、冷えピタをはがす際に日焼けによって傷ついた肌を余計に傷つけることがあるため、日焼けを悪化させてしまう原因になります。
ついつい日焼けをしたときに使ってしまいそうですが、使わないように気を付けておきましょうね。
日焼けで痛みや赤みが引いてきたら、次は何をしたらいい?
日焼け後の肌は痛みや赤みが引いてきても、傷ついている状態です。特に肌は水分が奪われてしまい、乾燥しがちの状態。つまり、日焼け後の肌は水分補給と保湿が必要となってきます。日焼けをしてしまったら、水分補給をとにかくしっかりと行うようにしてください。
そして赤みが引いた肌には、刺激の少ない化粧水をたっぷりつけていきます。この時、化粧水は冷蔵庫で冷やしておくとなお効果的と言えるでしょう。また、日焼け直後の肌は水分が飛んでいきやすくなっているため、化粧水のあとは乳液などたっぷりとつけて保湿もしていきます。
日焼けで肌が痛いときはワセリンを塗ってもいい?
日焼けをしたときに、ワセリンを使ってもいいのかな?と気になる方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、日焼けをしたときにワセリンは効果的です。ただし、まずは冷やすことが最優先。肌の火照った感覚がなくなるまで冷やし続けることが重要です。
そもそもワセリンとは皮膚表面にパラフィンの膜を貼って、水分蒸発を防ぐことで乾燥防止に繋がるもの。また、刺激から皮膚を保護するときに用いられます。ワセリンそのものに薬としての効能はなく、日焼け直後に効果があるというよりも、クールダウン後の肌を守る役割を持つと言えます。
つまり、日焼け後の肌に化粧水などで水分補給をしたあと、ワセリンを塗って保湿効果を高めるといった使い方をすると良いでしょう。また、ワセリンは日焼けをした後の対処法だけに用いられるわけではありません。ワセリンを塗ってから日焼け止めを塗ると、痛い日焼けを防ぐのに効果的だそうですよ。
日焼けで肌が痛いときにしてはいけないこととは?
日焼けで肌が痛い状態の場合、いくつかしてはいけないことがあります。そこで続いては、日焼けをした肌の治りを遅らせてしまわないように、気を付けたいことをご紹介していきますね。
お風呂で身体をゴシゴシと洗う
日焼けした肌は非常にデリケートな状態になっています。そのため、お風呂で身体をゴシゴシ洗ってしまうのはNG。日焼けして肌が痛い状態であれば、ボディソープも刺激となってしまうため、冷水~ぬるま湯で優しく洗い流すだけに留めておきましょう。
どうしてもボディソープを使いたいというのであれば、よく泡立てた後、柔らかいスポンジや手で優しく泡をつけて洗うようにしてくださいね。
日焼けをする
日焼けをした肌を、さらに日焼けさせてしまうことは避けるようにしましょう。なぜなら、ただの日焼けだと思っていても、日焼けは火傷であることに違いはなく、さらに症状を悪化させてしまう可能性があるからです。肌に負担をかけてしまうだけではなく、シミなどの原因にもなりますから、日焼けをした肌は労わるようにしてくださいね。
もしも外出する予定があるなら、ワセリンを塗った後に日焼け止めを塗って、新たに日焼けをするのを防ぐようにしましょう。
日焼けで肌が痛くなる前に気を付けたいこと
日焼けで肌が痛くなってしまうのは、なるべく避けたいことですよね。そこで続いては日焼けを予防する方法についてご紹介していきます。
紫外線の強い時間帯(10~16時)に肌の露出を控える
紫外線は10~16時の時間帯が特に強いと言われています。そのため、特に日焼けをしやすい時間帯には肌の露出を控えるようにすることが重要。
なるべく日陰や日傘、帽子などを使って直射日光を遮ったり、肌は露出しないように上から薄手のカーディガンを羽織るなど工夫をするようにしましょう。
日焼け止めをこまめに塗る
日焼けはそもそも、直射日光ではなく「紫外線」によるもの。いくら日傘や帽子などを使って直射日光を浴びていなくても、紫外線を浴びないというわけではありません。
そこで日焼けをしないように徹底しておきたいのは、日焼け止めをこまめに塗るということ。
塗る量が少なければ、紫外線によるダメージを負ってしまいますから、日焼け止めを塗る際は重ね塗りをしたり、2時間おきに塗りなおすといったことを行うようにしましょう。
最後に
日焼けで肌が痛い状態が続くのは、とても辛いことです。そのため、なるべく日焼けをしないように対策をすることがまずは1番大事なことと言えます。しかし、しっかり日焼け対策をしていても日焼けをしてしまうということもあるでしょう。そんなときはすぐに、痛みを生じている肌を冷やすクールダウンを行って、自分の肌を労わるようにしてください。また、日焼けだからと軽く考えるのではなく、日焼けは火傷と同じだという認識を持つことも非常に大事なことです。少しでも肌に異常を感じる場合は、放置するのではなく、病院にかかるようにしてくださいね。