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おせち料理の一品として親しまれている黒豆。煮豆などにして食べるイメージが強い黒豆ですが、最近は健康飲料として黒豆を原料とした「黒豆茶」が人気を集めています。高い健康効果や効能が期待できるという点から、主に女性や健康意識が高い人たちから支持を集めているんです!
黒豆茶の健康への効能や、効果的な作り方や食べ方を詳しく解説します!
黒豆茶の効能!健康への基本的な効果とは?
黒豆を原料とした黒豆茶には、多くの健康への効能が期待できるといわれています。
まず一つ目は、生活習慣病の予防。黒豆茶は、ストレスや加齢、紫外線や喫煙などによって体内で増加する活性酸素を抑える働きがあるとされているのです。
黒豆茶の活性酸素除去効果によって、糖尿病や高血圧などの生活習慣病やガンなど、様々な病気を予防できるとされているのです。
黒豆茶に含まれる活性酸素を抑える効果があるとされる栄養素には、ビタミンEやアントシアニンなどがあります。しかも、これらの栄養素には抗酸化作用以外にも健康効果が期待できるのです。
ビタミンEには血液改善・促進効果が期待できますし、アントシアニンには肝臓の機能を高める効果が期待できるとされています。
さらに、黒豆茶の抗酸化作用には美肌効果も!
抗酸化作用によって肌を老化から守り、シミやシワなどといった肌トラブルを防いで若々しい肌をキープすることができるんです。
また、アントシアニンには肌にを紫外線から守り、ダメージを防ぐ働きが期待できます。しかも黒豆茶の原料である黒豆には大豆イソフラボンも含まれているので、ニキビなどを防いで美しい肌を保つ効果も期待できちゃいます!
さらに、アントシアニンにはダイエット効果も。中性脂肪の値を改善し、メタボリックシンドロームなどを予防することが可能に。
内臓脂肪が溜まると肥満だけでなく、高血圧や動脈硬化、高血糖といった生活習慣病の原因にも。健康・美容・そしてダイエットと、現代に生きる私たちの健康的な生活に欠かせない効果が黒豆茶には期待できるのです!
黒豆茶の効能はほかにもたくさん!白髪にも効果的、腎臓にも良いって本当?
健康効果が満点な黒豆。実は、頭皮や髪の毛の健康にも効果的だということをご存知でしょうか?
黒豆には髪の毛の色素細胞を活発にする成分が豊富に含まれています。タンパク質をはじめ、ビタミンB1・B2、カルシウムなどのミネラルが豊富。中でもレシチンは頭皮の血行を促進して、白髪や抜け毛の予防効果が期待できるとされています。
髪の毛は、身体の部位でもっとも細胞分裂が活発な部分です。細胞の活性化と血流改善に役立つレシチンは、髪の毛にとって非常に重要な成分です。
色素細胞が衰えると髪は白髪になりやすくなってしまうと言われているため、髪を黒々と保つにはとても大事な成分といえるでしょう。
黒豆茶の効能は白髪だけじゃない!目の疲れにも効果的
黒豆茶の効能は白髪の予防だけではありません。目の疲れの改善などの目のトラブルの予防にも効果的とされています。
黒豆に含まれるアントシアニンには、目の網膜にある色素であるロドプシンの再合成を促し、眼精疲労を回復して視力を改善する働きがあると考えられています。
ロドプシンは光にあたるとビタミンAに分解され、もう一度ロドプシンに再合成されます。パソコンやスマホなどを長時間見続けているとロドプシンの再合成が間に合わなくなってしまい、ロドプシンが減少して眼精疲労などの原因となるのです。
また、アントシアニンは緑内障や白内障など目の病気の予防にも効果的とされています。目のためには日常的に摂取していきたい成分ですね。
黒豆茶の効能は腎臓病予防にも?
黒豆は昔から漢方薬としても効果が期待できるとされており、利尿作用や風邪予防、解毒作用、活血作用(血のめぐりをよくする作用)があるとされています。黒豆は血流を改善し、様々な不調を改善すると考えられているのです。
とくに、高血圧を予防して腎臓病を防ぐ効果は大きなものとされています。腎臓の細動脈は高血圧によって血管がかたくなり、血流量が少なくなってしまいます。この状態が長くつづいてしまうと、腎臓が小さくかたくなる「腎硬化症」が生じ、腎臓病につながってしまうのです。黒豆茶で高血圧を防ぐことによって、腎臓病を防ぐことにもつながると考えられます。
黒豆茶の効能は腎臓病だけじゃない!コレステロール値の低下にも?
黒豆に含まれるプロアントシアニジンには、LDL(悪玉)コレステロールの酸化を防いで血圧を下げる効果が期待できます。さらに、アテローム性大動脈硬化の発症を抑える効果もあるといった研究結果も発表されています。
さらに、プロアントシアニジンは抗炎症作用もあるため、心臓や血管の機能に非常に効果的。
また、大豆イソフラボンにはLDLコレステロール値を下げる働きが期待できますし、大豆サポニンには血流改善・動脈硬化の予防効果があるとされています。大豆レシチンにもLDLコレステロール値や中性脂肪の低下効果が期待されています。
黒豆茶には生活習慣病など、様々な病気の予防となる成分が豊富ですので、積極的に生活に取り入れるようにしていきましょう。
効能いっぱいの黒豆茶は妊婦さんにもおすすめ?
黒豆茶の効能は妊婦さんにもおすすめ?
妊婦さんにとって水分補給はとても重要。どうせ水分補給するのなら、できるだけ栄養価が高く、健康に良い飲み物を選びたいですよね。そんな妊婦さんにおすすめなのが、栄養が豊富な黒豆茶です。
黒豆茶にはカルシウムやビタミン類、タンパク質などが豊富に含まれているので、水分補給と同時に栄養補給もできるとされています。また、妊婦さんが悩まされやすい便秘やむくみ、冷えなどに効果を発揮してくれる成分も豊富です。
黒豆茶の効能は妊婦さんのどんな悩みに効果的?
黒豆茶に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンの働きを補って妊娠中の不調を緩和する働きが期待できます。黒豆茶に含まれる大豆イソフラボンには、女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンのような働きが期待できるとされています。
エストロゲンは卵胞ホルモンと呼ばれ、子宮内膜を厚くしたり、新陳代謝を活発にしたりといった女性の美しさや健康を保つ働きを持っています。
プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれ、排卵後から増加します。子宮内膜の厚みと柔らかさをアップさせて、基礎体温を高く維持し、妊娠を継続させる効果が期待できます。
健康な赤ちゃんを妊娠するのに欠かせないホルモンである一方、妊娠を継続させるためにプロゲステロンが活発になる妊娠中には、ホルモン分泌の影響で精神不安定になりやすくなったり、肌荒れや頭痛、腹痛などの不調が増えます。黒豆茶で大豆イソフラボンを摂取することで、エストロゲンと同様の作用を得ることが可能になり、ホルモンバランスを整えて不調を緩和することができるのです。
さらに、美肌効果から高血圧や高脂血症の予防、くわえて不妊などにも効果が期待できます。摂取しすぎてしまうとホルモンバランスがかえって乱れてしまう可能性もあるので、1日70~75ml程度を目安にいつもの水分補給に加えてプラスしてみるようにしましょう。
効能いっぱい!黒豆茶の注意点とは?
豊かな効能がある黒豆茶の注意点!下痢・便秘の悪化につながる?
黒豆茶を飲んでいたら下痢になった、という方も少なくないようですが、一体なぜなのでしょうか?
黒豆茶で引き起こされる下痢の原因の正体は、便秘に効果的な不溶性食物繊維です。不溶性食物繊維は水分を含んで腸の蠕動運動を活発にする働きがあり、これがお通じがよくしてくれるのです。適切な量であれば便秘解消に効果的ですが、蠕動運動が活発になりすぎると下痢につながってしまいます。
また、便秘の人も注意が必要。不溶性食物繊維の摂り過ぎは便が腸内でとどまりやすくなってしまい、便から水分が抜けて固くなってしまいやすくなります。そのため、かえって便秘が悪化してしまうこともあるのです。
豊かな効能がある黒豆茶の注意点!女性に嬉しいイソフラボンにも注意?
黒豆に豊富な大豆イソフラボン。イソフラボンはポリフェノールの一種で、女性ホルモンに似た働きを持っています。ブドウや柿にも多く含まれているポリフェノールですが、黒豆のポリフェノールはなんとブドウの1.3倍といわれています。
大豆イソフラボンは骨粗しょう症の予防や更年期障害の緩和、生理痛や生理諸症状の改善に役立ってくれます。ですが、ホルモンに作用する成分なので、黒豆茶を飲み過ぎるとホルモンバランスがかえって崩れてしまい、不調につながってしまうこともあります。
豊かな効能がある黒豆茶の注意点!イソフラボンの過剰摂取で生理痛が悪化?
黒豆茶の飲み過ぎで大豆イソフラボンを摂りすぎてしまうと、大豆イソフラボンの過剰摂取によって生理不順や生理痛の悪化などが生じやすくなります。稀にですが、乳がんや子宮がん、子宮内膜症のリスクにつながってしまうこともあるので要注意。また、女性に限ったことではなく、男性も性機能障害を起こす原因となる危険性があります。
妊娠中の女性にとってはノンカフェインで栄養満点な便利な飲み物ですが、摂りすぎの恐れもあるのでくれぐれも飲み過ぎないようにしましょう。
豊かな効能がある黒豆茶の注意点!1日の摂取量は?
黒豆茶は適量を守って飲むことが大事。1日の間に摂取可能な適正摂取量があるので、覚えておくようにしましょう。まず、健康な成人の場合なら黒豆茶の適量の目安は1日に2~3杯程度です。子供や高齢者、そして妊娠中の女性の場合は1~2杯にしておくのが無難です。
食事のときやおやつの時などに一日中飲んでいるとあっという間に消費してしまうかもしれません。一日の間に飲む分をボトルやポットなどに用意しておいて、飲みきったらそれ以上は飲まないようにするのが賢い飲み方です。
効能いっぱい!黒豆茶の作り方
効能いっぱいの黒豆茶の作り方とは?
黒豆茶はティーパックなどが市販もされていますが、自宅でも作ることができます。黒豆茶の作り方を解説しますので、自分で作る際には参考にしてみてくださいね。
まず、黒豆を用意したら水洗いしてきれいにした後、1時間くらい水につけましょう。1時間ほどつけておくと、水が真っ黒になります。1時間つけたタイミングでザルに上げ、30分くらい水気を切りましょう。
しっかりと水が切れたら、フライパンに入れて弱火~中火で炒っていきましょう。強火で炒ってしまうと焦げてしまうので、あまり強くない火力で火を通していきます。
フライパンで炒っていくと、豆の皮の端っこからはじけていきます。パチパチと強い音がしてきたら、火を少し弱めてあげましょう。出来上がりにムラができないようにときどき動かして、まんべんなく火が通るようにしていきます。全体ができあがるまでに少し時間がかかるので、10〜15分くらいかけてゆっくり乾炒りしましょう。
豆全体の皮がはじけて、裂け目のあたりが茶色くなってきたら歓声が近いです。香ばしい香りがしてきたら炒り黒豆の完成です。
炒った後の黒豆は10%くらいかさが減ります。よく炒るとより香ばしく、軽めに炒るとさっぱりとした味わいの黒豆茶になります。炒り具合で黒豆茶の味や風味が変わってくるので、自分好みに合わせて調整していくのをおすすめします。
冷ました黒豆を密封瓶に入れておくと、常温で2~3週間くらいは保存可能です。数日分まとめて作っておけば手間も省けるので便利でおすすめです。
また、1杯分だけちょこっと炒り黒豆を作りたいと思った場合は、電子レンジで作ることも可能です。10gくらいの黒豆を耐熱容器に入れ、1~2分温めましょう。フライパンで炒った時と同様に皮に裂け目が入ったら完成です。
効能いっぱい!炒り黒豆で黒豆茶の作り方
炒り黒豆を作ったら、いよいよ黒豆茶を淹れていきましょう。
まず、作った炒り黒豆に熱湯を注ぐ方法。炒り黒豆を5~6粒カップにいれたら、そのまま上から熱湯をそそぎましょう。数分間待つだけで、黒豆茶のできあがり。2~3杯くらいは淹れられるので、何度かお湯を継ぎたして飲んでください。色がでにくいなと感じたら、少し長めに蒸らしましょう。
お湯の温度が低すぎると色が出にくい傾向にあります。お茶を淹れる直前にお湯をわかして、十分にあたたかいお湯で淹れるようにしましょう。
さらに黒豆茶の栄養素を引き出すなら、煮出してお茶を淹れる方法がより効果的です。まず、炒り黒豆をお鍋に入れて、水を入れて煮出していきましょう。弱火でじっくり加熱していくことで、黒豆に含まれる栄養をしっかりと抽出することができるのです。
お湯でに出していると、途中でぶくぶくとアクのような泡がでます。気になるかもしれませんが、これは大豆サポニンという成分が正体。サポニンは身体にいいものなので、取り除かずに煮だしていくようにしましょう。
5分くらい煮だしたら煮汁をこして、あら熱をとります。ウォーターボトルなどの適当な容器にうつしたら完成です。そのまま冷蔵庫で保管できるので、1〜2日分を作り置きしておいて飲む直前に温めるのがおすすめです。
効能たっぷりの黒豆茶!アレンジレシピの作り方
そのまま飲んでもおいしい黒豆茶ですが、おすすめの飲み方には様々なバリエーションがあります。黒豆茶の効果を得るためには毎日少しずつ飲み続けることが重要。飽きないように、アレンジレシピのバリエーションを増やしてみましょう。
まず、黒豆茶にココアを加える飲み方。温かい黒豆茶にスプーン一杯のココアを入れると、一気にデザート風味になります。ココアにもポリフェノールが含まれているので、抗酸化作用が高まってダイエット効果や健康効果がより期待できるんです!
黒豆の香りとココアの味わいは意外と相性抜群。おいしく飲んでダイエットや美容、ホルモンバランスの調整効果を得られる黒豆茶を、自宅でも作って是非毎日楽しんでみてくださいね!
最後に
健康食品として高い人気の黒豆茶。特に女性の健康にもってこいの効能がたっぷりの黒豆茶の効能は、賢い飲み方でしっかりと引き出すことができます。
まず、飲み過ぎは禁物。かえって体調不良の原因となり、ホルモンバランスの乱れや下痢などの原因になってしまいます。
また、飲み方には特にルールはありませんが、ダイエットのためには食事の前がおすすめ。血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。
即効性のある飲み物ではありませんが、毎日コツコツ飲んでいれば健康や美容につながります。これからの暑い季節、黒豆茶でヘルシーに水分補給しましょう!