で、個人天体に絡んでないと、トランジットやリリスが関係する相性の人が去ると、またリリスを意識することはなくなる。「リリスが牡牛座の私は声で人を虜にできるはずだから、声優目指す!」とか思っても、水星とか金星が絡んでなければ、ぜんぜん使えないし、そもそもそういう発想にもならないのよね。
■天体や感受点が空っぽのハウスにリリスのみのケース
そんなリリスだから、天体や感受点が入ってないハウスにポツンと入ってたりすると存在するけど休眠状態になってたりする。とりわけ、リリスの存在を自覚しにくくなるのが、
第1ハウス:持って生まれた「自分自身」とリリスが同化してしまうから自覚できない。他人から「変わってる」「マニアックだよね」なんて言われても、それがナチュラルな自分だから。ぶっちゃけ、1室リリスで「あなたは変わってる」と言われても、白人から「あなたの肌は黄色いのね。変わってる」と言われるくらい「当たり前なんだけど?何言ってるのこの白人は!」くらいの感覚だったりする。
第2ハウスのリリスには、トランジットが関わったときにお金の問題で何かしら生じやすい。
第3ハウス:好奇心の向きや身近な交友関係、創作活動をするときの表現方法にリリスの影響が出るけど、それも自分としては当たり前だから気付けない。でも、例えば第3ハウスリリスの絵師だったら「なんか、独特のタッチだよね。どうしたらこんな個性が出せるの?」と、ほかの絵師は思ってるとする。でも本人は「え?私、個性がないのが悩みなんだけど?私の絵、どこも特徴ないでしょ?」って困惑しちゃう。
あと、家の近所を散歩して、なぜか普通の人がめったに遭遇しない変わった体験をしがちでそれをSNSに投稿なんかしたら「どうしてそんなに変わったものと出会えるの?」と周囲には不思議がられたり。本人は「変わってる?いや、私は私の日常の一場面を単に切り取っただけだけど」「え?こんな変わったことが毎日起きるのが貴方の日常なの?」って、本当に本人には「変わってる」自覚がない。
第4ハウスのリリスは単独でも家庭問題に出るケースが多いからやっぱり気付きやすい。
5、8、12ハウスのリリスも何かにどっぷりハマって周囲から分かりやすいけど、この3つのハウスの場合は「私はこのことにのめり込みやすい。これに囚われやすい」って自覚しやすい。5ハウスは喜びの素だから、すごく心が惹かれてドキドキしてるときに「私は他人に比べて、これが特別に好きなんだ」と感じられるし、8ハウスのリリスも自分でその事柄への執着心にはたと気付けるときがくる。12ハウスは自分でもなぜそれにこだわるのか悩むから、気付きやすい。