みんな、毎晩いろんな夢見てて、忘れてるだけで実は一晩でも3~4個くらい違う夢も見てて、でも起きたときに印象に残ってるのは起きる寸前に見てた夢だけで。
で、その夢っていくらインパクトの強い夢だったとしても、すごく気がかりな内容だったとしても、だいたいはアタシみたいな輩の出番じゃなく、学術的に世界で認められてるような、心理学的な説明がつくものだったりするんだけど。
ところが、たまにだけど、亡くなった人が出てきたとか、予知夢とか前世とか、そういうのもあって、そうなるとアタシなんかが「はぁ~い!呼んでくれちゃった?」ってもう、出番!!って感じよね。
で、以前からちょいちょい耳にしてて話したいなと思ってた夢のキーワードが、ようやくスタッフからオファーあったから、気合入れて話しちゃうわよん♪
■「紫の空」の夢の「紫」とは?
夢の内容とか出てきた人物とか、誰かが言った言葉とかそこにあったモノとか、普通はそういうのが記憶に残りやすいんだけど、でも、そういうすべてを差し置いて、
空が紫色だった
夢の世界で、空が普通の青や夕焼けとも違う、不思議な紫だった
って話を、ときどき聞くのよね。
どんな紫だったかは、他人にはなかなか伝わらないけど、アタシも見たことが実はあって、あとはいくつかの夢の体験談を総合すると、だいたいこんな感じ。
普通の生活で見られる一番近い色と雰囲気だと、夕暮れの空がときどき、キレイなグラデーションになってる、あの紫の部分の色が空全部に広がってるような感じ。
で、普通なら夢の「色」だけに着目して紫は精神状態がちょっと不安定なときに夢で観やすいのよ~なんて話はできるんだけど、
「紫の空の世界」となると、単なる「紫」の夢とは解釈が変わるのね。
■古典に出てくる「紫の空」は人が亡くなる朝の空?
で、ドヤ顔で世界で初めてこのことを語るつもりでいたら、なんか「源氏物語」に紫の空の記述があるんですって?
(スタッフより:主人公の光源氏が亡くなった日の朝、空が紫に煙っていたとの記述がマンガ「あさきゆめみし」にあった記憶があります)
あと、松任谷由実さんって有名なシンガーソングライターの曲に「ドーン・パープル」ってあって、それも「人が亡くなる日の朝の空の紫」を歌った曲なんですって。
ってことで、すでに結構「紫の空」と「死」のつながりは知られてたみたいね……。
あ、でも、「紫の空の夢」と「死」はぜんぜんイコールじゃないのよ。
■紫の空の世界はこの世とあの世の「境界」
結論から言うと、確かに紫の空の世界は「現世ではない」世界。
かといって前世でもなく「死後の世界」つまりは「あの世」でもないのよ。
じゃあ、何か?というと、「狭間の世界」なんじゃないかと。
(狭間の世界よ、とは言い切れないのよねさすがに、完全に証明する手段もないし。ってそれは他の霊的な話もそうだけどさ)
この世とあの世の中間にある世界。幽界とか、サマーランドとか言われる世界。
眠っているときは、本当にしっかり眠れてるときは、自分の魂と宇宙の根源がつながって、パワーチャージできたりあの世的な領域から、いろいろなアイデアやメッセージをもらえたりするって、以前に話したことがあるっけ?ま、眠りがなんで大事かって、そういうスピリチュアルな意味でも大事なんだけどね。
眠っている間、魂は「現世」とは違う領域をいろいろ旅してて。そのときに通り抜けたりちょっと滞在する領域は、異なる世界のエネルギーが混ざり合ってるのね。
人が生きる世界のエネルギー、生者ならではの喜怒哀楽、生命の燃える火の色、熱、そういうエネルギーは「赤」で、そういうもののない世界、変化し続ける、何事かが絶え間なく起こる世界から解放された後にたどり着くあの世、静かな叡智の世界のエネルギーは「青」で。
絵の具の青と赤を混ぜると紫になるように、その狭間の世界に満ちるエネルギーの色は紫色なんじゃないかって。
■紫の空の夢を見る意味は?
で、ここからは仮説としてすらアタシの持論とは言い切れないけど「そうかもしれない」可能性があるのは、
あの世とこの世の間、だけじゃなくて、「今ここにいる私」が経験していないけれど、同時並行で存在してる(かもしれない)平行世界の「私」がいる世界。いくつかの、これまで重ねてきた選択肢ごとに分岐した、別の世界を夢で垣間見たとかね。
じゃあ、あの世とこの世の境界にしろ、平行世界にしろ、それを見た、記憶したまま目覚めた意味は?って言うと、
今ここにいる自分、今この人生で良かった、と自覚するため
じゃないかと。
なんでかというと、「紫の空の夢」が、素敵な夢で覚めたくなかった……って話はぜんぜん聞かなくて、みんな感想は「物悲しい、わびしい、孤独だった、寂しかった」って。紫の空の世界で起きていた出来事やストーリー、登場した人物なんかはうろ覚えでも、目覚めて必ず「ああ、夢でよかった」って思えるんですってね。
「夢の中の人生ではなくて良かった」って。「あの物悲しい世界に戻りたくない」って。
「実現しなかったけど『もし、あのときああしていたら』と想像したことのある『別の選択肢』を選んだ場合の『その先』の世界」だったって話もあるわ。
飽くまで夢は夢だけど、夢の中で「選ばなかった選択肢を選んだら、人生はどうなっていたか」を見ることができて、結果的に「今のこの人生で良かった」と思えた、ずっと悔やんでいた過去の選択を肯定できた、とか。
うーん、アタシの言葉でうまく締めくくれないけど……。今ざっと挙げた、実際に見た人達が抱いた夢の感想が、そのままこの夢を見た意味、なんだと思うのよね。