秋の星座 カシオペア座の神話

秋の星座 カシオペア座の神話
  1. 北極星を探せる星座

    北極星を探す時はカシオペア座を探せばよい、と聞いたことがあるでしょうか?これはカシオペア座の特有の「W」の形を利用します。下部の尖った部分を延長させ、交わった点と上部の山の真ん中の点を結び、5倍に伸ばした先に北極星があるとされます。実際にこの方法で簡単に見つけ出すことができます。小学校でも習う有名なやり方です。

    ではカシオペア座はどうやって探すのか?というと、これも簡単に見つかります。カシオペア座の周辺には明るい星は少なく、1年中北の空のどこかにWの形で輝いているのです。場所によっては逆さまとなりMの形にもなります。カシオペア座のどの星も2等星か3等星なので良く目立ち、市街地でも容易に見られるので誰でも楽しむことができる星座の一つなのです。

  2. カシオペア座の神話

    カシオペア座の神話
    前回お話したアンドロメダ座とつながりがあります。アンドロメダの母親がこのカシオペアだからです。
    カシオペアは自分が美しいことをいつも鼻にかけていました。娘が生まれるとさらにひどくなり、娘の美しさも自慢するようになります。事あるごとに「娘のアンドロメダに勝る美人はこの世にはいない」「誰も娘の美しさには勝てない」などと言い振らしていたので、つい口が滑り「アンドロメダは海のネーレイデスたちにも勝る美しさ」と言ってしまいました。

    それを聞いたネーレウスが怒り、アンドロメダを生贄として化け鯨に差し出すよう仕向けてきたのです。こうして大切なわが娘を生贄にせざるを得なくなってしまったのです。アンドロメダは結局ペルセウスに助けられ幸せな結末を迎えるのですが、問題を起こした張本人であるカシオペアは、その死後ポセイドンたち神々によって拷問されることとなりました。特にポセイドンは彼女に変わってネーレウスの怒りを鎮めてくれた神なので、死後であっても報いがあるのは当然と言えるでしょう。

    拷問は椅子に縛り付けられて星座とされ、天空を一日中回り続けるというそれはそれは大変なものでした。他の星座は海の下に沈むため休む事ができますが、カシオペアだけは沈まずに天空を回っているため休息もできません。こうして回り続けるカシオペアは、一日に一度は天空で逆さまに張り付けられてしまいます。そのため見る時間によってはMの形の時もあれば、Wの形の時もあるのです。

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