まだ医療が発達しておらず、抵抗力のない幼子が死にやすかった昔は「7歳までは神のうち」という言葉があり、幼子が不慮の事故や病で命を落としても「神さまのところに帰った」と、親を咎めたりせず、慰める世の中であったそうじゃ。その「神のうち」の年齢、7歳になるまでの幼子は大人には視えぬものが視えるというが、ゆえに運命の相手が身近にいればごく自然にそれに気付けるのじゃな。
多くの場合は親の都合の転居などで、大人になるまでに離れ離れになり、互いの存在を忘れてしまうか、覚えてはいても再会せぬまま、ほかの異性と知り合い付き合うたびに、幼なじみなど一昨日の夜に見た夢のごとく忘れてしまうものじゃ。
それが、大人になってから再会を果たし恋に落ちるのは、偶然に思えてもやはり必然。互いを結びつけんとする運命の力がはたらいた……。その「運命の力」こそが、その二人を見守る霊的な存在の力なのじゃ。その幸せを願い見守ってきた幼子がなかなか自力では伴侶を見つけられずにいるのを見かねて「幼なじみのあの少年はまだ独り身か?伴侶を探してはおらぬか?」と、霊的な世界で少年側の守護霊とコンタクトを取り、独り身であればさっそく引き合わせるのじゃ。
あるいは、幼子のうちに相手側の守護霊と「二人が大人になったら縁を新たに結ばせよう」とすでに約束していて、それゆえにほかの異性とはことごとくうまくいかぬか好きにもならず、初恋を成就させることもある。いずれの場合も、結婚まで至り添い遂げられる良縁である。
二. 先祖同士が「命を救った・救われた」「戦で共に戦った」そうと知らず惹かれ合った
家系図のあるような家でなければ調べられぬが、このような「家系の因縁」に現代でも影響されている男女がまだおるようじゃ。