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日本には、古くから「~すると縁起が良い」といわれる言い伝えがあります。そして、これとは逆に「~すると縁起が悪い」といわれることや、「何だか不吉な予感がする」といったことも昔から人々が直感で感じ取っていたものなのですね。「北枕は縁起が悪い」というのも、よく言われていることです。このような言い伝えは、理にかなったものも多く、現代においても「おまじない」として取り入れる人が多いようです。ここでは、そんな言い伝えの中から、幸運を引き寄せるおまじないをまとめてご紹介していきたいと思います。邪気を祓い、「気」の流れを良くすることで幸運を呼ぶおまじないです。
北枕は縁起がいい?!簡単にできる邪気払いのおまじない
邪気払いのおまじない①肩を自分でたたく
何が嫌な気配がするときは、両手のゲンコツを握り、右手で左の肩を、左手で右の肩をクロスするようにトントンとたたきます。
このおまじないは、背後から忍び寄る邪気を寄せ付けないようにするおまじないです。
邪気は、背中や肩の後ろから入ってくるといわれているためですね。
肩のフケを手で落とす仕草も、同様の効果があるおまじないとして知られています。
邪気払いのおまじない②北枕で寝る
釈迦が亡くなったとき、北枕であったことから、「北枕は縁起が悪い」と考えられていました。
しかし、北半球においては磁気の流れが北向きですね。
すなわち、磁気の流れに沿う方向が北向きであるため、北枕は「気」の流れが良くなる方位といえるのです。
風水では北の方位について、「健康運」や「金運」をアップの方位であると考えます。
実際に、北枕で寝ると熟睡することができるといった証言も数多くあります。
不眠に悩む人は、枕の位置を北向きにしてみると良いですね。
北枕以外にも!簡単にできるパワーアップのおまじない
パワーアップのおまじない①ハチマキを結ぶ
受験生が頭にハチマキを結んで勉強をする姿はおなじみですね。
これは、パワーを体の中にキープするおまじないです。
見るからに、気合の入ったその姿から、強いパワーが感じられます。
気力が外に漏れないように、額にハチマキを巻いてギュッと結ぶのです。
このおまじないの由来は、アマノウズメが天岩戸からアマテラスオオカミを誘い出すときにツタを頭に巻いていたことからきています。
幸運を呼ぶ!簡単にできる食べ物のおまじない
食べ物のおまじない①お彼岸の牡丹餅(ぼたもち)とお萩(はぎ)
春のお彼岸には牡丹餅を、秋のお彼岸にはお萩をいただきますね。
お萩と牡丹餅の材料は小豆です。
お彼岸に牡丹餅とお萩をいただくのは、小豆の深い赤色が邪気を祓う力があるとされていたことから来るものなのです。
そのため「災難を防ぐ」という効用があります。
お赤飯や小豆粥(がゆ)も同じように、小豆の色で邪気を祓うという意味があります。
食べ物のおまじない②七草粥(ななくさがゆ)
お正月の七日にいただく風習ですね。
「万病を防ぎ、長生きする」といわる無病息災の食べるおまじないです。
七草とは、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロです。
どれも、普通のお店では手に入りにくいものばかりですが、最近は七草粥セットというものが販売されているため、この時期になると購入する人も多いことと思います。
この風習はもともと、冬の間は野菜が手に入りにくかったことから、栄養の詰まった若い芽をいただき、強い体を作るためのものでした。
食べ物のおまじない③鏡餅をいただく
お正月、神様にお供えした鏡餅を1月11日の鏡開きにいただく風習です。
お供えしたお餅には、神様の力が入っているため、それをいただくことで強い力を受け取ることができると考えられています。
「神様のパワーをいただく」という効用があるのですね。
ですが、このとき、包丁で切るのは御法度(ごはっと)とされています。
なぜならば、神様とのご縁を切ってしまうことになるためです。
天日に干すことでお餅が崩れやすくなります。
食べ物のおまじない④鰹節(かつおぶし)を食べる
このおまじないの由来は戦国時代へとさかのぼります。
もともとは戦国時代、常に生死を問われる日々の中で生きていた武士たちの縁起かつぎでした。
シュッシュッと堅い鰹節を削っていただいたことから、「勝負に勝つ」おまじないとして言い伝えられてきたのです。
現代においても、結納を行う際の「縁起物」として納められる九品目の中に鰹節が入っていますね。
最近は、パックに入った鰹節が主流となっていますが、堅い鰹節を削る作業は心も整えることができるのです。
最後に
ここでご紹介したおまじないは、古くから日本において馴染みのあるものが多くなっています。
その由来はお正月、お彼岸のときに若い人や子供たちに語り継がれ、今に至っています。
そんなおまじないとも言える風習に憧れる外国人はとても多く、ともすれば日本人の私たちよりも詳しく知っていることがあります。
日本に古くから伝わるおまじないを、私たち日本人はもっと生活の中で実践し、その効用を再確認したいものですね。