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神社の参拝は日本人の古い習慣ではありますが、一方で縁結びやパワースポットとして若い女性の注目を集めています。おかげで正しい参拝方法を知る機会は増えましたが、神社につきものであるこの6つのものを詳しくご存知でしょうか?誰もが知っているものですが、ふだんあまり深く考えないこの6つのものの小さなうんちくをご紹介します。
狛犬(こまいぬ)
狛犬は、厳密には右が獅子で左を狛犬と呼び、二体合わせて狛犬と総称されます。口を開けた右の獅子は阿(あ)、口を閉じた左の狛犬を吽(うん)と呼び、対で神社を守っています。このことから「阿吽の呼吸」という言葉が出来ました。他にもウサギや猿、狐、ネズミ、魚、カッパなどの様々な狛犬が存在します。
しめ縄
拝殿や本殿の頭上には必ずしめ縄がありますが、これには神域を示す役割があります。このしめ縄が一般家庭に普及し、正月飾りに使われるようになりました。戸口から悪霊を入れないための正月のお守りとなったのです。しめ縄の形にはバリエーションがあり、出雲大社のような太いものや、祭礼や地鎮祭で使われる細いものまであり、神社によってまたはお守りよって様々です。天照大御神が天岩戸から出てきた時に、二度と中へ入らないようしめ縄を付けたのが由来と言われています。
絵馬
祈願とお礼参りで奉納するのが絵馬です。絵馬は五角形の木の板で、一般的には馬が左向きに描かれたものが吉とされます。これは馬に右から乗ると転ぶ習性があるため、左馬は転ばないというゲン担ぎとなっています。絵馬を奉納するときも左側にかけるのが良いとされます。絵馬の有効期限は一年と言われており、新年に書くのが望ましいとされます。神様が誰の願いか分からず混乱しないように、願い事と名前は必ずセットで書きます。
お賽銭
お賽銭は元々紙に包んだおひねりのお米が由来と言われています。お米が時代と共に変化し今の様な硬貨に変わりました。お賽銭には特に決まった額はありません。「ご縁がありますように」といって語呂合わせで5円玉を入れるのも良いでしょう。気持ちが繁栄していれば良いとされます。しかしお札よりも硬貨の方が良いと言われます。それは参拝時に慣らす鈴の音のように、お賽銭箱に落ちる音が聞こえる硬貨のほうが良いとされているからです。
お守り
起源は古すぎて不明と言われていますが、後撰和歌集に記載があることから、平安時代にはすでに広まっていたと推測されます。お守りは常に持って歩くのが良いでしょう。身を守るものであり、身代わりになるものだからです。中には神様の力が宿った物が入っています。神仏の名前や形像、呪文、神徒の動物の絵などがその中身です。しかし開けて見るものではありません。お寺の祭壇を勝手に開けて秘仏を無理矢理見るのと同じことですので、むやみに開けないようにしましょう。お守りはたくさん持っていても神様同士の喧嘩はありません。神様はそんなに心が狭くありませんし、神社ではたくさんの神様が一緒に祀られていることが普通なのです。年に一度は交換し、お焚き上げしてもらいましょう。
破魔矢(はまや)
こちらも厄除けのお守りです。ルーツは諸説ありますが、正月の弓技である射礼(じゃらい)に使われる弓矢の矢とされています。使用される的のことを「はま」と呼び、はまを射て破る矢であることから破魔矢となりました。家に飾る時は鬼門に向けて立てます。これは鬼門から悪霊が侵入しないようにと考えられていたためです。新築の際の上棟式でも同じように用いられています。破魔矢の有効期限はお守りや絵馬と同じように1年です。初詣に行く時には前年の破魔矢を持っていき、神社で焚き上げてもらうために返し、新しいものを購入しましょう。