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「上座」「下座」などがあり、迷ってしまいやすい席次。社会人なら、一度は直面したことがあるのではないでしょうか。実はこの席次は、接待の席などだけでなく、会議室にもあるということをご存知でしょうか。しかも会議室での席次は、そのときの机の配置や来客などによって異なるケースがあるのです。いざというときに迷わないように、席次の基本とマナーを覚えておきましょう。
会議室での席次マナーの基本
席次は、基本的には出入り口から遠い方が上座となり、出入り口に近い方が下座とされます。
例えば接待の席で6人が出席する場にて、来客が3人で自社の職員も3人だった場合には、来客を入り口からより遠い席に通し、反対側のどちらかというと出入り口に近い側に自社の職員が座るのが普通です。
また、三人並んだ真ん中がもっとも偉い人の席になります。来客の中でももっとも偉い人に真ん中に座ってもらい、自社の職員でももっとも偉い人にその向かい側に座ってもらいましょう。
自社の職員だけで会議などをする場合は、相手と同じ格の人が向かい合うようにして座るのが普通です。ちなみに、議長や進行役がいる会議の場合には、議長や進行役に近い席ほど上座になるので注意しましょう。
会議での上座は左右どっち?座席レイアウト別・会議室の席次マナー
会議室の席次マナー:コの字形式での会議室の上座は左右どっち?
カタカナの「コ」の形に長机を配置したコの字形式での会議の場合は、空いている場所にホワイトボードなどを置いてそこに議長や進行役が立つのが基本です。出入り口から一番遠い場所にホワイトボードなどを置く場所を設けて、すぐそばに議長や進行役が着席するようにしましょう。
すでにお話ししたように、議長や進行役がいる場合にはその近くの席であるほど上座になります。また、議長や進行役から見て右側がもっとも上座になるというルールもあるため、そこに一番偉い人の席を配置するようにしましょう。
会議室の席次マナー:ロの字形式での会議室の上座は左右どっち?
長机をカタカナの「ロ」の形に配置したロの字形式でも、基本的にはコの字形式と同じです。出入り口から一番遠い場所の真正面に議長や進行役が着席し、出入り口から最も遠く議長や進行役に最も近い席が上座になるのです。
会議室の席次マナー:円形の座席での会議の場合、上座は左右どっち?
円形のテーブルを囲む形のレイアウトの場合も、「出入り口に一番遠い席が上座」「議長・進行役の右側が上座」というルールが適用されます。出入り口からもっとも遠い座席に議長が座り、その右側に一番偉い人が座り、議長の左側には次に偉い人が座ります。奥から交互に偉い順に座っていくのが正解です。
ちなみに、この円形の机に関するマナーは、中華料理店などの円卓を囲む接待の際の席次にも使えるので、覚えておくと便利です。
お客さんを招いて会議する場合の会議室の席次マナーは?
会議室の席次マナー:来客を招いての会議室での会議、上座は左右どっち?
すでにお話ししたように、来客を招いて6人ほどでテーブルを囲む場合、3人横並びに並んだ真ん中のポジションが上座になります。上座から見て右側が次に偉い人が座る席になります。
このルールは会議室でも同じなので、同様に守るようにしましょう。
会議室の席次マナー:応接室での会議では上座は左右どっち?
応接室では基本通り、出入り口から最も遠い席が上座、出入り口から最も近い位置が下座で、上座と下座が向かい合う形で座りましょう。
ただし、部屋のレイアウトや椅子の種類、人数などによって変化するので注意が必要です。
背もたれと肘かけのついたソファなどがある場合は、よりくつろいで頂ける席ということでその席が上座になります。
また、景色が部屋から望めたり、掛け軸や美術品などの装飾品類がある場合は、入口に近い席であってもそれらがよく見える席が上座となる場合もあるので注意しましょう。
会議室だけじゃない!応用編・車やエレベーターでの席次マナー
車に乗る場合、タクシーや運転手付きの際は原則として運転席の後ろがもっとも上座になります。続いて助手席の後ろ、後部座席の中央、助手席の順に下座と覚えましょう。乗車人数が3名の場合は、後部座席の中央は空けましょう。
同行者の1人が運転する場合は、助手席が上座となります。続いて運転席の後ろ、助手席の後ろ、後部座席の中央の順に下座になります。
エレベーターに乗り込む場合には、操作パネルのある側の奥側が上座になります。次に操作パネルのない側の奥となり、下座は操作パネルの前です。
最後に
ビジネスマナーは多くの場合習慣化しており、中には「なぜ?」と思うものもあるかもしれません。会議ひとつとっても様々な席次が存在するので、覚えるだけで大変ですよね。しかし、基本的な考え方さえ覚えれば、臨機応変に対応することができます。周囲の人から「やるな!」と言われるような社会人になるスタートは、会議の席次にあるのかもしれませんね。
相手に敬意を払い、マナーを身につけることで、高く評価されるビジネスパーソンを目指しましょう。