任意整理と自己破産の違いとは？任意整理の手続きの流れ

自分でお金を稼ぐようになったらブランドバッグや洋服にこだわるようになりますよね。安定したお給料が入るという安心感からか、高額なものでもつい手が出ます。もちろんカードで支払い、そうしているうちに少しずつ借金を増やしてしまい、気づいたら利息しか払えない状態に陥ってしまうのです。大小に関わらず、心当たりありますよね。こんなにお金がないのは自分だけ？と思ってしまいますが、実は毎月自転車操業の人って意外といます。借金がどんどん膨らみ本当にどうしようもないときは一体どうすればいいかご存知ですか？今回は債務整理の方法として「任意整理」について、任意整理とはどんなことなのか？任意整理と自己破産の違いや任意整理の手続きの流れについてご紹介します。任意整理は傷跡が残りにくい方法と言われています。今は大丈夫という方も知識としてお知りおきください。

任意整理とは最も傷が残らない方法？

どなたでも借金で首が回らなくなったとき、一番にすがりたくなるのは親です。
もちろん怒られるけれど頭を下げて肩代わりをしてもらって借金をなくすことで、社会的な傷がつかず、新しい一歩を踏み出すことができます。
しかし、さまざまな理由で親に頼れない人は少なくありません。そんな方は「任意整理」という方法を検討してみましょう。
任意整理は傷跡が残りにくい方法と言われていますが、具体的にはどのような手続きなのでしょうか？詳しくみていきましょう。

任意整理とは

任意整理とは、あなたの代わりに弁護士や司法書士が債務者（カード会社など）と返済方法や返済額を交渉し、新たに契約を成立させる方法です。
簡単に言うと借金の総額をあなたが支払えるよう減額してもらう（金利をカットさせ元本のみ返済する）ための和解交渉です。
借金の返済が遅れるともちろん債務者から催促の電話が何度もかかってきますね。
場合によっては訪問されることもあり精神的に追い込まれます。

任意整理の手続きをすると、通知した時点で債務者はこういった催促ができなくなり、交渉が終わるまで返済も一時ストップできます。
利息を払い過ぎている場合は返金してもらうことも可能です。
債権者との交渉が成立したら新たに決めた金額を3年くらいかけて支払います。
※債務整理を断る（和解できない）債権者もいます。

任意整理と自己破産との違いとは

借金で首が回らなくなるとドラマなどではよく自己破産をしていますが、任意整理と自己破産の違いはどこにあるのでしょうか？

自己破産とは裁判所に申し立て、借金をなかったことにする手続きです。
借金がなくなるのは精神的に楽になりますが最低限の財産を残し他は没収されてしまいます。
また氏名や住所が官報に掲載されます。官報とは国が発行しているもので法令の改正や裁判内容（破産・相続等）が記載されだれでも閲覧が可能です。
さらに、連帯保証人がいる場合はその方に支払い義務が移行するので迷惑をかけることになります。

任意整理では、裁判所を介さないのであなたが表立って動くことはありません。
つまり家族や周りに気づかれることなくこっそりと手続きが行えるのです。
また、自己破産のように財産を没収されることはありません。
また、任意整理はどの借金を任意整理の対象とするのかを選べるので連帯保証人がいる借金に関しては除外することができ、相手に迷惑をかけません。

自己破産と任意整理の共通点は、信用情報機関にあなたの情報が登録されること。
つまり任意整理をした後は、5年～10年ローンを組めなくなるというところです。
任意整理をした後は自動車やスマートフォンが必要でもキャッシュで購入しなくてはなりません。
こういった不自由はありますが、精神的に追いやられ誰にも頼れなくなったら、ヤミ金や辛い仕事に手を出す前に、弁護士等に相談し任意整理の手続きを行うことをおすすめします。

だれでも任意整理の手続きはとれるの？

たとえアルバイトであっても毎月一定の収入があれば任意整理は可能です。

任意整理の手続きの流れ

任意整理の手続きをする場合、最初に弁護士（司法書士）の無料相談に連絡を入れ面談の予約をします。
当日、どれだけの借金があるか把握するために（借入先・借入額・借入件数等）時間をかけて面談し委任契約を交わします。
弁護士（司法書士）が債権者に委任通知を発送し取引履歴の開示請求を行います。

開示された取引履歴をもとに再計算し債権者と弁護士（司法書士）が和解案を話し合います。
契約が成立したら新たな返済額であなた自身が毎月（3年くらい）銀行振り込みをします。

任意整理の費用として代理人への報酬は必要

代理で手続きをしてくれた弁護士（司法書士）には報酬を支払わなくてはなりません。
相場は1社2万円～5万円です。ただ、この報酬も分割払いか可能であるところが多くあなたの支払い能力に応じて計算してもらえます。

最後に

いかがでしたか？任意整理について、少しだけ知識を付けて頂くことが出来ましたでしょうか。返済することが前提で借金をするわけですが、借金で首が回らなくなってしまった、借金が原因でろくに食事もできない等、日常生活に支障をきたしているならばプロの知恵を借りるという手段を検討してみてください。借金が返せない＝自己破産というイメージがありますが、任意整理という手段もあるということを覚えておくと、いざという時に役に立つかもしれません。