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甘くて美味しい蜂蜜は、昔から民間療法としても用いられ、食べるだけでなく生活の様々なシーンにおいて利用されている食材です。そんな蜂蜜の栄養には健康や美容、ダイエットに良い様々な効果も期待できます。今回は、蜂蜜の栄養について、どんな栄養成分があるのか、その効果や注意点をご紹介します。
蜂蜜とは?蜂蜜の作られ方
普段何気に食べている蜂蜜ですが、どうやって蜂蜜が出来ているのかご存知でしょうか?
実は一匹のハチが一生かけて集められる蜂蜜の量はティースプーン1杯分と言われています。ですが、蜂蜜とは、ハチが花の蜜を集めたものを指すのではありません。ハチが持ち帰った花の蜜をハチの酵素で分解し、ハチの羽ばたきで余分な水分を時間をかけてじっくり飛ばし、最終的に水分量が20%程度になったものを蜂蜜と呼びます。私たちが普段見ているあの黄金色の蜂蜜はハチの努力の賜物と言えるのです。
蜂蜜に栄養はある?
そんな蜂蜜の栄養成分ですが、水分を飛ばすことでぎゅっと濃縮された高栄養がたくさん詰まっています。蜂蜜の主成分は糖質ですが、糖質の塊だからといっても体に悪いものではなく、現代人に不足しがちなビタミンやミネラルをたくさん含んでいます。では蜂蜜に含まれる栄養成分を一つずつ見てきます。
蜂蜜の栄養成分①ブドウ糖
主成分が糖質ではあることには違いまりませんが、その糖質はブドウ糖です。ブドウ糖は消化に負担がかからず胃に優しいのが特徴。そのままの形で時間をかけずに吸収されてエネルギーとなります。また、同じ甘味でも砂糖と比べると血糖値の上昇が緩やかなので脂肪として蓄積されにくい糖質です。
蜂蜜の栄養成分②ビタミン類
蜂蜜に含まれるビタミンB1、B2などのビタミンは代謝に関わり、生きていく上で必要不可欠なビタミン。蜂蜜にはこれらが豊富に含まれています。
蜂蜜の栄養成分③ミネラル
ナトリウムや鉄、カルシウム、マグネシウムなど現代人に不足していると言われるミネラルも蜂蜜には豊富に含まれています。特に多いのがカリウムで塩分の余剰分を排出する働きに優れています。ちなみに、色が濃いほどミネラルが多いと考えられており、黄金色が濃い蜂蜜の方がミネラルが多くなります。
蜂蜜の栄養成分④アミノ酸
タンパク質の元となり、体内では生成できない必須アミノ酸が蜂蜜には豊富に含まれています。不足すると疲れが取れにくかったり肌荒れを起こしますが、忙しい現代人にはバランスの取れた食事から必須アミノ酸を摂るのは難しいため、蜂蜜など利用することで必須アミノ酸を補うことができます。
蜂蜜の栄養成分⑤ポリフェノール
蜂蜜の栄養成分はまだあります。抗酸化力の強いポリフェノールも含まれているのでストレス社会と言われる現代においては是非摂りたい栄養成分です。
蜂蜜の栄養成分⑥グルコン酸
グルコン酸は殺菌や消毒作用のある有機酸で、摂取することで直接大腸まで届き、善玉菌を増やし悪玉菌を抑える役目があります。そのため、腸内環境を整えてくれる効果も期待できます。
蜂蜜の栄養成分⑦酵素
蜂蜜には蜂蜜由来の天然酵素が約80種類も含まれており、食べたものの消化吸収を助けてくれます。酵素もビタミンやミネラル同様に現代人には足りない栄養素とされており、近年では酵素を補うためのサプリや酵素ドリンクといった商品もあるほどで、生きていく上では欠かせない栄養素です。
これらを見てもわかるように、蜂蜜にはたくさんの栄養が豊富に含まれていて、昔から現在に至るまで、たくさんの人々の生活に取り入れられている食べ物なのです。
蜂蜜の栄養にはどんな効果がある?
では次に、栄養成分たっぷりの蜂蜜の効果について見ていきます。
蜂蜜の効果①疲労回復に効く
蜂蜜の主成分であるブドウ糖はエネルギーに変換される時間が短いため、体力を消耗した体の回復に早く効くという特徴があります。部活動やスポーツのあとにはちみつレモンがよく登場するのは、蜂蜜とクエン酸豊富なレモンを合わせた最強の疲労回復ドリンクだからです。とても理にかなった飲み物だったんですね。
蜂蜜の効果②喉痛などの風邪の症状に良い
昔から風邪を引いた時や喉に痛みがある時には蜂蜜が良いとされてきました。これは蜂蜜に含まれるグルコン酸の殺菌作用が働くためで、ウイルスや炎症などの痛みに効果を発揮してくれるためです。普段から飲むと風邪予防になるだけでなく、咳や口内炎などにもおすすめです。
蜂蜜の効果③美肌に効果的
食べるだけでなくパックやクレンジングなどとしても利用できる蜂蜜は保湿成分がたっぷりなので乾燥した肌の保湿に最適です。洗顔として利用する時は普段使っているクレンジングに小さじ1程度の蜂蜜を混ぜて使うだけで洗い上がり後のツッパリ感もなく、もちもちお肌になっていることでしょう。
蜂蜜の効果④栄養補助食品としてもおすすめ
蜂蜜はブドウ糖や果糖、ビタミンB群や20種類のビタミン、27種類もの豊富なミネラル、22種類のアミノ酸や80種類の天然酵素の他にも10種類の有機酸、ポリフェノールなど、その数なんと150種類以上もの栄養成分がたっぷり含まれている、まさに健康食品!普段なかなかバランスの良い食事を摂れていない人には総合栄養食品として生活に取り入れると心強い味方になってくれること間違いなしの食品です。
蜂蜜の効果⑤ダイエットにも良い
蜂蜜は女性に嬉しい美容効果だけでなく、ダイエットに励む女性にとっても強い味方になってくれます。砂糖の代わりに蜂蜜を使うことで血糖値急上昇を抑えてくれるだけでなく、カロリーから見ても蜂蜜は砂糖の3/4しかありません。また、腸内環境を整えてくれる効果もあったりと、普段から甘味を蜂蜜にすることで知らず知らずの内にダイエットが期待できる食品と言えるでしょう。
これ以外にも蜂蜜は二日酔いを予防したり肝機能を高めたりと、まるで万病に効く薬のような優秀な食品。昔から民間療法としても取り入れられてきた蜂蜜の驚くべき効果は想像以上のようですね。
蜂蜜を食べるときの注意点
万病薬のような蜂蜜ですが、実はその扱い方には注意も必要です。
蜂蜜は加熱するとダメ!
水溶性であるビタミンは加熱することで失われてしまいます。せっかくの栄養を無駄にしない為にも、そのまま使うようにしましょう。
蜂蜜を金属に触れさせてはダメ!
蜂蜜は金属に触れると変質しまうため、扱う際はハニーディッパーや木製のスプーンなどを使用しましょう。
蜂蜜を赤ちゃんには食べさせてはダメ!
甘くておいしい味が赤ちゃんも好きそう・・・!そのように思う人もいるかもしれませんが、1歳を過ぎるまでは与えてはいけません。その理由はというと、蜂蜜には「ボツリヌス菌」と呼ばれる食中毒の一種が含まれているため。免疫力が弱く、腸内環境も十分整っていない赤ちゃんが蜂蜜を食べてしまうと、腸内に菌が繁殖して「乳児ボツリヌス症」を発症する危険性があるため、蜂蜜は1歳を過ぎてから与えるようにしましょう。
蜂蜜の冷蔵・冷凍保存はダメ!
一度開封した蜂蜜を冷蔵または冷凍保存すると結晶ができ、白っぽく固まってしまいます。そうなると結晶を溶かす手間がとてもかかるので、冷蔵・冷凍保存はおすすめしません。直射日光を避け、湿気の少ないところでの常温保存が蜂蜜には一番適した環境だそうです。ちなみに、結晶が固まってしまった場合は45℃以上のお湯の中に容器ごと湯煎することで溶けます。ただし、早く溶かしたいからといって45℃以上の熱めのお湯にするのは逆効果。蜂蜜の栄養や酵素が分解され、蜂蜜本来の豊富な栄養がなくなってしまいます。
蜂蜜の食べ過ぎはダメ!
栄養満点の蜂蜜の効果を得ようと1日にスプーン何杯も食べるのは当然ながら太ってしまいます。1日の蜂蜜摂取量は大さじ1.5杯くらいとされており、一週間で見ても10.5杯くらいに抑えるようにしましょう。
蜂蜜のカロリーと糖質
食べ過ぎは太る元になる蜂蜜のカロリーは大さじ1杯で約64kcal、糖質は17gもあり、これは小さじ4杯分の砂糖と同じくらいです。
当然、食べ過ぎは単純に砂糖を何杯も食べているのを同じことになり、太る原因になります。特に、糖質制限ダイエットを実践している人は蜂蜜の摂り方に気をつけましょう。
蜂蜜の栄養成分を活かしたおすすめレシピ
では最後に、栄養がたっぷり詰まった蜂蜜を使っておすすめレシピをご紹介します。
蜂蜜のおすすめレシピ①おやつに♡蜂蜜ジンジャープリン
ゼラチンを使わずに生姜の酵素の働きで固めてできるプリンはシンプルで簡単にできるレシピ。
◇レシピ◇
・生姜汁:大さじ1
・牛乳・180cc
・蜂蜜:大さじ2
・シナモンパウダー:適量
①生姜汁を器に入れておく
②鍋で牛乳を温め、蜂蜜を加えて70℃くらいまで温度を下げる
③生姜汁に勢いよく②を入れ、そのまま5分ほど放置する。この時、決してかき混ぜないこと
④固まったらシナモンパウダーをかけて完成
蜂蜜のおすすめレシピ②スッキリ爽やか♡蜂蜜レモンゼリー
蜂蜜レモンのスッキリ爽やかゼリーは暑い季節にピッタリのおやつです♡
◇レシピ◇3個分
・水:250cc
・砂糖:大さじ2
・蜂蜜:大さじ2
・レモン汁:30cc
・粉ゼラチン:5g
・ゼラチン用水:大さじ3
①粉ゼラチンを大さじ3の水に入れてふやかしておく
②鍋に水と砂糖を入れて沸騰させないように加熱し、さらに蜂蜜を入れて溶かし、火をとめる
③ふやかしたゼラチンを②に入れてしっかり溶かす
④レモン汁を③に入れる
⑤粗熱が取れたらカップに分けてレモンの輪切りを入れて冷蔵庫で2〜3時間ほど冷やし固める
最後に
いかがでしたか?今回は蜂蜜の栄養をテーマに、蜂蜜に含まれる栄養成分や効果、食べるときの注意点についてもご紹介しました。どの家庭にもある蜂蜜のスゴさを知ることで、より生活に取り入れやすくなりますよね!参考になれば幸いです。