男性美容師の本音(1)美人とブスで通す席や扱いが違う?有名なうわさに答えてもらったよ【KUGAHARA】

男性美容師の本音(1)美人とブスで通す席や扱いが違う?有名なうわさに答えてもらったよ【KUGAHARA】

僕の担当の美容師は男で同年代。数年前に、雇われだった前の店を辞めて、今の店のオーナーになった。

イケメンで愛想も良くていつも指名が入ってるから、僕みたいな野郎に費やす時間は限りなく短い。(そのほうがありがたい)だから、ふだんはたわいない世間話をしつつ、シャンプー・カット・ブローまで、ざっと20分くらいで終わってる気がする。

だけど、先日は平日の昼間に行ったせいもあってか、僕の後に指名が入っていなかったしカラーリングもしたから、けっこうのんびりと男同士の会話をする時間が持てたんだ。

そこで、せっかくだから店販品を購入する代わりに、いろんな話を聞いてきたよ。

まずは、ヘアサロンにまつわる、女性の間で囁かれてる「怖いうわさ」が本当なのかどうか。

これについては、10年以上の美容師歴があって大型チェーンから中規模チェーン、個人経営店までいくつもの店舗を渡り歩いてきた彼いわく、

「ありえない」

とりあえず彼自身はまずそんなことはしないし、ほかに、いくら性格ブスの美容師でも客の容姿で通す席を差別することはないんだってさ。

(ちなみに、最近は男でも顔面や性格が悪いことを「ブサイク」「意地悪」じゃなくて「ブス」と言うことがあるらしいね)
★「席差別」の都市伝説が生まれた原因は?

このもはや「都市伝説」化したうわさの原因として一番に考えられるのは、外国のレストランが店のイメージアップのために、見栄えのいい客をVIPな席に通して、身なりが悪いとトイレの側や隅っこに通される話が、拡大解釈されたんじゃないかって。

そして、こんなうわさは、容姿で差別をされていると感じた経験のない美女……というか「容姿に自信のある女性」からは聞こえてこない。彼女たちだって、店の混雑具合で奥の席しか空いてなければ、奥に通されているはずだって。だけど、気にしてないはずだよね。

美容室での差別を恐れているのは、「私はブスだからいつも、ブスが来る店と思われないために、他の人の目に触れない奥の席に通されるんだ」と思ってる、自称ブス、きっと実際は決してそんなことはないまあ普通の容姿の女性だよね。いや、もしかしたら、自分が気付いてないだけで、すごい美女かもしれないし。

★差別以外の大事な理由で「自称ブス」の女性が奥に通されることも

ただ、美容師の彼いわく、そういった女性が実際に「奥の、人目につかない席になりやすい」ことはあるのか?と言えば、差別以外の理由で「ある」そうだ。その理由は、

『そのお客様が「人に見られたくない」オーラを放っている』

容姿に自信がないからなのか、人見知りなのか恥ずかしがり屋なのか、来店したときから、表情がなんとなくこわばっている。店の人たちと目を合わせない。担当が挨拶に来ても、オドオドしている。

すると、決して差別意識からではなく「きっと、人にあまりジロジロ見られたくないお客様なんだな」と、飽くまでもお店側としては「配慮」で、外の一般人にタオルやカーラーを巻いた姿を見られない、店内でも後ろを他のお客様が通らない席を用意することはあるんだって。

あとは、担当美容師自身が奥の席が落ち着くとか、飽くまで美容師側の事情で、決して「こいつ、ブスだから他の客に見せられないな~」なんて思うことはないって。だから、これからは安心して、奥に通されても「落ち着く席だな」と思うことにしよう!

2.男性美容師はブスやおばさんには冷たく接して「もう来るな」と思っている?

職業とはいえ、やはり根は男だから「ブスやおばさんより、美人の客のほうが嬉しいんでしょ?」と考える。……気持ちは分かる。これは男が女性美容師に担当してもらうときでも、そう思うことがある。でも、これも彼いわく、

『プロだから、まずそういう気持ちを持たないように心がけている。態度に出すやつはクズ』

だってさ。

このうわさには、彼は「こっちだって真剣に仕事してるんだ。医者が、救急患者の容姿によって処置を手抜きすると思うのか?医者にも同じこと聞けんの?」と憤慨してたよ。

どうしてもチャラチャラしているように見られがちな職業ではあるけれど、美容師だって国家資格。専門学校時代から技術を必死で身につけて、実際にお店でお客様の髪にハサミを入れさせてもらえるまでに、100人ものカットモデルのノルマをこなして、ようやくお金をいただけるようになる。それだけ、プロ意識は持っているって。

★お客様に不快な思いをさせる美容師はすぐにいなくなる

ただ、コンビニよりヘアサロンの数が多くて、そこに勤めるだけの美容師の数がいるわけだから、やっぱり当たり外れもあるよね。そして、格安店でも超高級店でも関係なく、一定数、美容師としてはおろか、社会人失格なやつもいるだろうと。

どんな職業でもダメなやつはいるけど、残念ながらプロ意識を持たずに自分の気分次第で接客をする、その結果として好みのタイプの女性客には下心を丸出しにして、そうでない女性客には不愉快な思いをさせる美容師も中にはいる。
ただ、

『そういう社会人失格な美容師は、すぐにいなくなるし、その美容師の態度を改めさせたりクビにしたりしないような店は、あっという間に潰れてしまう』

『例えばクーポンサイトから毎月新規の女性客が100人来店するとして、そのうちの10人がそのダメ美容師に当たって不快な思いをしたとする。

黙って来なくなるお客様もいれば、口コミでその美容師の所業を暴露するお客様もいる。すぐに改善されればなんとか店自体の経営は立て直せるだろうけれど、その美容師は店に居づらくなって辞める場合が非常に多い。

少し離れた地域の系列店に最初は行かせてもらえるかもしれない。でも、そこでも同じ態度で同じことをやらかせば、今度はその系列のどこの店舗にも移れないから、まったく自分の過去の接客態度を知らないお客様しかいないような新天地へ、といえば聞こえはいいけれど大体の場合は「都落ち」する。

これは、最初から格安店でダレた接客をしていた美容師に限らず、一時はカリスマ的な人気を誇った、表参道や銀座の有名店の美容師だって、人気にあぐらをかいて顧客の選り好みをしていれば、いずれは没落する』

★「驕る平家は久しからず」は人気美容師も同じ

だから、明らかに自分だけが不快な接客をされたと感じて、その怒りや悲しみが収まらないのであれば、想像してみるといいよ。

そのダメ美容師は、自分の勘違いに気付かないまま歳を重ね、だんだんと勤める店の格も落ちていく。本人はイケてるちょいワルおやじのつもりでも、それこそ自分がかつてバカにしていたブスや冴えないおばさんにすら、相手にされない嫌味なおっさんになる。その頃は美容師では食えなくなって、他の仕事で食いつないでいるかもしれない。そして、場末の飲み屋で「俺は昔はすごくモテて」と、昔話を語りながら飲んだくれている……。

だから、不快な思いをしてしまったら、そのことで思い悩んだり自分に自信をなくすことなく、社会人としてちゃんとしていて、プロ意識を持って接客してくれる美容師を新しく開拓しよう。

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■Ku(クゥ)@恋愛コンサルKUGAHARA/久賀原鷹彦 2016年8月よりKUGAHARA(Ku)がメインで男性心理・本音を暴露。最近はオカルト・陰謀論メイン。 ※2016年8月以前の記事は辛口オネエスタッフ・はるかの単独執筆記事です。 ■Kuプロフィール IT企業を経て経営コンサルタントとして独立するかたわら、恋愛相談も受け付ける。バツイチ・アラフォー。