そこであえてアダムを呼んだのはやっぱりABCに和解の意図があって、ゲイに対する意識が変わったことをきちんと示すためもあるでしょ。ここで意固地にならずに現ボーカルのアダムが出演したことで、クイーンというバンドの歴史が「偉大な過去」じゃなく現在と地続きだと示すことができたのは本当に……あ、これ読んでくれてるのはほとんどヘテロ女子よね。ってことで、この話はこのへんにして、ほかのトランジットの影響も観ていくわね。
赤いところ。アダムのドラゴンヘッドにトランジットのドラゴンヘッドが合のアプライ(接近)。ドラゴンヘッドのリターンは18-19年周期で、その人が今世に生まれてきた意味をリマインドされるような時期。クイーンの新たなボーカルになって、全世界の人達の前でパフォーマンスすることがアダムの使命だとすれば、それを再確認するタイミングだった、と。
黄色のところ。アダムの火星にトランジットの土星がスクエア。忙しくてプレッシャーで大変な時期。目上からの圧力なんかもある。ま、アカデミー賞のオープニングやるのはそりゃおおごとだからしばらく忙しかったろうし、時代が変わったとはいえ、またしても生放送で大衆の反感を買うようなことをされたら大変だからって、アカデミー賞関係、テレビ関係のお偉方からは裏でいろいろ言われてたろうし、そういう形で出てたんじゃないかと。
青いところ。アダムの金星にトランジットのテイルが合、アダムのテイルにトランジットの金星冥王星が合。テイルと金星の組み合わせは、本来なら公に認めてもらえないような、自分でもそんなに表沙汰にしてアピールしたくないような……。ちょっと隠しておきたいことが認められたりそれに関して嬉しいことがあったり、理解者の仲間ができたり。テイルにトランジットの天体や感受点が乗ると、前世占いなんかだと過去世の記憶が呼び覚まされるような時期だけど、この場合は前世関係なく「過去に起きたこと」に今一度光が当たるとき。でも、関わってるのが金星だから、過去を思い出すにしても嫌な気持ちじゃなくて「あれもいい経験だった」と思えるような形ね。あとは若い女性との縁も表すけど、ゲイとはいえファンには女性も多いし、映画観て、授賞式観てこのときアダムを初めて知ってファンになった若い女性も多いのかもしれないわね。