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ここ最近になって人気が広がっている「和精油」は、古くから日本で親しまれてきた香りです。
和精油とは日本で育つ植物から作られる精油で、どれも香りの心地よさが魅力です。特に私たち日本人にとっては、日本の暮らしに馴染んだ身近な香りとして受け入れられやすくなっているようです。
そんな日本で生み出される和精油は、国内各地の農林業や経済の活性化、そして環境保全にもつながっています。
今、日本各地において、地元の産物を用いた和精油の生産が広がっています。
ですから、今後はますます人気が高まり、和精油が注目されることになるでしょう。
ここでは、そんな和精油の中から代表的な6つの精油とその効果についてまとめていきたいと思います。
アロマテラピー効果は?代表的な和精油の種類について
和精油には、心を和ませる温かさや繊細な奥行きがあります。
高い人気を誇る和精油は、日本ならではの希少価値の高いものになっています。
和精油の種類①「青森ヒバ」のアロマテラピー効果
ヒノキ科の木部から水蒸気蒸留法によって得られる青森ヒバ精油は、日本三大美林のひとつであり、古くから寺院や城などの建築材料として重用されてきました。
芯のある高貴なその香りは、高ぶった神経を鎮め、精神を落ち着けたいときにオススメの精油です。
また、強力な抗菌性を持つため、医療現場においては感染症予防として、そして農業現場においては虫除け対策として、食品現場においては空気清浄などとして利用研究がされています。
和精油の種類②「クロモジ」のアロマテラピー効果
クスノキ科の枝葉から水蒸気蒸留法によって得られるクロモジ精油は、爪楊枝の木としても有名です。
クロモジとは、樹皮の黒い斑点が文字のように見えることから名付けられました。
森のような落ち着きある香りから、「疲れを癒す木」として古くから親しまれてきました。
クロモジの精油には「リナロール」という成分が含まれており、この成分が鎮静作用・抗不安作用を持っています。
そのため、ストレスの緩和や不眠、心身のバランス調整にオススメの精油といえます。
和精油の種類③「ヒノキ」のアロマテラピー効果
ヒノキ科の木部や枝葉から水蒸気蒸留法によって得られるヒノキ精油は、ヒノキ風呂や高級建材の香りとして日本人に馴染み深いものです。
この香りには、心を落ち着ける作用や気持ちを上向きにしてくれる作用があります。
また、リラックス効果やリフレッシュ効果も期待できます。
さらに、抗菌作用もあるため、精油をお掃除や消臭などとして使うこともオススメです。
お風呂に数滴落として入る入浴は、ヒノキ風呂気分を味わうことができるでしょう。
入浴剤の香料としても良く使われています。
和精油の種類④「月桃(ゲットウ)」のアロマテラピー効果
月桃のこのアロマオイル(精油)は沖縄生まれであり、ショウガ科の葉から、水蒸気蒸留法によって得られます。
沖縄に多く自生するものであり、花のつぼみが桃のように見えるため、この名前が付けられました。
甘くスパイシーな奥深い香りが魅力です。
化粧品の原料として利用されます。
また、抗菌・カビ予防・虫除けの作用も持ち、壁紙としても利用されています。
和精油の種類⑤「ハッカ」のアロマテラピー効果
ハッカの精油は、シソ科の植物の地上部から水蒸気蒸留法によって得られます。
ハッカは明治時代、北海道を中心に大規模栽培されており、メントールの世界シェアの約7割を占めていたといわれています。
爽やかなその香りは「ジャパニーズミント」として人気ですが、国産ミントは希少価値の高いものとなっています。
気分転換や眠気覚ましとしてオススメの精油です。
また、消臭・防カビ・ダニ対策など幅広く活用することができる精油です。
和精油の種類⑥「ユズ」のアロマテラピー効果
ユズはミカン科の果皮から圧搾法・水蒸気蒸留法によって得られる精油です。
年齢・性別を問わず、幅広く親しまれる和精油の代表ともいえる精油です。
日本においては、古くから「ユズ湯」や料理の材料として親しまれてきました。
不安や緊張を取り除く作用・心身をリラックスさせる作用があるため、芳香浴にオススメの精油といえます。
ユズに含まれる「リモネン」には血行を促進し、体を温める作用があります。
ですから、ユズに浸かることで冷え性や肩こり対策となるのです。
この他にも、和精油には「ショウガ」・「シソ」などがあります。
いずれも、古くから薬用や食用として親しまれ、私たち日本人が口にしているものですね。
そして、日本の食文化に欠かせない存在であるものがアロマテラピー的な効果も発揮するのです。
最後に
このように、私たち日本人にとって馴染みの深い香りにもアロマテラピー効果があるということが分かります。
そして、国外の植物から得られる精油と同様に、精油一つ一つに歴史があり、私たち日本人も古くから和精油のアロマ効果を活用していたということに気付かされます。
また今になって、改めて和精油に親しむことは、我が国の香りを再確認することにつながりますね。
自分が住む地元で生産されている精油もありますので、改めて目を向けたいものです。