産後の便秘!腹痛や痔になる?産後の便秘の原因と解消法

産後の便秘!腹痛や痔になる?産後の便秘の原因と解消法

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多くの人を悩ませている、産後の便秘。「やっとの思いで出産を終えて痛みから解放されたと思ったら、今度は便秘でお腹が痛くなった…。」というように、産後に便秘になってしまうのはよくあることです。ですが、便秘になると、お腹が張ったりおならが出たり、とても辛いですよね。今回は産後の便秘についての、症状、原因、そして解消法まで、まとめてご紹介します。

産後の便秘の症状とは?何日出なかったら便秘?

便秘とは、便が3日出ない状態、残便感がある、排便時にいきまないと出ない、便が硬い状態のことを言います。また、毎日排便できていても、スッキリしない感じや細い便やコロコロした便しか出ない場合も便秘と言います。ここからは、産後に起こる便秘の症状について、詳しくご紹介していきます。

産後の便秘の症状とは?何日出なかったら便秘?

産後の便秘の症状①腹痛・おなら

腹痛やおならは、便秘の代表的な症状ですね。大腸に便が溜まることで、便が腐敗し、悪玉菌がガスを発生させます。溜まったガスは、便で出口をふさがれてしまっているので、お腹に溜まります。その結果、下腹部が張って腹痛を起こします。また、溜まったおならが出るときは、腐敗した便の影響で普段のおならよりも臭く感じます。

また、便意が起きて溜まった便を押し出そうとするときにも、痛みがでます。主に腸の出口に近い、左下腹部に痛みが起きることが多いです。

産後の便秘の症状とは?何日出なかったら便秘?-2

産後の便秘の症状②痔

便秘の影響で便が硬くなると、切れ痔になりやすくなります。硬く太くなった便を無理に押し出そうとすることで肛門が裂けてしまうからです。初期の段階では自然治癒や薬を塗るだけですぐに治ります。ですが、何度も裂けて治って、ということを繰り返すと、肛門が狭くなり、手術が必要になることもあります。

この他にも便秘が続くと、食欲不振、吐き気などの症状が出ることがあります。このような症状が出たときは、腸からの限界のサインです。迷わずお医者さんに相談しましょう。

なぜ産後は便秘になる?産後の便秘の原因

産後に便秘になる人は非常に多いですが、なぜ便秘になってしまうのでしょうか。ここからは、パターン別に原因をご紹介していきます。

産後に便秘になる原因①普通分娩の会陰切開

なぜ産後は便秘になる?産後の便秘の原因

普通分娩の人は、出産時に赤ちゃんがお腹から出てくる際、膣と肛門の間が裂けないようにするために、会陰切開をすることがほとんどです。出産後は縫い合わせる処置をおこないますが、排便のためにいきむと裂けてしまうのではないかと不安になり、いきめずに便意を我慢してしまいます。便意を我慢することでどんどん便は硬くなっていき、便秘が悪化していきます。

産後に便秘になる原因②帝王切開

帝王切開の傷は3日ほどで塞がると言われていますが、傷の痛みは1週間ほど続きます。傷が完治するまではいきむのが難しいでしょう。また、開腹手術の際にかけた麻酔の副作用で、内臓の動きが鈍くなることがあります。腸の動きも同様に鈍くなるので、便意をもよおしにくくなり、便秘になりやすくなります。

産後に便秘になる原因③母乳育児

なぜ産後は便秘になる?産後の便秘の原因-2

母乳育児の場合、体にあるうちの多くの水分を母乳に使ってしまうので、気づかぬ間に水分不足になっている可能性が高いです。水分不足だと便が硬くなるので、排便しにくくなってしまいます。意図的に普段よりも水分を摂るようにしましょう。

産後に便秘になる原因④筋力低下による弛緩性便秘

弛緩性(しかんせい)便秘は、腹筋がもともと弱い女性に多く見られる症状です。妊娠中は、お腹の中の赤ちゃんを守るために、腹筋を使う機会が減ります。腹筋がたるむと、腸がたるむので、便意を感じる力と送り出す力がどちらも弱まり、上手にいきむことができなくなってしまいます。

産後に便秘になる原因⑤自律神経の乱れ

出産直後は慣れない育児のストレスと、頻回授乳などで朝も夜もゆっくり休むことができません。そのためストレスや生活リズムの変化によって、自律神経の働きが乱れやすい時期です。自律神経とは、内臓や血管などの機能を管理する神経で、腸の動きも司っています。なので、自律神経が乱れてしまうと、腸の動きも乱れてしまうのです。

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法

普段の便秘なら、どうしても辛いときは市販の便秘薬などに頼ることができます。ですが産後の母乳育児中の場合、赤ちゃんへの影響を考えて薬はできるだけ飲みたくないですよね。ここからは、授乳中でもできる、産後の便秘解消法をご紹介します。

産後の便秘解消法①食事から改善

まずは便秘解消に効果的な食事内容から見直してみましょう。

食物繊維

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法

食物繊維は胃などの消化器官で消化されないので、便の素になります。食物繊維によってカサ増しされた便は、大腸を刺激してくれるので、排便を促す効果があります。排便を習慣にするためには食物繊維は非常に大切です。

果物

果物のほとんどに含まれている果糖には腸の運動を活発にする作用があります。また、ミカンやオレンジなどに含まれるクエン酸や、リンゴに含まれるリンゴ酸などの有機酸も、腸を刺激する作用があるので効果的です。

脂肪

脂肪には便の周りをコーティングし、排便をスムーズにする作用があります。

ビフィズス菌

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法-2

ビフィズス菌は善玉菌の一種で、腸内の環境を整えてくれます。便秘になると腸内には悪玉菌が増殖し、どんどん便秘は悪化していきます。ビフィズス菌を摂ることで悪玉菌を減らし、排便を促してくれます。

オリゴ糖

オリゴ糖はビフィズス菌の餌になるので、腸内のビフィズス菌を増やし、腸内環境を整えてくれます。ヨーグルトなどと一緒に摂取すると効果的です。

水分

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法-3

腸内では便から水分が吸収されてしまうので、便秘を解消するには水分補給が大切です。理想は1日2リットルですが、それが難しくても少しでも多くの水分を摂るように心がけましょう。 また、起きてすぐコップ1杯の水を飲むようにすると、腸の動きが活発になるのでおすすめです。

産後の便秘解消法②体操

次に、便秘解消に効果的な体操をご紹介します。この体操をすることで、体の血流が促進され、腸の動きが良くなりますよ。

  • 仰向けに寝て、両膝を直角に立てます。両腕は左右に広げます。
  • 息を吐きながら、5秒かけて膝を右に倒します。
  • 息を吸いながら、5秒かけて膝をもとの位置に戻します。
  • 同じように左側も行います。

この体操を、1日2往復行いましょう。

産後の便秘解消法③腸もみマッサージ

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法-4

次に、便秘解消に効果的なマッサージをご紹介します。腸もみマッサージは、便が流れにくい腸の4つの角を直接刺激することで排便を促します。

  • 両足を肩幅に開き、背筋を伸ばして立ちます。
  • 右手で右の肋骨の下をおさえます。
  • 左手で左の腰骨からこぶしひとつ分内側をおさえます。
  • 指の腹で、腸を刺激するイメージを持ちながら、もみほぐします。
  • 上下左右を入れ替え、もみほぐします。

このマッサージを、1日2回、合計3分行いましょう。

産後の便秘解消法④浣腸

次に、便秘解消に効果的な、浣腸についてご紹介します。浣腸とは、肛門から薬液を直接腸に流し入れるものです。薬液が腸に入ると、便が柔らかくなり、腸の動きも促され、便が滑りやすくなります。浣腸は、授乳中でも赤ちゃんに影響なく安心しておこなうことができますし、すぐに効果を求める人にはおすすめですよ。

産後の便秘解消法⑤酸化マグネシウムなどの薬

産後の便秘解消法!授乳中でもできる方法-5

次に、授乳中でも飲める薬についてご紹介します。授乳中でも、酸化マグネシウムを代表とする便秘解消用の薬は飲むことができます。産後すぐの入院中は、主治医に相談してみると、状況にあった薬を処方してくれます。退院後は、市販薬でも飲めるものがあるので、薬剤師に相談してみるのがおすすめです。また、腹痛が続く場合など、日常生活に支障をきたしている場合は、迷わず病院に行きましょう。

最後に

今回は、産後の便秘について、症状、原因、解消法をまとめてご紹介しました。軽度の便秘であれば少しの注意で改善できますが、重度になると自分の力だけでは治りません。たかが便秘と思わず、早めに病院に行きましょう。

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