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「PTAは人間関係が面倒くさくて、業務も大変そう」というのが、不特定多数の意見だと思います。確かにPTAは楽ではありませんし、集まりは大抵平日の午前か午後です。本当に時代に合っていないと思うことは多々あります。しかしそれらのデメリットを含めても、それを上回るほどの魅力があります。ここでは一般的に回避されがちなPTAのメリットをご紹介します。
今さら聞けない「PTA」ってなに?
ネットやテレビでよく話題になっているのが「PTA事情」。ただその話題の内容と言えば、「PTA、怖い」とか「PTA、面倒」など、どちらかと言えば後ろ向きな意見が多いようです。
確かにPTAは楽ではありません。また、面白いことばかりでもありません。しかも、いろいろなタイプの方がいらっしゃるから、必ずしも全員の方と気が合うというわけでもないでしょう。
しかし、ネガティブなことばかり言っても仕方がありません。どうせ避けては通れないPTA活動ならば、この際「楽しんじゃえ!」くらいの勢いで臨む方が絶対にいいと思います。
しかもおそらくPTA委員になることは、悪いことばかりではなく、むしろメリットが多いです。そのメリットをご紹介する前に、ここでは念のために、PTAについて簡単にご紹介します。
「PTA」を日本に訳すと「保護者と教師の会」になります。つまりPTAとは「教師と保護者の橋渡し」的な存在といえるでしょう。
ところでPTAは更に「役員」と「委員」の二つの役職に分けることができます。「PTA役員」は執行機関の本部にあたり、「会長・副会長・書記・会計」などで構成されています。
一方「PTA委員」は本部に次ぐ執行機関として、「広報委員・文化委員・体育委員」などから作られています。また学校によっては「学級委員」も「PTA委員」に含むところもあります。あと「PTA委員」の「文化委員・体育委員」をひとまとめにして「文体委員」にしているところもあるようです。
いずれにしてもPTA役員やPTA委員になるメリットとはどんなことがあるのでしょうか?
PTAをするメリット①いろいろな情報をゲットできる!
過日、新聞にも学童保育利用者の数が過去最高を更新し、それに伴って学童保育の待機児童の数も過去最高になったことが掲載されていました。言い換えればそれだけ、働くママの数が増えてきていることなのでしょう。
しかも働くママは大抵の場合、出産前から働いており、都市部の場合はおそらく、ご近所づきあいもほとんどないと思います。また「保活」に励んでもなかなか入ることができず、やっと入ることができた認可保育園は「校区外」だったというところも少なくないのではないでしょうか。
つまり、ご近所づきあいもなく、校区外の保育園に通っており、ママ友もいないという、かなり八方塞がりなママは意外と多いと思います。そんな働くママにぜひおすすめしたいのが、PTAの役員あるいは委員になることです!
例えばどうにかしてこの八方塞がりな状態を何とかするために学校のホームページを見ても、おそらくママが欲しい情報は全然載せられていないと思います。下手をすれば、学校のホームページは「いつ更新した?」的なものが結構多いです。
また小学校ともなると、ある程度、ママ同士のつながりは出来上がっています。その中に何もないところから入っていくのは非常に難しいです。ですから、PTAの役員か委員になって、とりあえず「顔つなぎ」をしましょう。
PTAになると、嫌でも(!?)集まって活動する必要があり、その際、面倒でも(!?)話をしなければなりません。そうやって顔を突き合わせているうちに、おそらく雑談をするようになると思います。
その中で、「先生の評判」や「各学年の特徴」、「気を付けるべき親子の話」などいろいろな評判を聞くことができるでしょう。これは今後、学校生活を送る中で極めて重要な情報になります。
PTAをするメリット②学校及び地域の一年間の流れが理解できる!
小学校に入学すると一番理解するのに時間がかかると思われるのが、「小学校の行事」「地域の行事」についてでしょう。
例えば学校にもよるかもしれませんが、学校の案内と一緒に地域の案内をするところがあります。しかも公立の小学校は配布物が大量です。いったいどれが「小学校の案内」で何が「地域の案内」なのか、特に初めてのお子さんの場合、さっぱり分からないという方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時PTAをやっていれば、だいたい想像がつくと思いますが、必ず小学校の行事でも地域の行事でも手伝いを余儀なくされます。ですからPTAをやっているうちに、これは「小学校の行事」で、これは「地域主体の行事」と区別がつくようになります。
以上より、もし可能ならば、特に初めてのお子さんの場合、お子さんが1年生のときにPTAをしておくと、のちのち役に立つでしょう。
PTAをするメリット③担任と懇意になれる!
これも当然といえば当然で、どのPTAの役員あるいは委員になっても、かなりの頻度で学校に行かなければなりません。
しかもPTAの本分が「保護者と教師の橋渡し」である以上、特に担任とPTAの担当教員とは、月に一度は必ず、話し合いの場を持つことになります。そうなると、担任はもちろんPTA担当教員とは“顔見知り”以上の関係になるでしょう。
しかも話す機会が増えてくると、親近感がわいてきます。そうなると、ちょっとしたことなら、「持ちつ持たれつ」で頼みやすくなります。
例えば「個人懇談はPTA活動との兼ね合いもあるから、17時に設定してほしい」というレベルのことなら、大抵の場合、配慮してくれます。
あと忘れ物をして取りに行くのも、「仕事のため、20時前になるが可能か」ということも、「じゃあPTA担当教員がその日は遅番なので、そちら宛に取りに来てほしい」という感じで、融通をきかせてくれるようになります。
PTAをするメリット④担当委員の特権が得られる!
学校によるかもしれませんが、例えば「広報委員」の場合、年に2回、前期と後期の学校行事を紹介する広報誌を発行しなければなりません。
そのとき、運動会は広報誌では大きな話題の一つになります。ですから、運動会の各学年の種目を撮影しなければなりません。
その際、特に全国PTA広報誌コンクールに出品するほど気合が入っている小学校の場合、迫力のある写真を撮るために、写真屋さんと同じようにかなり接近して子どもたちを撮影することが広報委員にだけ許可されていることです。
よって広報委員は、「写真撮影」という名目のもと、一眼レフ片手に、わが子をバンバン撮影します。
でもこれはあくまで「広報委員としての活動行為」であり、いわば「“暗黙の了解”的な行為」として公の場で認められているのです。
このような「PTA特権」は必ずどの役員や委員にもあります。
最後に
いかがですか?PTAと言えば「しんどい・面倒くさい・大変」と散々な言われようですが、良いことだってこんなにあるのです!
特に地方出身で、知り合いもおらず、近所づきあいもないうえに同じような年頃の子どももおらず、校区外の保育園に通っていたというご家族には本当にPTAになることをおすすめします。
人は分からないから不安を感じます。PTA活動を通じてしっかりと学校のことを理解することで、今後の学校生活に役立てましょう。