目次【開く】
毎年やってくる『土用』について、以前にも同じ話はしているが、過去記事を探すのも面倒であろうし土用の日程が異なるゆえ、2023年には2023年の土用の日程と『間日』なる、土用の間にどうしても引っ越しやら土いじりに関わることが避けられぬならば『この日なら障りが少ない』という日を紹介しておくぞよ。
土用とは?
四立(立春、立夏、立秋、立冬)を迎える前の18日(場合により19日)の期間を土用とする。この期間は土をつかさどる陰陽道の神【土公神(どくしん・どこうしん)】が地に宿ると言われておるぞよ。
ちなみに『土公神』は、仏教の神仏習合の教えの中では普賢菩薩の化身とされておる。
普賢菩薩像 伊藤若冲筆(相国寺蔵)
★禁忌は「土いじり」だけではない
さて、この土用の期間に「土いじりをしてはいけない」という話は比較的知られておるが、その理由は土に宿る土公神を怒らせ、祟りを招いてしまうからなのじゃ。
「土いじり」というとだいたいは子供の泥遊びや庭の植木の植え替えなどを思い浮かべるであろう。特に夏土用は土用の丑の日と合わせて「暑い時期で夏バテで免疫力が落ちているところに、温度が高くさまざまな菌が潜んでいる土をいじると病気になる」と、誰もが納得のいく理由がつけられるゆえ、比較的広まっておるようじゃな。
しかし土用の禁忌はより幅広く、知られていないが禁忌をおかすと健康運を始めとして運気が大きく落ちることがあるので要注意なのじゃ。
土用期間の禁忌はこれ!
土用期間にやってはいけないことは、
◎土いじり・アウトドアレジャー
土を掘り返すこと全般。植木の植え替えや泥遊び。言い伝えでは腰や下半身を悪くするとされるが、現代でもやはり湿って高温の土をいじることで感染症の危険などが増すのであろう。アウトドアレジャーもどうしても土公神の支配地を人間が荒らすことになり、怒りを買いやすい。
学校や会社行事などでやむおえず行くならば、現地の草木をむやみに摘んだりゴミを放置するなどもってのほか。土地に感謝して滞在させてもらい、飛ぶ鳥跡を濁さずとすることじゃな。
◎建築・土木工事
家を建てるためにもやはり土地を掘り返すことになり、土公神業者には土用を厳密に避けるのは難しかろうが、土木工事も本来は禁忌。
とはいえ、古くからある街の不動産屋やら何やらはとても縁起を担ぐゆえ、引越しや地面に杭を打つ日などはあらかじめ旧暦やその他の障りを調べたうえで問題のない日で日程を組んでくれていることもある。そうでないところにはあまりうるさく言うと嫌がられるゆえ、気にするならば先に不動産屋や改築、造園業者などにはこういったことを気にすると伝えておくべきであろう。
◎引越し・旅行
これは土いじりではないが、長距離の移動は方位の影響を受けるが、地の気が盛んな時期の移動は災いを招きやすくなる。
★余談。ゴールデンウィークが春土用とかぶるのは陰謀?
特に、不思議なことに日本ではもっとも移動に運気の混乱が伴う春土用の時期とゴールデンウィークが重なるのじゃ。これについては庶民の力を削ぐために過去の支配者達がわざと仕組んだとの噂があるゆえ、今度扱うぞよ。
◎人との争い
土用は地の気が強くなる時期ゆえに「泥仕合」「泥沼」になりやすく、土用以外の時期に比べると互いに消耗し良い結果とはならぬとのこと。
◎生物(なまもの)を食べる・生水を飲む
これは特に夏土用に当てはまる。健康面への影響で、風水の禁忌と同様に医学が発達していなかった時代の生活の知恵であろう。
とはいえ、昨今はまたアメーバやら寄生虫やらが怖い時代。キャンプ先で湖で泳ぎ、鼻から入った水にアメーバが、それが脳へ、などは聞く話であるゆえ、土用でなくとも気をつけるべきであろう。アウトドアでの水の利用は持ち込んだミネラルウォーターを飲むか、キャンプ場などがきちんと管理している飲み水を使うことが肝要じゃな。
2023年の土用・間日
★間日とは?
土用期間中であっても、禁忌となることをやってもよいとされる日。間日は土公神が天界に帰っているゆえに、お目こぼししてもらえるのじゃな。なんというか、人間的な考え方ではあるがのう。
【2023年の冬土用】1月17日-2月3日
※2月4日『立春』前日まで
2023年冬土用の間日:
1月20日・1月21日・1月23日・2月1日・2月2日
【2023年の春土用】4月17日-5月5日
※5月6日『立夏』前日まで
2023年春土用の間日:
4月17日・4月18日・4月21日・4月29日・4月30日・5月3日
【2023年の夏土用】7月20日-8月7日
※8月8日『立秋』の前日まで
2023年夏土用の間日:7月20日・7月21日・7月25日・8月1日・8月2日・8月6日
【2023年の秋土用】10月21日-11月7日
※11月8日『立冬』の前日まで
2023年秋土用の間日:10月28日・10月30日・11月1日
———-
土用の説明は2018年の元記事から引用多数:
【芦屋道顕】土用は鰻の日ではない。年4回ある「土公神」の祟り要注意期間じゃぞ