昔は子供が無事育つのは当たり前ではなかったゆえ、7歳までは神のうち」なる言葉があった。
有名な童謡の「とおりゃんせ」には「この子の七つのお祝いにお札を納めにまいります」とあり、
現代でも3歳、5歳、7歳を『七五三』として祝う風習が残っているが、無事に7歳を迎えられるのは神仏の加護のおかげとの考えがあったのじゃな。
そして、7歳を迎えるまでにもし命を落とすようなことがあってもそれもまた神仏の思し召しによるものと考えた。
「神さまのところに帰ったのだ」と、周囲は子を亡くした親を責めず慰め、親もまた愛しい我が子は短い命をどのように終えたとしても、今は神の元にいて安全なのだと信じることで、深い悲しみと喪失感を乗り越えたのであろう。
しかし幼子が神に近い存在であることは、