普段は辛く苦しい日々に理性で耐え、不満も何も押し殺してきたのではなかろうか。それが酒により理性のタガが外れ、噴出した負のエネルギーゆえに、負の存在を惹きつけそれらに悪しき方向へと背中を押されたのやもしれぬ。
生霊については、直接その生霊の発生源となる相手と知り合いでなければ害はそこまでない。しかし、生霊により運が著しく悪くなった相手と共にいると関係ない自分まで運がおちたり、最悪なケースでは生霊が取り憑いた相手に仇をなそうとするとき、巻き添えを食うことがある。
悪鬼については、これはより現実的な実害が生じやすいが、見える相手ゆえ避けることも可能じゃ。道端で肩がぶつかった、目が合った、何かしらのいちゃもんをつけてくる類の悪鬼もいれば、明らかに詐欺である儲け話をもちかけてくる、女性と懇ろになったところを「俺の女だ」と脅してくるなどがある。
また、わしの読者の大和撫子は生涯ほとんど関わることはなかろうが、ホストや水商売の元締め側にこのような悪鬼はよく紛れ込んでいる。そういった蛇の道は蛇的なプロフェッショナルではなくとも、旅先の素敵な出逢いがあったと思うたら、行きずりの関係を狙うナンパ師だったなどという悲劇もあろう。
女性の気持ちをいとも簡単にもてあそびモノのように使い捨てせんとするこのような輩は悪鬼であることが非常に多い。旅先には良い出逢いもあろうが、歓楽街や酒場での出逢いには気をつけられたし。
■妖(あやかし)の多い歓楽街の特徴
こういった妖が多い歓楽街と少ない歓楽街がある。少ない歓楽街は、歓楽街とはいえまず、スナックやクラブ、