今回は、前世鑑定をしてみたら極端に転生回数が少なくて、その理由が「千年眠っていた」魂だったから……という稀有な女性の話をしようと思ったんだけど、その前に「転生回数が非常に多い」魂の話をしておこう。
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■転生回数は魂の「好み」が反映している
今、この地上にいる人々の転生回数は、平均すると30-40回。転生の回数と魂の習熟度みたいなものはあまり関係なくて、それぞれの魂の「好み」や、それまでの転生での生き方に対する想いのほうが関係しているようだ。
たとえば、ある魂は2000回目の転生をしてきて、まだこの人生が終わっても、すぐに生まれ変わるつもりでいる。それはその魂が原初から「好奇心旺盛だけど飽きっぽい」そして「楽観的で変化を好む」気質の持ち主だからだ。
その魂の持ち主は男性で、過去世のほとんどが短命で、青春の真っ只中、働き盛りといった年齢でばかり夭折していたようだった。
彼を家族として迎えた両親や恋人、彼と運命の恋を果たしたパートナーたち……こんなに毎回早く去ってしまうソウルメイトを持った人々は、その都度、ずいぶんと悲しい想いもしただろう。
でも、彼を早くに失った当時の親や恋人たちは、悲しみはしてもそこに留まらず、たくましく立ち直り、両親はほかに生まれてきてくれた兄弟たちを愛し、恋人やパートナーはほかの誰かをまた愛し、彼への想いを静かに眠らせていった。
みんな、立ち直り彼との思い出は思い出として胸にしまい、新たな幸せを掴んでいった。
信じがたい非情な話に思えるだろうけど、たくさんの転生の中で何度も出会い、けれど何度も早く別れを経験した者同士は、意外にお互いに割り切れている。
もちろん、前世の記憶なんてみんなないから、残されたほうは相手を失った時に当然ひどく悲しむ。だけど、そんなときこそ自身の魂が悲しんでいる表層意識を助けようと、魂の記憶の扉を少しだけ開放することがある。
愛する恋人を失って、もう私は一生独りぼっちなんだ、と絶望している表層意識の「私」に向けて、「私」の魂は語りかける。
「彼との別れは実は今回が初めてじゃない。何度も乗り越えてきた。そして、またいつか会える。今世では彼とはもう肉体を持って会うことはできないけれど、あなたは独りぼっちにはならない。あなたにはほかにも、出逢うべき他の『前世からの伴侶』がいる」
あるいは「今世で初めて巡り逢う、まっさらな関係の誰かが未来に待っている」
あるいは、その両方で忙しくなるからさっさと立ち直れ!ってね(苦笑)
表層意識ではやはり、早くに去っていく魂の伴侶に残された側は悲しみ続ける。だけど、魂の声はちゃんと聴こえているから、心の深い部分の絶望は消えて、また前向きになれる。そしていずれ魂の声が告げたように、去っていった彼以外の誰かと出逢うんだ。
去っていく側の魂も、それが分かっているから「前々前世から何度も彼女を泣かせて申し訳ないなぁ」と罪悪感を抱いて、場合によっては「今世こそ、一緒に歳を重ねて一緒のお墓に入ろう」と誓うこともある。
でも、その人生を終えた途端に「やれやれ、長い人生だったなあ。彼女への義務は果たしたし、よし、次はまた若くて何でもできるうちにパーッと派手にやらかしてみるか!」なんて、さっさと生まれ変わっていくんだ。
宇宙の源に帰って、かつて地上で深く愛し合った人たち、助け合った人たちとの素晴らしい思い出を振り返ることも、彼らの魂と一つになり平穏な時のない時をゆっくりと味わうこともなく、急いで新たな旅に出てしまうんだ。
地上での彼の滞在時間は毎回短くて、地上の人間の常識で考えれば「若くして亡くなった悲劇の人」「もっと、いろいろ経験したかっただろうに」と不憫に思うだろう。実際に、すべてが計画通りとはいかないものだ。さまざまな事情で……その事情もまた、魂の長い歴史の中で紡いできたほかの魂や世界との関係が大きく影響するんだけど……やり切れないこと、もあったりする。
いわゆる未練、カルマを残すこともある。
だけど、個々の魂が本当に何を経験したかったのか、どれくらいこの世に留まりたかったのかは本当にその本人にしか分からない。
そして、これが重要なんだけど「誰かの魂がやりたかったことの代わりを、ほかの魂が果たすことはできない」んだよね。
このあたりはちょっとセンシティブな話になるから、次回に詳しくしていこう。
続く。
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