速やかに退避するためにも「霊的に危険な宿」の見分け方を紹介するぞよ。
【こんな宿屋は危ない!霊的危険度ランキング】
危険度★★★☆☆
・歴史が長い旅館で、館内にお面や人形が複数飾ってある
元々は何の曰くもない物でも、長年そこにやってくる人の念を吸い取り、さらにはその土地、家屋周辺の妖(あやかし)が実態を持ちたいと願うたときの格好の憑代となっている場合がある。
学生時代に親しかった女子から聞いた話であるが、修学旅行先の古びた旅館には、廊下にオカメとひょっとこの面が飾ってあったそうじゃ。夜、トイレに行くにはその前を通らねばならず、何人かの女学生が通るときにオカメには睨まれ、ひょっとこからは何やら、ねっとりとしたいやらしい視線を感じたそうじゃ。
これらは生者に強い恨みを抱く霊などではなく、これまで旅館に泊まった旅客のうち、恐らくは不倫旅行の二人、ワケありの男女や冷めかけた夫婦、あるいは旅先でハメを外すつもりで訪れた男性団体客などのさまざまな念が溜まって形を持ったものであろう。
オカメの面には恐らくは夫や恋人を若い女に盗られたあるいはその懸念をしている妻や女性たち、性的に消費される立場、苦界に身を置く女性たちの念が宿り、女子学生という若く未来ある彼女らへの嫉妬の眼差しを放ってきたのやもしれぬ。
ひょっとこの面には、あらゆる男性客の性的な欲望が溜まっていたに違いない。若く溌剌とした女学生の姿にねっとりとした視線を向けるのは人間であれ魑魅魍魎であれ生き霊や想念であれ、根本は一緒。誠に嘆かわしきことであるな。
部屋に人形が飾ってあっても同様のことは起きるが、これらはむやみに関心を向けず、無視するのが一番。波長が合わなければ溜まった念を受け取ることもないのじゃ。
危険度★★★★☆
・客室内に飾られている絵画や掛け軸の下にお札が貼られている
都市伝説かと思うていたら、わし自身も本当にこれを発見したことがある。「曰く付きの部屋に何者かを封じる札を貼り、