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片栗粉はあんかけなどの「とろみ」をつけるために使われる調理用粉の1つです。江戸時代、ユリ科のカタクリという植物から作られていたことから名づけられた片栗粉ですが、現在はジャガイモから作られるものが一般的となり、実は糖質・カロリーともにかなり高い食材となっています。今回は片栗粉の糖質やカロリーについて、ご紹介します。
片栗粉の糖質やカロリーは?
片栗粉は100gあたり、330.1kcalかつ81.6gの糖質を含んでいます。牛ロース100gあたり約330kcalで、きな粉100gあたりの糖質量が14.1gと考えると、片栗粉がかなり高カロリー、高糖質な食材だということが分かります。
片栗粉の主成分はジャガイモのでんぷんです。そのため商品名こそ「片栗粉」ですが、パッケージの裏には「ばれいしょでんぷん」と記載されています。でんぷんとは植物が光合成を行い、得たエネルギーを貯蔵しておくときの成分です。主成分はブドウ糖で、これは砂糖と同じ主成分とされています。
またでんぷんは炭水化物に分類され、体内ではエネルギーとして扱われます。しかし消費エネルギーを、でんぷんなど炭水化物による摂取エネルギーが上回るとその分は脂肪として貯蓄されます。このためでんぷんなどの炭水化物は太る原因とされているのです。
片栗粉、砂糖、わらび粉のカロリーを比較!
ブドウ糖を主成分とする調味用粉は片栗粉の他に、砂糖とわらび粉が有名です。片栗粉がじゃがいもでんぷんで作られているのに対し、わらび粉はさつまいもでんぷんとくず粉を混ぜ合わせて作られています。
100gあたりのカロリーで比較したとき、片栗粉:330kcal、砂糖:384kcal、わらび粉:332kcalとなります。この3種類の中では片栗粉が最も低カロリーのようです。しかし注目すべきは、砂糖と50kcalしか変わらないところだと言われています。砂糖は高カロリーというイメージが定着しており、ダイエット中は甘いものを控える人を多く見かけますが、片栗粉のカロリーが高いことを知っている人は砂糖のカロリーについて知っている人よりもかなり少なく感じます。甘いものを控えているのに、料理で片栗粉をたくさん使っている人は、せっかくの努力を打ち消してしまっているかもしれません。
またわらびもちの原料となるわらび粉も、砂糖に次いで高カロリーです。わらびもちは和菓子だから洋菓子より太らないというのは、あまりあてにならないことが分かります。カロリーの高さは、実は和菓子、洋菓子に関係ないのかもしれません。
片栗粉は太る原因?片栗粉料理は総カロリーの計算が大事
片栗粉は砂糖と同じブドウ糖を主成分としており、実はかなり高カロリー、高糖質の食材です。しかしだからと言って、食べたら必ず太るというわけではありません。片栗粉は料理にとろみをつけるために使われる調理用粉ですが、とろみをつけることで満腹感が増し、ダイエットにつながるとも言われています。実際にどのような食べ方がダイエットに効果的なのでしょうか
とろみスープで満腹!あんかけ料理
ご飯や焼きそばにかけるあんかけのとろみは片栗粉によって作られます。ご飯や焼きそばの米や麺は炭水化物です。また主食として食べられている食材だけあって、かなり高カロリーです。このため、あんかけスープでかさを増し、ご飯や麺の量を減らすことで1食分の総カロリーを減らすことができます。
あんかけ丼やあんかけ焼きそばで使われる片栗粉は小さじ1~大さじ1/2、つまり5~7g程度が一般的のようです。少量の片栗粉で高カロリーなご飯やそばの量を減らせるため、高いダイエット効果を期待することができます。
他の具材を調節して、カロリー削減
例えば中華料理などでは、片栗粉は欠かせない食材の1つです。和食でも片栗粉抜きには作れない料理がたくさんあります。このためいくらカロリーが高いからと言って、片栗粉を一切使わないのは現実的なダイエット方法ではありません。
片栗粉によってカロリーが高くなってしまうなら、他の具材で料理全体のカロリーを調節するのがおすすめです。例えば春巻きは具材にとろみを出すために片栗粉は欠かせませんが、その代わり野菜など低カロリーの具材をたくさん使うことで、春巻き1品あたりのカロリーを抑えることができます。このように食材ではなく1品、または1食の総カロリーを計算すれば、片栗粉を使った料理を我慢する必要はないのです。
最後に
片栗粉はじゃがいもでんぷんが主成分のため、カロリーも糖質も両方高い食材です。このためダイエットをする際には、片栗粉の量にも十分注意する必要があります。しかし片栗粉は食べると絶対に太るというものではありません。片栗粉によるとろみは、具材の量に比して満腹感を与える効果があり、これはダイエットに応用することもできるのです。
また他の具材の量を減らしたり、低カロリーの食材を優先的に使うことで、1品、または1食分のカロリーを削減しながら、片栗粉を使った料理を楽しむことができます。片栗粉単体のカロリーの高さに囚われず、食事全体の総カロリーに注目してダイエットをすることが大切です。