新生児黄疸の成り立ちと付き合い方とは?

新生児黄疸の成り立ちと付き合い方とは?

はじめに

黄疸が強く出ています、そう医師から告げられて驚きました。
その時の私は、手のひらが黄色くなる病気という認識でしかなく、やっと産まれた子が病気であることにただただショックを受けました。
その後、新生児黄疸は9割の確率で起こることを知り、また、脳に強い障害を起こす核黄疸という病気を知りました。
赤ちゃんの顔色が赤茶色からいつ白く戻っていくのか待ちわびながら新生児黄疸について調べる毎日が続き、私も主人もグッタリ。
私も改めて知識を整理したいと思いますので、今まさに悩まれている方や出産を控えてこの病気が気になっているという方は一緒に正しい知識を取り入れてみませんか?

新生児黄疸って体の中で何が起こっているの?

新生児黄疸とはビリルビンが体内に溜まってしまう病気だと検索した先で見つかります。
更に、直接ビリルビンと間接ビリルビンによっても病態が異なる、なんて説明もあります。
カタカナが出てきた瞬間に頭がくらくらする私のような方へ、ビリルビンがそもそも何なのか、どのような経緯で溜まってしまうのかを見ていくことにしましょう。

黄疸になる流れは?

ビリルビンは、血液成分の中の赤血球が壊された時に出るゴミのことで、このゴミをどうにか外へ出そうとします。
ビリルビンはその形のままでは体に害を及ぼすおそれがあるので、血液の中でタンパク質がビリルビンにくっついて体内を流れていきます。
このタンパク質はとてもサイズが大きいので、血管の中に空いたちょっとした穴や空洞に引っかかることなく、体の中の大規模処理工場である肝臓へ向かっていきます。
肝臓には栄養を取り込むための大きな穴が開いていて、くっついたビリルビンはその穴を通って中に入り、肝臓の中の酵素(ハサミのようなもの)によってタンパク質が切り離されて代わりに、とても水っぽい物質がくっつきます。この水っぽくすることが体の中のゴミを出すために重要で、その後はうんちやおしっことなって外へ出ていきます。
タンパク質とくっついているビリルビンを間接ビリルビンと言い、肝臓の中で水っぽくされたビリルビンを直接ビリルビンといいます。

以上を簡単にまとめると、

赤血球壊される→ゴミであるビリルビンが生まれる→うまく体の外に出せないで溜まる→黄疸

という流れです。

ここで直接や間接を見るのは、体の中のどこが悪いのかを推測するために必要です。
直接・間接というのは、体から取り出してきて量を測定するときに使う試薬に直接反応するか、下処理が必要(間接)なのかの違いで、体の中で何かにくっついているわけではありません。
体の中に溜まる原因や直接・間接ビリルビンに注目して、もう少し確認していきましょう。

黄疸の種類は?

新生児にみられる主な黄疸を3点確認します。まず成り立ちから簡単に見てみると、

1.新生児黄疸(肝細胞性黄疸)

赤血球壊される→酵素の働きが未熟なため間接ビリルビンから直接ビリルビンに変換できない→『間接』ビリルビン増える

2.溶血性黄疸

ママと赤ちゃんの血液型が違い、ママの免疫が赤ちゃんの血液を攻撃する→赤血球破壊される→『間接』ビリルビン増える

3.閉そく性黄疸

赤血球壊される→間接ビリルビンから直接ビリルビン→肝臓から便に出す管が閉じている→『直接』ビリルビン増える

以上のようになります。

1については発育とともに改善されることが多く、2週間から1か月ほどで赤ちゃんの肝臓が出来上がるため治まることが多いようです。
私の子供は一ヶ月検診ぎりぎりになって赤茶色の顔色が薄くなり、肌色になっていきました。
もしも治らなければ、光治療へと向かいます。
対して2と3は赤ちゃんの体の中に異常が起こっているので、処置をする必要があります。
特に生後10日までは脳を守る関所のようなものが未熟でビリルビンが脳へ移動してしまうため、重度の障害を残す核黄疸を起こすおそれがあります。
産院で1週間入院しているうち、特にこの黄疸はチェックされるのはこのためなんです。

診断と治療は?

新生児黄疸の診断は簡単です。
おでこと胸のところにセンサーを当て、ビリルビンによってどのくらい皮膚が着色しているかをみていきます。
母子手帳にその記録は残るので、ここで15(mg/dl)を下回っていればひとまず安心です。
ここで数値が高い場合には、日焼けサロンの機械のようなところへ赤ちゃんを入れて、ビリルビンの光分解を促します。
これが治療ですね。
もしこれでも引き続き数値が高いままであれば、悪い血液を綺麗な血液へ交換する治療を行います。
どちらの治療も比較的赤ちゃんへの負担は少ないですね。

おわりに

出産を終えて約一週間の入院、そして退院後は一ヶ月検診まで自宅で赤ちゃんと向き合うことになります。
何かあれば連絡してくださいねと産院の方から言われても、『これは相談して良いものか・・・?忙しそうにしていたし・・・』と連絡が遅れてしまいがちです。
ただし、この病気のように『時間との闘い』である場合もあります。
病気は発見が遅れれば遅れる分、治療は長引き、最悪の事態が起こりえます。
なので、赤ちゃんのためにちょっと頑張りましょう。頑張るのは、病院へ電話をすることです。

1.赤ちゃんの顔色が悪い
2.白目が黄色や緑色になっている
3.うんちの色が白っぽく、黄色や緑にならない
4.発熱が続いていて、泣きやない
5.ぐったりと疲れている様子が続いている

以上のことが見られたら、電話です。

私の主人は、時間がたてば治るものだろと楽観的でしたが、病気を調べて死に至る病であることを知ってからは私以上に熱心におむつを替えて、うんちの色に一喜一憂していました。

赤ちゃんが健やかに成長する為に、母として夫婦として成長して、全力でサポートしていきたいですね。

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