これは（3）の続き。前世と今世の関係性、因果応報はあるのか？について。
■一人の相手に執着したまま人生を終えると、その相手とまた出逢うために生まれ変わってくる
ただし、その相手と出逢えるかは未知数だし、出逢えても結ばれるかどうかまでは、前世の関係からだけでは分からない。
どんなに「モテない」と嘆いているような人でも、何十回もの転生のうち、少なくとも半分くらいでは誰かと熱烈に愛し合い、誰かと添い遂げている。その相手が、誰かしらは今世でも恋愛可能な年齢差と距離で、生まれてきているものだ。
転生回数の多い魂の持ち主なら、いわゆるソウルメイトとかツインソウルとかもそれだけ多く存在するから、一度の人生に複数人現れているのが当たり前だ。逆に、ソウルメイトと一人も出会わずに人生を終えるほうが難しい。
さらには、実はソウルメイトやツインソウルじゃなくても熱烈な恋はできるし、制度の問題だから「結婚」は保証できないけど結婚の本来の意味である「一生この人だけを愛すると誓い合う」ことはできる。好奇心旺盛で飽きっぽい魂の持ち主だと、何度も夫婦や恋人だった相手より「新鮮で楽しい！」と、今世で初めて出逢う魂と恋をしたりもする。来世があるなら、登場人物がどんどん増えていくタイプだ（苦笑）
■前世と似た人生を歩むパターン
だけど、やっぱり前世の未練を解消するためにかつて愛した人と同じ時代に、相手が異性愛者なら異性として生まれてきて、出逢うようにある程度決めてくることが一番多いみたいなんだよね。それも叶うか叶わないかは未知数だけど、思い入れが強いほど、今世で願う相手を惹きつけ夢を叶える可能性も高いんだ。
もし相手にも自分にも、前世から繰り越したカルマ的なものがあるにしても重大なものではない場合は、前世と似た人生を歩むことになる。前世の日常生活の中で発生したカルマは、今世でも日常生活の中で返せるからだ。前世で会社の同僚として知り合った相手との恋を成就させたいのに、わざわざ今世でインドの山奥の修行僧の人生は選ばない。
相手の魂が、万が一今世でインドの山奥の修行僧に……生涯、禁欲を誓って人里を離れて生きる人生を選んで生まれていたなら、今世ではその魂との恋の成就は諦めて、ほかのソウルメイトと出逢う道を探るだろう。
■善行と悪行とその因果応報はリンクしない
タイトルの話に戻るけれど、実はこの現実世界、物質世界を生きる僕達の思う「善悪」と、それが関係しているかもしれない「幸不幸」の因果関係は複雑怪奇でなかなか納得のいくものではない。善悪も幸不幸も、個々の人間が勝手にそうだと思いこんでいるだけのものだ。
例えば、戦争で敵を殺したら戦争中には英雄扱いでその殺人は「善」だけれど、平和な世の中ならば殺人は「悪」だ。サバンナでライオンがガゼルの子供を襲おうとする、そのガゼルの子を逃がすために人間が介入したら、一見いいことのようだけど、ライオンは飢え死にするかもしれない。そのライオンには我が子が2匹いて、その二匹も飢え死にするかもしれない。
過去にどれほど善行を行なってきたとしても、逆に現代の価値観や倫理観からは悪行となることを行なってきていたとしても、それが今世や来世を決定するわけではない。
それよりも、次の転生への影響が強く出るのは「想い」「願い」のほうなんだ。
■人の心はそれぞれ、魂の願いもそれぞれ
今世で、もし貧しく醜く生まれ、一人ぼっちの人生を送っている人が「願えば来世では叶う」という言葉を鵜呑みにしたら、当然のごとく「来世ではお金持ちで美しく、たくさんの人に愛される人生を」と願うだろう。
だから、今世で最高に幸せな彼女ほど、もしかしたら前世は貧しい浮浪児で誰からも愛されずに命を終えたのかもしれないんだ。浮浪児として盗みばかりはたらいて、善行なんて1つもしていないかもしれない。幸せな人生を送っている人は魂が綺麗、なんてこともない（苦笑）単に、それを望んで望んで、たまたま今世で叶えただけなんだ。
だけど、そんな誰もが願う幸福な人生を望まず、波乱万丈を求めることも、長い魂の歴史の中ではたまにではなくたびたびあるんだよね。これを読んでくれている人達の中にもいるかもしれない。映画やドラマや小説で、ハッピーエンドの恋愛物ばかりではなくて冒険物やサスペンス、ときにはホラーも見たくなることもある人は、人生そのものでもハラハラドキドキを体験しにきているのかもしれない。
ただ、ホラー映画を観始めてしまってから「しまった、これはエグ過ぎる。最後まで観たくない」と思うこともあるよね。映画館なら途中で退場すればいいけれど、人生ではどうだろう。「死ななければ退場できないのでは？」と思いがちだけど、大丈夫。
★今世のシナリオは変えられる
実は、この現実の人生はあらかじめ全ての筋書きが決まって撮影が終わってしまっている映画ではなくて「主人公が筋書きが変えられる、生放送のドラマ」だから。現時点では主人公の自分がゾンビに追い回されて逃げるだけの筋書きだったとしても「もっと違う展開を」と思うなら、今までと違う行動パターンを取ればいいんだ。
ゾンビ役に「私は逃げるのに飽きた。反撃を開始する」と、襲いかかってみたら、その先に用意されていた筋書きは使い物にならなくなり、新たな筋書きが即興で書かれてゆく。
映画やドラマの世界でしかあり得ないと思われがちな「まさかのハッピーエンド」は、むしろ現実のほうが起きやすいんだよ。
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