娘は三十路にして初めて恋人ができた。しかし、やはり願いは結婚、子を産み育てること。恋愛経験ゼロからのスタートゆえ、霊的な障害のせいとは当然言い切れぬが、やはり結婚したいと口にした途端に恋人は音信不通に。その後も「モテはする、付き合うまではいくが結婚には至らない」が続き、娘は思い悩んだ。
娘の父親も娘が三十路も半ばに差し掛かり結婚できずにいることを心配し、本家に相談をした。本家は娘の父の話を聞いて、あることに気付いた。
「そういえば、うちのばあさんの雛人形は今、お前の家にあるんじゃないか?」
娘の父方の祖母は子だくさんだった本家でも唯一の女だったため、曽祖母が嫁入り道具で持ってきた男雛と女雛がセットになった古い雛飾りを、祖母が嫁ぐときに形見分けの意味もあり持たせたという。
話を聞いて、娘の父は家に戻ると祖母の遺品をまとめてしまいこんである納戸を探してみた。古い木箱が二つ見つかり、その中には祖母が亡くなってから何十年と陽の目を見なかった男雛と女雛があった。
父と娘はまたその雛人形を寺に持ち込み供養した。
それが理由か、はたまたさすがに初めて恋人ができてから数年、運命の伴侶と出逢えたからなのかは定かではないが、その娘はめでたく結婚し、この盆に友人の家(本家)で会うたときには赤ん坊を連れていたのじゃ。
めでたしめでたしであるな。
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