■女性と男性の大きな違いは「気遣われたいか」
女性同士なら、相手の意志をなるべく取り入れようと、最終決定権を相手に委ねる行為は「優しさ」「気遣い」「思いやり」などとして喜ばれるだろう。
たとえば、女性同士でルームシェアをしていて、食事当番を交互にしているなら「今夜のパスタはクリーム系と和風のあっさり、どっちがいい?」とルームメイトに尋ねる女性は、恐らく女性同士の間ではすこぶる評判がいいだろう。
同居の女性が「私、ダイエットしてるからあっさりがいいな」と言って、彼女が「じゃあ、和風にするね」と答えてくれるなら、勝手に重いクリームパスタを作らずどっちにするか尋ねてくれた彼女に感謝し、周囲には「私のルームメイトは細やかな気遣いができる、すごくいい子なの」と褒めて回るだろう。
しかし、男のルームメイト同士だった場合は、これと真逆の振る舞いが喜ばれがちだ。
せっかくの休日、食事当番ではないほうの男は、ゲームをしてのんびり過ごしている。夕飯の時間になる。ルームメイトが豚肉が入らずキャベツたっぷりの焼きそばを作って、適当に皿に盛って、ゲームをしている彼の横のテーブルにドンと置く。
「お、できたの?焼きそばじゃん。肉ないの?ま、、、金欠だししかたないな。十分うまそう!サンキュー!」
ゲームをしていた彼の大好物はカレーで、あるいはスタミナ不足だから肉っ気のあるものを食べたかったとしても。その日はカレーか牛丼を食べたい気分だったとしても、そんなことで文句を言うこともなく、焼きそばを出してくれたルームメイトに「気がきかないやつ」と思うことは決してない。