あの世とこの世の境界が薄れ、死者の魂のみならずさまざまな異界の存在がこちらにやってくる。
★魂がこの世の寿命より長く留まる怖い理由
いくら恨みの念を残して死に肉体を失った者の想念も魄も、本来ならば人間の寿命以上にはこの世に留まることはできない。
これは少々オカルトとも違う話になってくるゆえここでは深くは語らぬが、この世に生まれ出でるときにその魂は「私は何年、地上に留まる」と決めて来ているのじゃ。それが寿命じゃ。しかし、寿命を使い切らず、何らかの理由で途中で断たれてしまった場合には肉体は滅びても、魂の寿命は残っておるのじゃ。
しかし、その寿命が尽きる前に魑魅魍魎の類や、すでに悪霊と化した古い霊に取り込まれてしまうと寿命の年限を超えてこの世に留まることとなる。古い霊もまた、新たな霊のエネルギーを取り込むことでこの世に留まることができる。
例えはめちゃくちゃであるが、継ぎ足し継ぎ足して何十年という秘伝のタレのようなものじゃな。しかし、この継ぎ足し……は、あまりにも広大で一箇所に霊体が留まりにくい海では起きにくい。
ちなみに、事故が多い「川」は霊的に別格の理由があるゆえ、