産後、授乳や夜泣き、離乳食など育児の悩みはなかなか尽きないものですが、母体の悩みもたくさんあります。妊娠中にぽっこり出たお腹が、産後も何故か綺麗に元に戻ってくれない!体重が減らない!などの容姿の問題。便秘や下痢、視力が落ちた、体力が持たずすぐに疲れてしまう!などの身体的不調…。そんな中、今回は、育児の負担にもなり得る上に、2人目以降の妊娠を希望するママなら重大な問題であろう生理再開についてお話したいと思います。
母乳が止まる前に生理がはじまる人も
一般的に、直に母乳を与えているママは、授乳中は生理再開が遅れると言われています。これは、ホルモンのバランスによるものなのだそうです。
しかし、母乳とミルクを混合で与えていて、直母の授乳の機会が少なかったり、何かしらの原因でホルモンバランスが崩れると、授乳中でも生理が再開することがあります。早い人だと、産後1ヶ月で生理が再開して、悪露と見分けがつかなかった!なんてことも。
産後生理がいつ再開するのか、知りたい気持ちにはなるのですが、こればっかりは個人差なので、一概には言えませんね。
しかし、授乳中でなく(断乳か卒乳をしていて母乳が止まるのを確認している)、産後1年以上経っているにも関わらず、いつまで経っても生理が来ない!という場合には、一度かかりつけの婦人科を受診することをお勧めします。なんらかの疾患が隠れている可能性があるからです。
授乳中で妊娠希望なら断乳すべき?
授乳中だと一般的に、生理再開はしにくいと書きましたが、2人目以降の妊娠を希望される方で、まだ授乳中だという方もいらっしゃるかと思います。
生理というのは、排卵が起きて初めてやってくるものです。そして、この排卵が無いと、幾ら仲良しを繰り返しても受精や着床、すなわち赤ちゃんを授かることはありません。
要は、産後生理が再開することは、ママの身体が再び赤ちゃんを授かれるようになったよ!というサインであると言えます。妊娠を希望する女性にとって、生理が来ないというのは致命的なことなのです。
しかし、断乳に関しては、注意してほしい点が幾つかあります。
産後1年間、赤ちゃんの栄養源はほぼ母乳(ミルク)です。半年ごろから離乳食をはじめたとしても、最初はあくまで食べる真似事であり、栄養自体はほとんど母乳からになります。また、赤ちゃんの性格や好みによって、スムーズに離乳食が進まない場合もあります。
年子を希望される場合には、産後1年経つ前に断乳することになるので、育児用ミルクに移行していく形をとり、必ず栄養を不足させないように注意してください。
また、ママのおっぱいからの授乳というのは、赤ちゃんがママの愛情を感じるコミュニケーションの一環ともいえます。今までママの愛情を感じていたママのおっぱいが突然吸えなくなったら、赤ちゃんは愛情を上手く感じられず寂しい思いをするかもしれません。
抱きしめる、一緒に遊ぶ、よく語り掛ける等…方法は何でも構いませんが、授乳以外の手段で、赤ちゃんに愛情をいっぱい伝えてあげてください。簡単なようですが、2人目を妊娠した場合、自分がつわりなどで苦しむ中でこれをしなければならないので、なかなか苦行になるかもしれません。
脅すようなことを書きましたが、決して妊活のための断乳に反対したり、否定したいわけではないのです。リスクを知ったうえで、安全に、安心して断乳を進められるといいですね。
私自身、理由は違えど上の子は卒乳ではなく断乳しています。以前断乳について書いた記事があるので、断乳してみようという方はこちらも参考にしていただけるといいかもしれません。
私の断乳記録!どうやって進める?しないほうがいいってホント?
母乳の生産が止まるまで、母体も胸が張ってツラい思いをします。
今まで毎日生産していたのに、急に止まるということは出来ないんですね…。
綺麗に母乳が止まるようにケアしないと、乳腺炎などの原因にもなるので、お気をつけください。
産後生理不順になったけど大丈夫?
生理は、3~7日間の出血が、通常25~38日周期で来るものです。これが正常な期間と周期です。
しかし、人によっては、生理期間が3~7日を上回ったり下回ったりする方、周期が24日以下だったり、39日以上だったりする場合があります。
私自身、上の子の断乳を終えてきっちり2週間で産後初めの生理が来て、1週間ほどで終わりました。恐らく断乳を開始した日に排卵したと思われ、ここだけ見れば順調でした。
しかし、次の生理が待てども来ない。結局次の生理が来たのは4か月後。完全な生理不順ですね。
このように、産後生理不順になる方は、決して珍しくはないようです。私はこの後、4か月周期が3か月となり、2か月となり…と徐々に落ち着いていきました。自然に落ち着いてくるなら問題はないのですが、いつまで経っても生理不順が治らないという場合には、何か原因が隠れている場合もあるので、婦人科の受診をおすすめします。
ちなみに、以前お話しした助産師さんによると、稀発月経(周期が39日以上)の方の受診するラインは、3か月以上周期が開いている場合だそうです。
生理再開の前から考えるべき避妊
先程、生理再開は、再び赤ちゃんを授かれるようになったというサインだというお話をしました。
しかし、妊娠を望まない方、まだ早いなと思う方は、生理が再開するよりも前から避妊について考えるべきだと、かかりつけのお医者様も、助産師さんも、みんな口を揃えておっしゃいます。
さて、それはどうしてでしょうか?
先にも述べましたが、生理というのは必ずその前に排卵があって、排卵した卵子が受精できなかったり、着床できなかった時に初めて生理として流れることになります。
つまり、生理が来ていないから大丈夫!と避妊せずに行為に及んだ場合、実は産後初めての排卵をしていて(若しくは行為後すぐに排卵して)、運がいいのか悪いのか、受精・着床して妊娠してしまうことがあるのです。
妊娠を望んでいる方なら万々歳ですが、望まれない命を作り出してしまうことはあまりにも残酷です。
ですから、生理が来ていなくても、母乳が出ていて授乳中であっても、避妊については前もって考えておく必要があるのです。
避妊についても、詳しく書いた記事がありますので、よければ参考にしてみてください。
妊娠前と産後で生理の重さが違う?
妊娠前は生理痛もイライラもほとんど無かったのに、産後PMSがとても酷くなった!という一方、妊娠前は重かった生理前の症状が、産後緩和された!という方もいらっしゃいます。もちろん産前産後で変化のない方もいます。
産後体質が変わったり、ホルモンバランスが崩れたりして、生理の重さが変わるというのは決して珍しくはないそうです。
しかし、軽かったのが重くなった!という方は、もしかしたら何か疾患が隠れている可能性があります。心配であれば、くどいようですが婦人科の受診をおすすめします。
また、生理不順の時と同様、産後一時的に重くなった症状が、自然と元に戻っていくという場合もあるようです。産後崩れたホルモンバランスが整ってきたのかもしれませんね。
最後に
いかがでしたか?
生理は女性の悩みであり、敵のようなものですが、一方で妊活再開の目途を知らせてくれるサインにもなります。症状がひどい時には、医療機関や薬などを頼りつつ、上手く付き合っていけるといいですね。
産前と違い、産後生理の諸症状と付き合いながら育児をするのは非常に大変です。生理再開する前に、再開して症状が重かったらどうするのかや、妊娠希望か避妊するか等を、夫婦で話し合っておくといいかと思います。
また、年子を希望する場合にも、産後最低でも半年は、母体回復のために妊娠はしないようにして休んでほしいと私の通う産院のお医者様はおっしゃっていました。子宮の収縮が完全でない状態で次の妊娠をしてしまうと、産後出血量が増えたりとリスクが伴うそうです。
子どもは可愛いですが、妊活・避妊は計画的に。ゆとりをもって子育てしていきましょう!