垢消し（6）他のガチ恋ファンの失態を利用して『いい女アピール』が裏目に【Ku】

開運占い軍団

1年前

この記事は（5）の続きだよ↓
垢消し（5）お目当て彼が他のファンと密会！Pちゃんは『外堀を埋める』作戦開始！【Ku】

QくんのSNSのフォロワーの多くに積極的にアゲアゲコメントをして相互になり、毎日アゲアゲコメントをしまくって一時的には「Qくんのフォロワーのみんなと仲良くできる良い子」ポジションをゲットしたPちゃん。Qくんとプライベートで逢うという抜け駆けをしていたDさんが他のファンと仲良くしていなかったから、その逆をやろうと考えたわけだよね。

やたらと愛想良くアゲアゲコメントばかりのPちゃんの「あざとさ」にみんなが気付きだす

でも、SNSや配信チャットにいる他のアカウントの人達も、アゲアゲコメントばかりされて、ずっと喜んで「Pちゃんって良い子ね！」なんて思っているほどウブじゃない。みんなのPちゃんからのコメントへの返信がだんだん変化してきた。

最初の頃は、何の変哲もない花の画像に「わぁー☆とってもきれいです！こんな上手に撮れるなんてさすが◯◯さんです☆朝から素敵なお花のエネルギーのお裾分けありがとございます(^^)☆」なんてコメントがきたら「褒めていただきありがとうございます(^^)Pちゃんも良い一日を」なんて返してた人達が、やがて「ありがとー！」になり、いいねだけになり、最後にはいいねすら付けない人も出てきた（苦笑）

さらに、Qくんのリアルの友達がSNSにいることに気付いたPちゃんはその友達に重点的にアゲアゲコメントをするようになった。男の友達には「かっこいい！」「さすがですね！」「えー！初めて知りました！」なんて、まあ恋愛マニュアルに載ってる鉄板の『男が好むセリフ』を日々、繰り出していた。

さらに、女友達にはやたらと「共感」「趣味が一緒」をアピール。「分かります（ ; ; ）苦しいですよね。◯◯さんの心の痛みが飛んでいきますように☆」女友達がアパレル店員でブルガリ好きだと知ると「私もブルガリ大好きです！◯◯さんといつか一緒にお買い物行きたいです☆センスの良い◯◯さんにコーディネートしてもらいたいな」と、自分のブルガリのアクセサリーを画像で投稿しつつ仲間アピール（苦笑）

「あざとさ」を見抜かれたPちゃん。それまで潜伏していた他のガチ恋勢とQくんの友達がそれをQくんに分かるようクローズアップ（苦笑）

でも、その画像投稿もアダになった。Qくんは世界を放浪していて、服装はいつも現地調達したような民族調の服ばかりだし、過去に付き合ってきた彼女達はみんな高級ブランドに興味がないタイプ。それまでPちゃんの良い人アピールを密かに鬱陶しいと思っていた、恐らく他のガチ恋の人達は、褒めるフリをして……。

「わあ！Pさんのその◯◯、ブルガリですね！さりげなくおしゃれで素敵です☆」「Pさんかわいいー！ブルガリが似合いますね！ブランドをさりげなく身につけられる女性って素敵。彼氏さんからのもらいもの？自分で買ったんですか？」

と、褒めているんだけど「さりげなく」と入れることで彼女が「うっかり写り込んだ風なブランド持ってますアピール」をしているんでしょ？分かってるよ。的なコメントの怖さが、分かる人には分かるよね（苦笑）

そして、Qくんの友達の男性達も辛辣だ。

「おっ！Pちゃんが自撮り！？珍しいねー。そっかー！見てもらいたい人がSNSにいるのかな(^^)v」「へぇー。Pちゃん、Qの配信のチャットだとお金を必要としない暮らしに憧れて実践してるみたいなイメージだったけどブランド好きなんだ」「よ！Pちゃん！セレブのインスタみたいだね！」

そんなコメントがたくさんついて、それにPちゃんは隠された悪意に気付かないフリなのか本当に気付いていなかったのか（それはないと思うけど）「ありがとございます！ブルガリが似合う素敵な大人になりたいです」←Pちゃん、充分大人の年齢なんだけど（苦笑）なんて返してたけど、さすがに「お金を必要としない暮らしに…」のようなとても辛辣なコメントには返事ができなかったみたいで、絵文字でいいねとハートだけの返信をしていた。

そこから数日、それまで毎日自分の投稿はキラキラ投稿、他の人にはアゲアゲコメントをしていたPちゃんが珍しくSNSに現れなかった。そして数日ぶりに投稿したと思ったら、メンヘラ女子がやりがちな『病みポエム』と、倒れているらしき自撮り画像……。

さすがに辛辣コメントをした人達も「なにかあったのかな？」「大丈夫かー？」なんてコメントをした。

でも、Qくんからのコメントはなかった。それどころか、Qくんは配信で男友達をゲストに呼んで『元カノ達の話』で盛り上がり、そこでQくんは「僕、自分がお金ないから、それが平気な人としか付き合えない」友達が「じゃあさ、ブランド品をインスタとかに挙げてるのとかって」とたたみかけると「あー！無理無理。アピールしちゃうのが余計無理！」なんて言って笑い合っていた。

その配信のチャットにはPちゃんは現れなかったけど、恐らくリアルタイムで見ていたのだろう。その翌日、Pちゃんのアカウントは突然消えてしまった。

Qくんも、Qくんの友達もファンもみんな、心の中で「やっぱりね」と思った。