闇の未来年表(2)パンデミック条約発効の6年後、2030年の日本は人口6千万の二極化社会【久賀原鷹彦】

今回はKuこと久賀原鷹彦が『タイムトラベルで2030年の世界を観てきた』ことをお伝えします。・・・というSF小説だと思って読んでください。

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2030年、日本の人口はかねてより理想とされていた『6千万人』になっていた

2030年某月某日。ついに日本の人口が6000万人を切った。2023年にはまだ1億2千万人くらいいたから、その頃に比べると約半数だ。

そういえば以前、小泉進次郎という自民党議員が『日本の人口は6千万人でいい』と言っていたけれど、その通りになった。


画像参照元:【自民党ネットCM】いちばん!(小泉進次郎篇)30秒

『人口が6千万人を切った』というニュースは、悲報ではなく素晴らしいニュースとして、AIの美女アナウンサーが朗らかな声でそれを伝えた。都会でこのニュースを聞いた人々のほとんどは、伝えられた通りに「素晴らしいことだ!」と受け止めただろう。・・・僕は違うけれど。

日本の人口はなぜ6千万人になったのか。少子高齢化は結局のところ解決しなかったけれど、それでも人口が半分になるまでたった6年しかかからなかったとは……。2023年の時点ではまだ僕は、いや僕だけでなく多くの人達が想像しなかっただろう。

始まりはいつ、とは明確には言えない。そんなデータが存在しないから。だけど、僕の記憶では『2023年は超過死亡数が過去最悪』だったかな。その頃から着実に、という言葉は不適切だけど人口は減り続けていった。

都市はスマートシティとスラムの二極化をしていた

あらゆる人手不足は移民とAIによって賄われ、東京や大阪などの大都市はあらゆるインフラがAIで制御され、あらゆるサービスに15分以内にアクセスできる便利な集約型の『スマートシティ』となり繁栄していた。

日本の市民のほとんどは、東京、大阪、仙台、その他いくつかの元々の大都市に2025年から2030年までに建設されたスマートシティ内で何不自由なく暮らしていた。

ただ、地方の中規模以下の都市は閑散として、老朽化したインフラを修繕できないまま放置されているところが多い。地方の小さな町に至っては人口減で財政破綻し、完全に打ち捨てられ廃墟と化しているところがほとんどだ。

そして、元の住民がいなくなった廃墟には、スマートシティに居住する資格を持たない住民、自ら居住を拒んだ住民によるスラムが形成されていた。

スラムの人口については統計データがないので定かではない。だけど、彼らは『日本国民』としてカウントされないから、何万人いても関係なかっただろう。

スラムの人口は不明だけれど就職氷河期世代とZ世代が多かった

とはいえ、スラムの環境は劣悪で、ほとんどはかつての『就職氷河期』と呼ばれた世代と、その下の世代ばかりだった。

ただし『ゆとり』『さとり』と呼ばれた世代は直前の就職氷河期世代の悲惨さを反面教師にして、人数の少なさも手伝い正社員になり、国の政策に逆らわず受け入れていった人々が多く、大半はスマートシティへの居住資格を持っていた。

ただ、その下の『Z世代』と呼ばれた世代は世代の中でも貧富の差がそれ以前の世代より遥かに開いていて、富裕層の子供は海外に移住済みか、英才教育を受けて国政側、グローバル企業側にいてスマートシティでも特権階級として暮らしていた。

貧困層の子供は就職氷河期世代やゆとり世代のうちの負け組の親に育てられ、なんのコネもなく若いうちはひたすらバイトに明け暮れたのち、大学を卒業してもAIとの仕事の奪い合いに負けていった。

さらには上がる一方の社会保険料の支払いに窮して、就職氷河期世代のように『政府への不信感』を強く抱き、反体制に転じる者が多かった。彼らは市民権を剥脱され、スラムの住民となるしかなかった。

スラムの人々は一部は助け合って、空いた土地で野菜を育て鶏を飼うなどして自給自足を試みていた。だけど、一部は略奪を繰り返し、スラムの中では常に強盗や殺人が絶えず、医療品もなくスラム住民の寿命は短かった。

・・・と、スラムの説明はこれくらいにして、次回はなぜ2030年には『スマートシティに居住する資格を持たない住民』『自らスマートシティへの居住を拒んだ住民』が存在しているのかを説明するね。

続く。

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