『食堂のパートで時給3000円』の求人情報で話題騒然!TSMC熊本工場とは?
2024年2月24日、『食堂のパートで時給3000円』の求人情報で話題騒然だった『TSMC熊本工場』が稼働を始めた。TSMCの進出で熊本は『半導体バブル』に沸いているそうだ。
参考:いま熊本では「食堂のパートの時給が3000円」「キャバクラに一晩で100万使う4人組がいる」…台湾半導体「TSMC」の進出によって起きている「異変」(野田 洋人) @gendai_biz
TSMCは、台湾に本社を置く世界最大の半導体ファウンドリー。※
TSMCはアップル、インテル、クアルコムなどの多くの半導体企業と協力して、スマートフォン、コンピューター、自動車、人工衛星などの様々な電子機器に使用されるチップを製造している。TSMCは台湾や、日本の熊本のほかに、米国、中国、シンガポールなどに製造拠点や研究開発センターを持っている。
※ファウンドリーとは?
ファウンドリーとは、半導体の設計を行う企業や研究機関に対して、半導体の製造サービスを提供する企業のこと。ファウンドリーは、自社で半導体の設計や販売を行わないため、専業ファウンドリーと呼ばれる。
TSMCはなぜ日本の熊本に工場を?
TSMC熊本工場については、今挙げたように低賃金が当たり前になってしまっている今の日本では驚くような高い賃金と、局所的なバブルの話が目立っているけれど、TSMCがなぜ日本の熊本に工場を進出させたのかは、あまり話題になっていなかったみたいだね。
まず、なぜ日本を選んだのかについては、やはり他の国に比べて『治安が良いこと』さらにTSMCは台湾の会社なので、地理的に近いこと、文化的にも親和性があり、なおかつ食文化も近いから、などが挙げられている。
でも、それだけではなく、TSMCの日本進出にあたっては日本政府が最大で半分の補助金を支援する方針となっていたことがやはり大きいそうだ。
これは2022年時点のニュース。
政府は17日、台湾積体電路製造(TSMC)とソニーグループ、デンソーが熊本県で建設中の半導体工場の計画を認定した。補助金を最大4760億円支給する。政府は経済安全保障の観点から半導体の国内生産の増強を急いでいる
TSMC熊本工場を認定 政府、補助金最大4760億円 – 日本経済新聞
さらに、工場建設地に熊本が選ばれたのは、TSMCの日本最大顧客であるソニーの工場が熊本にあるため、人員を含めた協力が得やすいから
熊本の菊陽町にソニー熊本TECの拡張を見込んで隣接地に工業用地を確保していたことや熊本で2000年から半導体ファブを運営してきたソニーの人員を含めた協力が得られるからだ。
久賀原鷹彦の世界の動向 | cyuncore (キュンコレ)