「自然治癒力」とは、健康を維持し、ケガや病気を治す、私たちが本来持っている力のことを指します。そして、アロマテラピーで用いられる植物の香りである「精油」は、私たちの心や身体に働きかける力を持っており、自然治癒力を引き出してくれるものです。その力は、人の心や身体の部分的だけでなく、全体的に作用するものなのです。古くから芳香植物や精油は、人々の生活に大きく役立てられてきました。精油の薬理作用に加えて、心身の健康や美容など様々な効果が期待できるものとして、世界中で研究が行われ、普及しているのです。ここでは、そんな植物が持つ力で自然治癒力を高める方法についてまとめていきたいと思います。
自然治癒力を高める方法①精油の香りを吸入して呼吸に意識を向ける
私たちの体にあるほとんどの臓器は、「自律神経」によって無意識のうちに調整されているといわれています。
だからこそ、自律神経が乱れると体調は崩れ、自律神経が整うと心も身体も調子が良くなるのです。
ですが、私たちの肺は自分で意識的に動かすこともできる臓器です。
ですから、精油の香りを吸入しながら呼吸に意識を向けることによって自律神経に働きかけ、自然治癒力が高めることができるのです。
精油にはそれぞれ独特の香りや性質があります。
そして、精油の作用はリラックスできるものや、スッキリと刺激が与えられ活性化するものなど様々です。
植物の香りや成分の力を借りて、心や身体のトラブルを穏やかに回復させるのですね。
これが植物から抽出された精油を用いて行う自然療法「アロマテラピー」です。
自然治癒力を高める方法②毎朝ハーブティーを飲んで生活リズムを整える
ハーブティーには自然治癒力をサポートする成分が入っています。
毎朝ハーブティーを飲む習慣をもつことで、生活のリズムも整うでしょう。
睡眠や食生活など生活のリズムが乱れると、体の調子も乱れやすくなります。
できるだけ同じ時間に起きて眠って、バランスの良い食事を心がけ、生活リズムを整えましょう。
ハーブは独特の香りを楽しめるだけでなく、健康増進や美容にも効果的であるとして活用されています。
ハーブは、炭水化物・脂質・ビタミン・ミネラル・フィトケミカル成分といった多成分からできています。
その中には化学でわかっていない成分も含まれています。
この多種多様な成分が、その人の状態に応じて効能を選び、そして調整し、様々な角度から人の心や身体に働きかけてくれるのです。
ですから、便秘・下痢といった全く正反対の症状にも効果があるのですね。
フィトケミカル成分には、抗酸化作用・抗炎症作用・鎮静作用・利尿作用などがあり、私たちの健康維持や管理に役立つことが明らかになっています。
「ハーブ」という言葉はラテン語の「草」を意味し、日本語では「香草」・「薬草」と訳されます。
「ハーブ」と表記されるものは一般的に欧米で扱われている植物の種類を示すことが多いものの、薬草は世界各地に自生しています。
日本には、シソ・ショウガ・ニラ・セリ・ミツバ・ヨモギなどがあります。
いずれも、薬草として昔から使用されてきたものになります。
日本では最近、ショウガ紅茶が人気ですね。
自然治癒力を高める方法③植物に触れ、心地よさを感じる
私たちは「心地よい」と感じると、心や体の調子が整い、自然治癒力が高まっていきます。
ですから、自分の体の声に耳を傾け、毎日の生活の中に「心地よい」と感じるものを見つけるようにしましょう。
できれば、毎日数分でも良いので自然や植物に触れたいものですね。
自然の香りや植物の香りに触れましょう。
精油の香りを吸入するのもその一つです。
おうちの近くに緑の環境がある場合は、積極的に足を運びます。
森林の香りが豊かな場所で行う森林浴には、ストレス解消の効果があることが報告されています。
それは、樹木の発する香りが人の心身にリラックス効果をもたらすためです。
これを「アロマ環境」といいますが、アロマ環境は自宅の庭、街中の生け垣、田園など身近なところにも存在しています。
また、ヒノキなど木材から漂う香りがある環境も、アロマ環境といえるのです。
このように、植物の香りに気付いたときは、静かに目を閉じて深呼吸してみましょう。
最後に
このように、私たちは自然や植物の力を活用することで、自然治癒力を高めることができるということがわかります。
植物から抽出されら精油の香りを楽しみ呼吸を整え、自然の恵みであるハーブから体に良い成分を体内に取り入れ、自然環境の美しさに癒される生活を送ることが、自然治癒力を高めるポイントになります。
そして、自分の体の声に耳を傾け、「心地よい」と思うことを見つけることも大切な習慣なのですね。
自分を労わり、大切にしてあげることが何より大切だということがわかりました。