前回の記事はこちら
現役占い師が教える一番簡単なタロットの始め方(1)カードの選び方
前回は、勉強しなくても絵柄が読み取れる、扱いやすいタロットカードの選び方についてお伝えいたしました。
今回は、簡単に読める占いの方法、カードの並べ方について見てみましょう。
1枚引きは難しい!初心者こそ複数枚引きを
よく、タロットカードを始めたばかりのひとには、全てのカードの中からランダムに1枚引く「ワンオラクル」がオススメされます。しかし、私はそうは思いません。なぜなら、タロットカードで占うことは、タロットとの(タロットを使用して交信する何者かとの)会話だからです。友人や先輩に、「私の彼どう思う?」と相談した時に「いいね」とか、「やめときな」とか一言しか答えてくれなかったらどうでしょうか。なんでそう思うのか。いい助言はないか。もっと話に乗ってほしいと思いませんか?逆に、「私の彼のことをどう思うか、一言だけで答えて」と質問されたら、相談を受けた方も困ってしまうと思いませんか。そんな相談のされかたをしたら、苦肉の策で「いいんじゃないかな」としか答えられないかもしれません。もっとアドバイスしたくても、うまく答えられないかもしれません。
かと言って、複雑な模様を描く並べ方(スプレッド)は、場所の意味を覚える必要があったりして難しそう。ならばどうしたらよいのか。カードの絵柄を選んだときと一緒です。既に知っている会話や文章の「型」に当てはめていけばよいのです。
スプレッドに決まりはない タロットとスプレッドを信頼すること
それでは、既に知っている文章の「型」とはなんでしょうか。例えば、「過去」「現在」「未来」という時間の3つの経過。「起承転結」「序破急」など小学校の国語の時間や4コマ漫画で親しんだ、物語の流れの型。新聞や報道で最重要視される「5W1H」(いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どのように)も型です。「序論・本論・結論」「春夏秋冬」…。ほら、沢山の「型」を私たちは知っていますし、理解することが出来ます。先程お伝えしたように、タロットカードを扱うことは会話です。会話の型がそのまま通用するのです。
タロットカードを扱うことはとても自由なことです。ただ、占うあなた自信が、どんな結果が出てもタロットが正しいということを信じること。そして、この「型」をよく理解していることが大切です。それがあれば、きちんとした答えが導き出せるはずです。
集中 シャッフル スプレッド そして耳を傾ける
気に入った文章の型が決まれば、実際に占いにチャレンジしてみましょう。今回は、占いらしくかつ会話としても自然な「過去」「現在」「未来」を例に取り上げます。
手順は簡単。集中、シャッフル、スプレッドです。
まず、心を落ち着けて集中します。自分の気持が占う内容以外のものに寄り道しないように、占うにあたってタロットに失礼がないように、真剣に占う精神状態を最初に作ることが大切です。
次に、大アルカナ22枚を番号順に並べます。小アルカナも並べてから始める方もいらっしゃいますが、小アルカナについては自分がやりやすい方でかまいません。番号順にならべることで、カードがリセットされ、プレーンな状態に戻ります。
そして、カードを裏返しにしてよく混ぜます。テレビなどでよく見る、両手でカードをかき混ぜるあれです。混沌から秩序を生み出す作業です。この時に、占う内容を繰り返し頭のなかで思い浮かべましょう。もう混ぜるのは終わりでいいなと思ったら、裏返しのまま、カードを1つの束に戻します。
最後に、カードの山の一番上から「過去」「現在」「未来」の3枚のカードを取り、机の上に並べます。
一枚ずつ開いていきましょう。これは空の上の何者かがあなたに宛てて特別に送ったメッセージです。一言も聞き漏らさないよう、真剣に意味を読み取りましょう。一枚目は過去です。この問題の過去について、カードはどのようなことを教えてくれるでしょうか、同じように現在、未来についてゆっくりみてみましょう。時に不可解な内容だと感じる時もあります。その場合は、タロットが間違えているのではありません。あなたの解釈か質問の方法が悪かったのです。タロットを全面的に信頼すること。これが占う際の軸になります。
今ある知識で、すぐにタロット占いはできます。簡単なところから始めればよいのです。もっと興味を持ったら、もっと違った方法も自然とできるようになってきます。一度タロットを手にとって、その魅力的な世界を覗いてみてはいかがでしょうか。