様々な栄養があるスーパーフードとして、近年その名前が広まったチアシード。今回はそんなチアシードについて、効果や効能、レシピなどを詳しく調べてみました。
チアシードとは何!?
チアシードとは、その名の通り「チア」という植物の種のこと。このチアは南米原産のミントの一種で、5000年以上前から食事や薬に用いられてきました。ごまを更に小さくしたようなその種は、多量の水分を吸収する性質があり、水につけるとぷるぷるとしたジェル状になるのも大きな特徴です。
チアシードがなぜジェル状になるかというと、こんにゃくなどに多く含まれる水溶性食物繊維のグルコマンナンが含まれているから。そのため、こんにゃくと同様の便秘解消効果が期待できます。
チアシードには、ごまと同じように黒いチアシード(ブラックチアシード)と白いチアシード(ホワイトチアシードまたはサルバチアシード)があり、白いチアシードのほうが黒いチアシードよりも水分を多く含み、栄養価も高いと言われています。チアシードを購入する際は、その色にも注目してみると良いでしょう。
チアシードの効果や効能は!?
スーパーフードと言われるからには、それなりに栄養価が高そうですが、実際にはどんな効果や効能があるのでしょうか。調べてみました。
チアシードの効果効能①オメガ3脂肪酸が豊富
チアシードには、必須脂肪酸の一つであるオメガ3脂肪酸のα‐リノレン酸(ALA)が豊富に含まれています。このオメガ3系脂肪酸は体内で生成できないため、食物から摂取しなければなりません。
α‐リノレン酸には、体の炎症を抑える働きや動脈硬化のリスクを下げる効果があると言われています。コレステロールや中性脂肪の値を低下させてくれる効果は、現代人の偏りがちな食生活による症状にも役立つことが多いでしょう。
チアシードの効果効能②便秘解消
チアシードを大さじ1杯程度食べるだけで、一日あたりに推奨されている食物繊維量の20%を摂取できると言われるほど、チアシードには食物繊維が豊富です。この食物繊維が多いことで期待できる効果が、便秘の解消。便秘にお悩みの方も、いつもの料理にチアシードをプラスすることで、便秘解消効果を実感できるでしょう。
チアシードの効果効能③豊富な鉄分
チアシードの効果は、オメガ3系脂肪酸や便秘解消だけではありません。鉄分が豊富なのも、スーパーフードと言われる大きなポイントです。特に女性は貧血になりやすいため、定期的な鉄分の摂取が重要です。チアシードは鉄分が豊富なほうれん草の約3倍程度の鉄分を含んでいますから、貧血気味の方にもおすすめです。
チアシードの効果効能④ダイエット効果
チアシードと言えば、先にも述べた通り、水分を含むことで大きく膨らむのが大きな特徴。この性質を生かして、水分を十分に含ませたチアシードを食前に食べるようにすれば、食欲が抑えられてダイエットに効果的です。また、チアシードは食物繊維が豊富ですから、便秘解消によるダイエット効果も期待できますね。
チアシードの効果効能⑤良質なたんぱく質
健康的な生活を送る上で欠かせない良質なたんぱく質も、チアシードには多く含まれています。たんぱく質を作りだしているアミノ酸の中でも、体内で生成できないアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれています。
この必須アミノ酸は肉や魚、卵などに多く含まれていますが、植物であるチアシードにも、必須アミノ酸がバランスよく含まれています。そのため、肉や魚を食べないビーガンの方なども、このチアシードを食べることで良質なたんぱく質を得ることができるのです。
チアシードはとても小さな種子ですが、健康やダイエットだけでなく便秘解消など様々な効果が期待できる、まさに「スーパーフード」だということがわかりました。普段の食生活に自信がない方は、健康的な生活のためにぜひ積極的にチアシードを食べてみるといいでしょう。
チアシードの効果的な食べ方って?
多くの健康効果が認められるチアシードですが、その効果を発揮するためには以下にご紹介する2つの注意点を守って効果的な食べ方をすることが重要だと言われています。
チアシードを食べる際の注意点①乾燥したまま大量に食べない
大量の水分を吸収するチアシードを乾燥した状態のままたくさん食べてしまうと、口内の水分を吸収して窒息してしまう可能性があります。チアシードの効果的な食べ方として、ヨーグルトやドリンクなど、水分量の高い食べ物や飲み物の中に入れて水分を含ませてから食べるのが良いでしょう。
チアシードを食べる際の注意点②熱を加えない
オメガ3脂肪酸は熱に弱いため、加熱調理をしてしまうとチアシードに含まれるオメガ3脂肪酸の健康効果が失われてしまいます。チアシードでより効果的な食べ方をしたいなら、加熱調理をしないで食べるのがベストですよ。
十分に水分を含ませ、加熱調理しないで食べるのがチアシードの効果的な食べ方だということがわかりました。チアシードを食べる際は、これらの注意点を意識して毎日の食生活に取り入れてみてくださいね。
チアシードには副作用がある!?
ここまでチアシードの効果についてお伝えしてきましたが、実はチアシードには副作用がある、といううわさをご存知でしょうか。健康効果が高いと、デメリットや副作用もあるんじゃない?と不安にもなりますよね。そこで、チアシードに副作用があるのかについても調べてみました。
調べてみた結果、重大な副作用はありませんでした!しかし、推奨されていない食べ方をした場合に、副作用とも言える症状が出ることがわかりました。
その副作用と言われる症状はどんな時に出るのかというと、「乾燥したチアシードを大量に食べた後」にチアシードが腸内で膨張し、水分不足から便秘になる、というものでした。せっかく食物繊維が豊富なチアシードで便秘を解消しようと思っても、乾燥したまま食べて副作用のような症状が出てしまっては本末転倒ですね。
また、副作用ではありませんが、生のチアシードには「発芽毒」があると言われており、水に戻さずに食べることで発芽が抑制されず、体に悪影響を及ぼす可能性があると言われています。この発芽毒は、水分を含ませて12時間程度時間を置くことで発芽を抑制できるとのこと。
チアシードを副作用なく、かつ効果的な食べ方をしたい場合、「スプーン大さじ1杯程度のチアシード」に「十分な水分を含ませ、12時間以上置いてから食べる」ことをおすすめします。さらに加熱調理しなければ、バッチリですね!
調理に使う前に確認!チアシードの戻し方
チアシードは水分を含ませてから摂取したほうがいいことはお伝えした通りですが、具体的に「どのくらいの水分量で戻したらいいんだろう!?」と疑問に思いますよね。そこで、チアシードのレシピをご紹介する前に、まずはチアシードの戻し方をご確認下さい。
チアシードの戻し方
【材料】
チアシード 大さじ1杯
水 150㏄(大さじ10杯)
【作り方】
1.大きめの保存ビンを用意し、チアシードと水を入れる。
2.スプーンなどでよくかき混ぜてかたフタを閉める。
3.そのまま12時間程度置いたらチアジェル(ジェル状チアシードのこと)の完成。
チアシードの戻し方自体は、水を入れて混ぜるだけで簡単!ただし、入れる水の分量と戻す時間は間違えないようにしましょう。しっかりと水で戻したチアシードは保存も可能ですが、一週間以内には食べ切るようにしてくださいね。
こんなにあった!チアシードを使ったおすすめレシピ
健康にいいチアシードを食べたくても、毎回同じレシピだとすぐに飽きてしまいますよね。そこで、チアシードを使った簡単でおいしいレシピをご紹介します。
チアシードを使ったレシピ①豆乳とチアシードのヨーグルト
【材料】(1人分)
チアジェル 大さじ1杯
(上記チアシードの戻し方を参考に、チアシードを戻したもの)
豆乳 100㏄
ヨーグルト 100g
キウイフルーツ 適量
バナナ 適量
【作り方】
1.キウイフルーツとバナナを薄い輪切りにしておく。
2.器にヨーグルトを入れ、その上に豆乳とチアジェルを入れて軽くかき混ぜる。
3.最後にキウイフルーツとバナナを乗せて完成。
チアシードを使った、簡単なヨーグルトのレシピです。ヨーグルトとチアシードが入っているため、便秘を解消したい方にピッタリのレシピになっています。ヨーグルトの甘みが足りないと感じる方は、はちみつやメープルシロップをプラスしてもおいしいですよ。
チアシードを使ったレシピ②チアシードとかぼちゃの冷製スープ
【材料】(2人分)
チアジェル 大さじ1杯
(上記チアシードの戻し方を参考に、チアシードを戻したもの)
かぼちゃ 1/2個
玉ねぎ 1/4個
バター 10g
コンソメ顆粒 小さじ1
牛乳 100ml
生クリーム 30ml
水 150ml
塩コショウ 適量
【作り方】
1.かぼちゃは皮を取り除いて適当な大きさに切る。玉ねぎは薄くスライスしておく。
2.加熱したフライパンにバターを入れ、玉ねぎとかぼちゃを軽く炒める。
3.水とコンソメ、塩を入れて中火にし、沸騰したら弱火にして10分ほど煮る。
4.かぼちゃが柔らかくなったら火を止め、粗熱をとる。
5.牛乳、生クリームと4をミキサーにかける。
6.なめらかになったら鍋に戻し、チアジェルを入れて混ぜる。
7.塩コショウで味を調え、冷蔵庫で冷やして完成。
かぼちゃの冷製スープに、チアシードを加えたレシピです。冷たいスープは、暑い日や食欲のない日にぴったり。チアシードは無味無臭なので、ドリンクやヨーグルトだけでなく、料理に加えるのもおすすめですよ。
最後に
いかがでしたでしょうか。スーパーフードと言われるだけあって、様々な健康効果があるチアシード。効果的な食べ方に気をつけて、ぜひたくさんの健康効果を取り入れてみてくださいね。