この世の全て(4)『光と闇の闘い』はこの世がある限り終わらない
#辛口オネエのスピリチュアル #辛スピ
【前回のおさらい】
「それ」は完璧な宇宙を創造できたけど、全てが正確で均衡が保たれた状態に飽きて「不確実性」を持ち込んだ。
■不確実性の導入はさじ加減が難しかった
だけど、それまで完全な均衡が保たれて平和だった宇宙に不確実性を持ち込むのは、、、持ち込むのは簡単だったけど、何しろ「何が起こるか分からなく」なるから、そのあとが大変だった。
あるときは、試しにちょっとだけ不確実性を組み込んで、ある星の軌道をほんの少しだけ変えてみた。そしたら、その星だけじゃなくその星と同じ軌道にあって引力を受けていた星にも影響して、地殻変動みたいなものが起きて、その銀河のバランスが崩れて周囲の銀河にも影響して、、、最終的には宇宙の創り直しまでしなきゃになった。
あるときは、より小さな不確実性でいいと思ってある星の生き物の遺伝子をいじってみた。それまでと異なる形の生き物が生まれた。でも、今度はその影響範囲が狭過ぎた。異なる形の生き物は数世代は生き延びたけど、やがて姿を消した。
あるときは、ある星のいくつもの生き物に少しずつ変化を加えてどうなるか試した。数世代は変わった形の生き物が生まれて、小さな変異が繰り返された。だけど、あるときそれも落ち着いた。でも変化を加える前に戻ってしまうんじゃなくて、「それ」が期待していたように、「それ」が想像もしていない形に変化して、その形で落ち着いた。
「それ」は「なるほど、小さな変化をいくつも散りばめておくのが宇宙を保ちながら、変化を楽しむコツなんだな」と学んだんじゃないかしら。それから、小さな変化を宇宙のあらゆるところに加えて、その成り行きを観察して、試行錯誤を繰り返していった。
■小さな差異はすぐに戻り大きな差異もやがては消えた
でも、例えるなら1万箇所に加えた変化は、数世代は面白い変化を観察できるけど、あるとき落ち着いてしまうことに気付いた。そして、変異してもう最初の形には戻らないと思っていたけれど、また何世代かすると最初の形に戻ってしまうことも分かってきた。さらには、とてつもなく複雑に細やかにつくり込んだにも関わらず、あらゆるものはまた差異がなくなってきていた。変異した生き物は自然淘汰されて、「それ」が創った生き物達も気付いたら消えていた。天と地が混ざり合い、昼と夜の境目がなくなり、銀河も消滅してしまったのね。
その原因は、一番最初に分けたはずの光と闇が融合しようとしているからだった。本来、両者は同じものだから、引き合う力がとても強かった。光と闇も、融合して元の完全性を取り戻したがっていた。光と闇の両極をベースにして、あらゆるものを細かく分けた世界だったけど、光と闇の引き合いが強くなるにつれて、そのすべてが「元は一つだった」ことを思い出したのよ。
そこで「それ」はベースになる光と闇の分離が保たれれば、他もすべて分離したまま存在させられるのでは、と考えた。
そして、今度は光と闇を分けるときに、結びつかないように互いを敵対させた。「こちらが正しい。あちらは間違っている。だから分離した。一つに戻る必要はない」
この作戦は長い間、成功した。光と闇はそれぞれに分かれたまま、それらをベースに生み出されたものたちは、どんどん分離して別のものになっていった。
今、私達が存在してるこの世は、「それ」が創り直した何回目なのかは分からないけれど、確かなのは「光と闇を対立させることで、存在できている世界」なのよ。
続く。