こんにちは。cyuncoreライターの柚鳥です。
我が子は1歳7ヶ月ですが、現在授乳はしていません。というのも、息子が1歳になって間もない頃に断乳をしたからです。
断乳というのは、ざっくり言うと、授乳を親が強制的にやめることです。対して卒乳は、子どもが自発的に飲まなくなるまで与え続けておっぱいを卒業させることです。
昔は当たり前に行われていた断乳も、現在はあまり推奨されず、卒乳させることを推進しているようです。ですが、何か理由があって断乳せざるを得ない人や、そうでなくとも断乳すべきか卒乳させるべきか迷っているという人もいるでしょう。
そこで今回は、これから断乳を始める方のために、私が行った断乳の手順とその際感じた改善点、そして、今後断乳するかどうか考えたい方のために、断乳のメリットデメリットをまとめていきたいと思います。
準備期間~断乳開始までの手順
断乳は、親が強制的に!とは言っても、いきなり今までママの愛情を感じる手段であった授乳をバッサリ切られてしまうと子どもは不安になってしまいます。ですから、断乳は計画的に、段階を踏んで行うことが大切です。
まずは、前々から「この日でおっぱいおしまいだよ~」などと言い聞かせをします。カレンダーに印をつけたりシールを貼ったりしてカウントダウンするとわかりやすいかと思います。月齢によっては意味がわかってないこともあるかもしれませんが、それでもニュアンスだけでも何かが伝わっているならするほうがいいです。
次に、授乳の回数を減らしていきます。例えば、夜間断乳といって寝かしつけ時の授乳から減らす方法があります。寝かしつけから減らすのが難しそうなら、日中遊んでいる時間の気が紛らわせそうなタイミングの授乳からなくしていきます。あとでご説明しますが、朝イチの授乳は最後まで残しておくのをお勧めします。
そして、ある程度回数を減らした状態で、目標日を迎えます。目標日の朝イチの授乳で「これが最後だよ~おっぱいバイバイだよ」と言いながら授乳をします。それ以後は一切授乳をしません。
断乳期間中の注意とおっぱいケア
まず、断乳期間は、子どもの機嫌が不安定になります。これは、今まで授乳によって感じていたママの愛情を感じられなくなるからです。代わりに沢山遊んだり、ハグしたり等、授乳以外の手段で愛情表現をしてあげてください。
また、最低でも初めの3日~1週間は、一晩中泣かれる覚悟をしてください。ギリギリまで夜間の授乳をしていた場合は特に、寝かしつけのおっぱいがないことになれていないのでとにかく泣きます。先に夜間断乳をした場合はその時が山場です。寝不足になっても大丈夫なように、旦那さんの協力が得られる日程に合わせるか、実家に帰って親に協力を仰ぐなど出来ると尚良いです。
さらに、ママはとにかく胸が張ります。これは、体が急には母乳の製造を終えてくれないからです。しかし、この時にあまり搾乳をしてしまうと、まだ飲ませている=必要だと体が錯覚して、搾った分の母乳をまた作り出してしまいます。これでは永遠と張り続けることになります。
なので、一般に断乳中は、3日で一気に搾り、次は1週間、次は1ヶ月と搾乳のタイミングを延ばしていくことで、母乳を作り出す必要がないことを身体に教え込みます。
…というのが教科書通りのと言いますか、一般に言われていることなのですが、正直この最初の3日間がまさに地獄です。もう、岩のようにおっぱいがカチカチになります。これで搾るなって、乳腺炎になるんじゃ…?と不安になるくらい本当にカチカチになります。
そこで活躍するのが『おにぎり搾り』。乳頭を刺激すると、母乳が作られてしまうので、乳輪に触れないように、両手で胸を包み込むような形でグッと押して絞ります。まさにおにぎりを握る時のようなフォームです。搾るというよりは、溜まっている母乳を押し出すようなイメージです。
しかし、これではあまりスッキリはしません。少しマシになる程度。あとはもう我慢、我慢、我慢です。とはいえ、どうしても我慢できない、乳腺炎になる!という場合は、無理せずに母乳外来へ!(事前に断乳する旨を伝えておくほうが良いですよ)
朝イチの授乳を最後にするべき理由
先程、朝イチの授乳を最後にするべきだと書いたのですが、その理由をご説明します。
実は、こんな偉そうなことを書いておきながら、柚鳥はわりと無計画に断乳を進めてしまいました。少しだけ調べて、前々から言い聞かせしておけばなんとかなるんだろうという具合に、1ヶ月間言い聞かせてばっさり切ってしまったんですね。
さらには、無知なあまり、寝かしつけの授乳を最後の授乳にしてしまいました。これが最後だよ~と言って寝かしつけて、翌朝には胸がもうパンパン!後から知ったのですが、母乳は睡眠時により多く作られるようで、一晩でたっぷり生産してしまったのです。
しかし、このパンパンの状態で1日目とカウントしてスタートします。搾乳が出来る3日目まで、地獄で地獄で仕方ありませんでした。とは言っても、こんなママの都合でやっぱり飲んで!なんていうのは息子にとってもあまりにも酷です。もうひたすら我慢するしかありませんでした。
ただでさえツラい断乳開始~3日目の期間、皆様は私と同じ経験をしなくていいように、朝イチの授乳を『最後の授乳』にすることをお勧めします。
断乳のメリットデメリット
断乳を迷っている方に向けて、断乳のメリットデメリットをご紹介します。
ママのメリット
- 飲食の規制がなくなる(お酒、カフェイン、薬など)
- 第二子以降妊娠中の場合、身重で授乳する負担が減る
- 授乳が辛い人(不安になる方等)は開放される
- 行動の規制が減る(子を預けて出かけた際、授乳に帰る必要がない)
子どものメリット
- 食事や水分を積極的に摂るようになる可能性がある
- 歯磨き後の授乳による虫歯リスクの回避
ママのデメリット
- 母乳が生産され続けて胸が張る
- 今までの習慣がなくなるので寂しく感じる(かも)
- 寝かしつけが大変になる
- 「卒乳まであげればよかったのに」という心ない意見
子どものデメリット
- おっぱいが欲しくても我慢しなければいけない
- 食事を食べてくれないと栄養が足りなくなる
- ママの愛情のかたまり(おっぱい)から引き離され、愛情不足になりやすい
- 寝入るための習慣が変わり、寝づらい
思いつく限りでまとめましたが、このようになります。子どもからすれば、デメリットは多く、なんで引き離されるの?という感じです。これが恐らく卒乳の方が推奨される理由だと思います。特に理由がなければ、断乳をする必要はないかなといった印象です。
断乳をおすすめ出来る人、出来ない人
断乳は理由も無くする必要はないと言いましたが、断乳せざるを得ない場合もあります。
例えば、
- 病気になり、服薬すべき薬が母乳に影響のあるもの
- 授乳がつらい(おっぱいを吸われている間が不安で仕方がない、苦しくなる等)
- 復職などで時間の関係上授乳が出来ない
などです。このような場合は、断乳をすることに責任を感じる必要はありません。私は、復職ではありませんが、一時別件で多忙になり、授乳の時間がとれなかったので断乳に踏み切りました。
しかし、断乳は先程のメリットデメリットで上げた通り、子どもにとってのメリットが極端に少ないです。ようは「ママの都合でやめさせた、かわいそう」ととられることもあるのです。ママは考えた結果で答えを出しているはずなので、あまり心ない言葉はかけないでほしいのですが…断乳は推奨されていないとはいえ、悪いことではありません。
一方で、断乳をおすすめ出来ない場合もあります。
例をあげると、
- もともと乳腺炎になりやすい
- 断乳をはじめても心が折れて与えてしまいそう
- 特に理由もないし、授乳もつらくない
- 子どもが食事を全然食べてくれない
というような方たちです。普通に授乳していても乳腺炎になりやすいタイプの方は、断乳後の3日間でほぼ確実に乳腺炎になってしまうのではないでしょうか?また、断乳したり授乳したりを繰り返すのは子どもにとっても酷です。断乳するならする!と心を鬼にしなくてはいけません。
子どもが食事をとってくれない場合、母乳をやめてしまうと、栄養が他から取れなくて栄養失調になってしまうかもしれません。しかし、逆によく食べるようになる場合もあるのでこれは一概には言えません。この辺りはお医者様に相談しながら進めていければ安心です。
いかがでしたか?
断乳をあまりよく思わない方もいますが、ママと子どもの気持ちや、置かれた環境を考えて、どうするべきかゆっくり考えてみてください。
また、断乳をはじめる方は、子どもの心のケアと、ママのおっぱいのケアを大切にしてください。母子ともに習慣が変わって体調も崩しやすくなるので気を付けてくださいね。