火傷や切り傷に塗ると良いとされているアロエですが、食べることで便秘が改善される効果や胃の不調を整える効果があると言われています。今回は食用と薬用に利用されるアロエの種類や栄養、アロエの優秀な効果、更には日常で使える食べる以外のアロエの使い方までご紹介します!
アロエとは?アロエの種類
アロエ入りヨーグルト、アロエ入りボディーソープ、アロエエキス配合の化粧水などアロエを使った様々な商品がありますが、アロエにはいくつかの種類があります。まずは日本でよく使われる代表的なアロエからご紹介します。「アロエ」と聞いてまず思い浮かべるのが「アロエベラ」だと思いますが、他にもポピュラーなものが「キダチアロエ」と呼ばれるものです。
アロエベラ
アロエベラは食用のアロエで、インドやアフリカなど世界さまざまな地域で広く分布しており、生薬としても使用されています。大きな葉が特徴的で食用に利用する際は外側の皮を剥いで食べます。果肉が美味しい食用のアロエベラですが、日本ではアロエヨーグルトなどがその代表です。
キダチアロエ
アロエベラが食用とする一方で、キダチアロエは「木立」と書くように観賞用または薬用として利用されます。家々の玄関先やホームセンターなどで売られているキダチアロエはよく目にするアロエではないでしょうか。こちらは食べることもできますが苦味が強いため食用に不向きということです。
アロエの栄養って?
食用であるアロエベラや薬用として利用されるキダチアロエには薬効成分ともいえるような栄養がしっかり含まれています。
アロエの栄養①アロイン
あまり聞きなじみのない栄養成分ですが、こちらはアロエを食べたときの苦味成分で、大腸を刺激することで腸内活動を促進し、お通じをよくしたり、殺菌作用があると言われています。アロエベラの皮に含まれているバルバロインを処理して作られ、医薬品などに使われます。食用として用いられるアロエベラにはあまり含まれていない栄養成分です。
アロエの栄養②アロエエモジン
こちらもアロエの果肉に含まれる苦み成分で殺菌作用や大腸を刺激することによる緩下作用があります。他にも胃腸の働きを助ける働きがあり、胃の不快な症状を緩和してくれます。しかし、子宮を収縮させる作用もあるので妊娠中に使用するのはおすすめできません。
アロエの栄養③ミネラル
アロエには体に溜まった余分な水分を排出させる働きのあるカリウムや骨や髪の形成に欠かせないカルシウムなどのミネラルも含まれています。
アロエの素晴らしい効果とは?
では次に、アロエの栄養による効能、美容に嬉しい効果などを見ていきましょう。食用のアロエには美容に嬉しい効果があったり、薬用のアロエには火傷などの症状を治癒する効能があったりと、アロエは様々な効果効能に優れていますよ。
アロエの効果と効能①火傷や切り傷などの皮膚の手当てに効く
昔から「火傷をしたらアロエを塗ると治りが早い」と言われているほどで、特に皮膚の炎症には民間療法としても使われてきました。火傷や切り傷にアロエの切り口部分を塗ることで治癒が早くなります。これはアロエを切ったときに出るゼリー部分が痛みや炎症を抑える効果があり、皮膚の新陳代謝を促すことで炎症を抑えてくれるためです。皮膚の再生を助けてくれるアロエは昔の家には必ず置いてあったと言われるほどです。
アロエの効果と効能②男性機能の向上に役立つ
意外なことに、アロエを食べることで男性機能が向上するという報告もあります。アロエを食べることで男性ホルモンであるテストステロンとコレステロールが増加し、男性の性的要求を増幅させることから男性機能を活発にさせるんだとか。身近にあるアロエが悩める男性の救世主になる可能性もありますね。
アロエの効果と効能③肌の乾燥を防ぐ
アロエが配合されている化粧水を使うことで肌を乾燥から守ってくれる保湿作用があります。これは、アロエを切った時に出るゼリー状の成分がムコ多糖類で肌に潤いをもたらすためで、乾燥しがちな季節や水分量の少ない乾燥肌に効果的と言えるでしょう。
アロエがニキビ跡に良い?実は効果ない?
アロエ化粧品にはニキビ跡を薄くさせる効果があると言われていますが、化粧品に配合されているアロエはニキビ跡を薄くするほどの量は含まれていないので、使ってみるとそれほど効果はない、または実感できないという人もいるかもしれません。
しかし、アロエの果肉を使ったアロエパックなどでニキビ跡が薄くなったり目立たなくなる効果には期待できます。ただ、ニキビ跡が薄くなると言ってもアロエパックをやり過ぎると肌荒れを起こす可能性があるので、やり過ぎは厳禁です。アロエには山芋などに含まれているシュウ酸カルシウムが含まれているので、アロエパックをしすぎることで肌にピリピリした刺激が出ることがあるためです。このことからも「アロエはニキビ跡に効果ない」と思われるのは仕方がないことかもしれませんね。
アロエの使い方とは?食べる・飲む・塗る・貼る?!
アロエの効果や効能がわかったので、次にアロエの使い方をご紹介します。アロエは「食べる・飲む・塗る・貼る」ことができる植物です。様々な使い方があるアロエをご紹介します。
アロエの使い方①食べる・飲む
アロエを食べる場合や飲む場合などは必ず食用のアロエベラを使用します。しっかり洗ったアロエベラのトゲや皮を取り、果肉を食べやすい大きさにカットしてから使います。食べる場合は細かくカットしヨーグルトに入れるだけで簡単にアロエヨーグルトができ、飲む場合は合わせるジュースと一緒にジューサーで混ぜるとアロエジュースができます。アロエを食べる、または飲むことでアロエに含まれるアロエエモジンが大腸を刺激するため、便通を促す効果に期待できます。あまりお通じに自信がない人は普段からアロエを食べることで便秘が改善するのは嬉しいですね。ただ、アロエは薬効が強い分、食べ過ぎることで副作用とも言える症状が出るので注意が必要です。その副作用とは、腹痛や下痢、重篤な場合は肝臓障害などがあり、妊娠中の場合も注意が必要です。ちなみに、安全にアロエが食べれる量として1日に60gとされているので、これ以上摂取しないように気をつけましょう。そして、アロエを食べることで思った以上にお腹が緩い、胃が痛むといった症状が出た場合はしばらくアロエの摂取を中止しましょう。
アロエの使い方②塗る・貼る
切り傷に塗ったりする場合はアロエベラでなくキダチアロエを使用します。こちらもトゲに気をつけながら皮を取り、念のためキダチアロエを熱湯で消毒してから患部に使うようにしましょう。また、熱湯で消毒した上でも肘などでパッチテストを行ってから使用するのがベター。夜寝る前に熱湯消毒したキダチアロエを肘に塗り、翌朝起きた時に痒みや腫れがないかの異変をチェックします。問題がなければ患部に使用するのは特に問題ありません。
最後に
アロエの効果についてご紹介してきました。いかがでしたか?食感が美味しいアロエは食べることもできたり、皮膚の炎症を抑えたりと様々な効果があることがわかりました。食べる際はその量に十分注意して美味しくアロエを食べましょう。参考になれば幸いです。