いきなり自分語りでごめん。僕の美容外科体験
※旧メディアVeryGoodからの移行記事です。古い日付や内容、リンク切れやレイアウト乱れ等ご了承ください。
僕は男だけど一時期、離婚調停が難航してた頃、そのストレスですっかり太ってしまっていた時期がある。すると、明らかに周囲の女性たちの態度が違うんだよね。女性だけじゃなく、男同士でも、やっぱり少しばかり侮った態度を取るやつが出てくる。
だから、離婚の痛手から少し立ち直ってきた頃に、また男としてもう一度自信を取り戻したいと思って、手始めに……。痩せるために、美容外科にはお世話になったことがある。
当時はライザップもなかったしアブトロニックもなかったから、手っ取り早く痩せようと思って脂肪吸引を考えた。だけど脂肪事件も起きていると知って、怖くなってやめて、代わりに脂肪溶解注射というものを受けてみたことがあるよ。何度もね。トータルの金額は、吸引と変わらなかったね。
メソセラピーなんて効かないよ、なんて言うやつも多かったけど、僕の場合は……。うん、結構効いた（笑）
筋肉をつけたわけじゃないから、クリスティアーノ・ロナウドみたいなシックスパッドはできなかったけど、とりあえず無様なビール腹が数ヶ月で普通体型にまでは戻ったんだよね。
そして、実は鼻の根元にヒアルロン酸を打って、昔から憧れてたギリシャ鼻に近い、堀の深い顔立ちになった。
やり過ぎると、経歴詐称でテレビを追われたあの人みたいになるからやめとけよ、とはさんざん言われてるけどね、今でも（笑）
ただ、最近ゴルフ焼けのせいか、ゴルゴ線が出てきたから、ヒアルロン酸もいいけど、ここ数年でかなり話題になってる成長因子とやらを次は入れてみようかなんて考えてたりもする。シミも出てきたから、フォトなんとかで消そうとも考えてる。（ああ、これは普通の皮膚科でも受けられるんだよ。もし君の彼や旦那さんが悩んでたら教えてあげて。普通の皮膚科でいいから相談してみて！）
男も若く美しくいたいし、女性の思いも理解できる人が多いはず
と、まあ、僕みたいな男はまだ珍しいかもしれないけど、でも男だって多かれ少なかれ、自分の若さや容姿には執着する。女性だったらなおさら、持って生まれた容姿に自信がもてなかったり、歳を重ねてもなお少しでも若く見せたいという気持ちは、自然なものだと思う。
だから僕は、決して整形に後ろ向きではないんだ。
そして、世の多くの男が自分の彼女や奥さんには内面の美しさが大事と言いつつ、本音ではいつまでも若々しく美しくいて欲しいと思っているだろうし、そのためにダイエットや化粧を頑張るのは歓迎していると思う。
整形、と言っても、今僕が挙げたような、ダイエット目的や加齢に伴う変化を「昔の自分の姿に戻す」ためのことだったら、きっと「整形のうちに入らない」と思っている人も多いだろう。（男でも、ね）
それでも、どうしても「持って生まれた顔」を変化させることには、抵抗がある男はやはり、女性より多いと思う。これも、あと10年経てばどうなるかは分からないけれど、
今の時点では、もし君に片想いの彼がいるとしたら、そしてその彼に君が「整形をしている・これからする」とは、やっぱり「片想いのうちは」知られないほうがいいと思うんだ。
……付き合って心の絆がしっかりした頃に打ち明けるのは、君しだいだけど。
その理由は、立場が逆だったら？と考えてみてもらうと、分かるかもしれない。
好きな俳優に「似せた彼」を愛せるか？
君が俳優の佐藤健を好きだとする。
そして、生まれ持った容姿が佐藤健に似てるAくんを君が好きだとする。
さらに、君に片思いしているブサイクな男Bくんがいるとする。君がAくんを好きだなんて、そんなこと知らずにBくんは君にアプローチする。しかし、君は当然Bのことは好きにならない。
そのときは「Bくんったら、好意を寄せてくれたのに、悪いな。でも、好みじゃないからごめんね」くらいの感覚で彼の気持ちを優しく拒絶するだろう。
さて、それからしばらくして……。
Bくんは、君が佐藤健のファンだと知る。そして、君がいつも憧れの目を向けているAくんが、佐藤健と似てることに気付く。
Bは思う。「そうか、君は佐藤健が好きだから、佐藤健似になれば、きっと振り向いてもらえるだろう」
そして、Bくんは整形をする。佐藤健そっくりになる。もともと佐藤健「風」のAくんよりも、佐藤健には近づいたとする。
※現実には、これは美容外科の先生たちも困ってるらしいけど「佐藤健そっくりにしてください」と言われても、骨格やら何やら違うわけだから、非常に難しいそうだ。
Bくんは、今度こそ君に受け入れてもらえると思って、君をデートに誘う。君は、一度振った男だけど、かわいそうだから、どうしてもというから……とBくんに会うことにする。
目の前に現れたBくんは、整形して佐藤健に似ている。
「君のために、頑張ったんだ。僕と付き合ってください」
……。
どうだろう。君はBくんと付き合えるだろうか。
中には、本当に心優しくて「私のためにそこまでするなんて」と感動したり同情したりで付き合う女性もいるかもしれない。だけど、ほとんどの場合は、
怖くて背筋がぞっとする
そして、泣きながらごめんなさい、やっぱり付き合えない、と謝って走り去りたくなるんじゃないかな？
そして、彼の気持ちの重さに命の危険まで感じて、なんなら引っ越したくなってしまうかもしれない。
これは、男女が入れ替わっても同じなんだよね。
好きな彼の「好きな人」に似せてはいけない
好きな彼がロングヘアが好きなら髪を伸ばすのは効果があると思う。メガネより裸眼、その逆、痩せてるか丸みのある体型が好きか、服の傾向は、趣味は……。そういう「自力でなんとかできる」努力は報われる可能性が高まると思うし、実際にうまくいくケースもかなり見てきた。
ただ、これがやっぱり今現在の世の中の価値観のハードルで「整形で相手好みの顔になる」「芸能人に似せる」のは、きっとほとんどの場合、受け入れられない。
それに、万が一、君の好きな彼が「石原さとみの顔が好き」だからと石原さとみの顔にして、それでも彼が去っていって、今度は「北川景子の顔が好き」な彼を好きになったら？また、北川景子の顔に修正する？それでもダメなら？次に出逢った彼が、今度は「ファン・ビンビンの顔が好き」と言ったら……？もう、きりがなくなってしまうよね。
すでに出逢ってしまって、切ない想いを伝えて、それでも振り向いてくれない彼だったら、それ以上「彼のために」何かする必要はない。なにより、持って生まれた自分の顔を変えるなんて、する必要は絶対にない。
整形するなら「誰かのため」じゃなく「自分のため」に
ただ、生まれ持った顔がどうしても気に入らない、この顔で生きていきたくないとまで思い詰めていたり、あとここだけ理想通りだったら、もっと自分に自信が持てるのに、と思うんだったら、その想いを満たすための、つまりは自分自身のための整形だったら、僕個人はぜんぜん「アリ」だと思う。
そして、もし失恋がきっかけだとしても、君を振った彼のためじゃなく、未来に出逢う本物の運命の彼のために、きれいになる努力だったら、それは素晴らしいことだと思う。
今の君の顔では恐らく振り向いてくれないであろう、かっこいい彼、理想の高い彼が、この世のどこかにいて、まだ出逢えていないだけだとして。
整形によって自分の理想の美しさを手に入れて、そのことで自信を持って明るい笑顔でいられるようになった君が、その彼といつか幸せになれるなら、君がしたことは決して間違いじゃないし、誰かにとがめられることでもない。
大いに自分の勇気ある決断を誇って、自分の顔に自信を持って生きていけたらいいね。いずれ、もっと当たり前に誰もが自分のコンプレックスを解消して、自信を持って生きていける、そんな世の中になることを、僕は心から願っているよ。