付き合ってる彼の気持ちが分からない。
彼女の、奥さんのいる彼を好きになってしまった。
身体の関係を持ったのに付き合えないと言われた。
片思いの彼にどうしたら振り向いてもらえるのか知りたい。
DVに耐えている。
彼が貸したお金を返してくれない。
復縁したい彼がいる。
失恋したけどどう乗り越えたらいいのか……。
そんな切実な恋の悩みを抱えたとき、君はいつもどうしてるだろう。
1人で考えて結論を出すか、それとも周囲に相談するか。
これを読んでくれてるように、ネットの恋愛絡みのコラムや他人の恋愛相談を読んで、ヒントを探すこともあれば、カウンセラーに相談することも、占いに頼ることもあると思う。
でも、一番多いのは恐らく「女友達に相談する」じゃないかな。
そして「なんでも話せる男友達」や「なんでも相談できる男の先輩・上司」が身の回りに誰かしらいて、常に相談して「男の本音」をいつも聞いているという恵まれた環境の女性もいる。
実生活で気軽に恋愛相談ができる相手がいるのは、とても素晴らしいことだと思う。恵まれている。ただ、相談できる相手が周囲にいることが、必ずしも望む結果につながるとは限らない。
せっかく話を聞いてくれた相手の労力を無視して「相談したせいで」と相談相手の責任にしてはいけないけれど、ただ、実際に相談して相手の意見を鵜呑みにしたり、相手の忠告に惑わされたりして、より一層恋愛がうまくいかなくなる場面を、僕はたくさん見てきた。
だから今回、僕はあえてリアルの友人知人に恋愛相談することのデメリットについて、取り上げることにした。
まず、今回と次回は「女友達」に恋愛相談をしてはいけない理由について。
そして3回目は「男友達」を含めた身近な男性に相談してはいけない理由について、話していこうと思う。
もちろん、相談相手が男であれ女であれ、本当に親身になって、相談者のことを考えて気休めも嫉妬も一切抜きにして答えられる人格者もいることはいるだろう。君の友達や先輩だって、そんな素晴らしい人たちかもしれない。
自分の周囲の相談相手となる人たちを、全面的に信頼している人には、このコラムは必要ないだろう。
でも、もし少しでも「相談すること」自体に戸惑いを覚えたことがあるなら、もらったアドバイスや「彼はきっとこうだから……」といった推論に疑問を感じたことがあるなら、この先の話が少し役に立つかもしれない。
前置きがだいぶ長くなったけど、そろそろ本題に入ろう。
■女友達への恋愛相談は飽くまで「ストレス解消目的」に
まず、学校の友達や会社の同僚、趣味の集まりで知り合った友達など、対等な関係にある女友達への相談について。
利害関係がなく年齢も同い年かそうでなくとも同世代で、対等な関係の友達であれば、その相手は恋愛相談の相手としても、不安なときのちょっとした気持ちのはけ口にも最適だろう。
★女友達とのやりとりは恋の破局の「防波堤」となる
片想いの彼にメッセージを送ったけれど、かれこれ数時間返事がなくて不安になったときに、もし相談相手がいなければ、不安を感じている女性は片想いの彼に追い打ちメッセージを送ってしまうかもしれない。
ごく気軽に送った、かわいらしいスタンプやちょっとした会話は、既読か未読か分からないけれど、彼にスルーされたとしても、彼は恐らく悪気はない。それに、送ってきた女性を鬱陶しく思うこともないだろう。
ところが、スルーされたことで不安になった女性が、返信がこないうちに次に送る追い打ちメッセージは、たいていの場合さりげないようでいて、重い。
「いそがしいのかな?」のたった一言でも、そういった意味合いのスタンプでも、ただ「返信をしていないのに立て続けに送られてきた」一点で、相手の女性が押し殺した怒りや苦しみ、憎しみに悲しみに……。すべて感じ取れてしまう。
もちろん、そんなことは気付かなかったフリで「ごめん、寝てた」あるいは「充電忘れてた」など、頭の中にあるいくつかの言い訳テンプレから1つを選んで送るわけだけど。
この「追い打ちメッセージ」を何度もしていると、毎回きちんと反応をしてくれる彼でも、確実にその心には「彼女、重いな」という印象が積み重なっていく。これは付き合っていてもいなくても、恋の未来にはデメリットになるだろう。
だから、彼から返事がない、連絡がつかないときに、不安や怒りや悲しみをダイレクトに彼にぶつけるのではなく「愚痴や恋愛相談」の形で、気兼ねなくいつでもやりとりできる女友達に引き受けてもらうのは、賢い選択だ。
なんといっても同じ女性同士、似たような経験をしたことがあれば「分かる!」と共感し合えて、うまくいかない恋のストレス解消には大いに役に立つだろう。
女友達とやりとりしてスッキリしてしまえば、追い打ちメッセージをせずに済む。あるいは数日後に先延ばしができる。その間に彼のほうから連絡がくればめでたしだ。
★女友達のアドバイスの90%は優しさでできている
ただ、女性同士ではどうしても、女性側に都合のいい話で終始してしまいがちだと思うんだ。市販のある頭痛薬は半分が優しさらしいけど、女友達が、仲のいい友達の恋愛相談を受けても、ほとんどの場合は相手を傷つけまいとして言葉を選ぶ。
客観的に判断すれば、どう考えても脈なしの彼との未来を「きっとうまくいく」と励ましてしまう。
喧嘩の原因が女友達にあるのが明らかでも「あなたは悪くない」と味方についてしまう。
これは、相談された側が、本音では「このままではうまくいかない」と思っていても、それを伝えて友情が壊れるのが怖いからで、いたしかたないと思う。
なんでも本音で語り合える親友であれば、ときには厳しくても本当のことを言ってくれるかもしれないね。
(でも、そんな友達であればこそ「彼からもう半日LINEの返事がなくて不安!」と送ったら「半日くらい我慢しなよ」あるいは「一昨日もそんなこと言ってたよね。送りすぎじゃない?」などと返ってきて、ストレス解消にはならないかもしれないよね)
でも、きっとほとんどの女性が、女友達に恋愛相談をするときは、自覚しようとしまいとストレス解消目的で、きちんとした解決策や真実を突きつけられるのを望んでいないと思う。だから、お互いに優しさを持って言葉を選んで励まし合えるのであれば、問題ないんじゃないかな。