書店の人気ランキングのコーナーをのぞいてみると、「やる気を出す方法」や「モチベーションの維持方法」などと書かれた書籍がよくランクインしています。もちろん、それらの書籍や(いま読んでいただいているような)ネットコラムから実際に役に立ったという経験があるという方は多いはず。けれど、ひとつの方法で成功したからといって、その他のすべての問題が100パーセント解決するとは限らないですよね。それでは、仕事や勉強に対するモチベーションを維持し続けていくためには、どのようなことを心がければよいのでしょうか。
1:大切なのは、「自分を高めていく」こと
仕事でも勉強でも、「結果を出す」ことは非常に大切なことです。よりよい結果を出そうと周囲と切磋琢磨しあうことでお互いの成長を促すことができます。
ただし、周囲と結果を出そうと「競い合う」ことに重点を置いてしまうと、勝敗や優劣の結果が出たあとに問題が生じてしまうことがあります。
私たちは競争などのあとに結果が出ると、なぜそのような結果になったのかを分析します。もし、あなたが競争に勝った場合ならば「私って、天才かも!」と思えるけれど、あなたの方が負けてしまった場合には「私って、何にもできないんだ……」と、簡単に自分の価値を判断してしまうのです。
そのため、会社や学校で周囲と競い合うことばかりを繰り返し続けると、活躍できる人とできない人とが固定化してしまう傾向があります。すると会社や学校など、その集団に属するみんなが努力や創意工夫をすることを徐々にやめてしまう傾向があるのです。
一般的に、女性と比べて男性のほうが勝ち負けや優劣に対してこだわりを持つ傾向があるとされています。ただそれは、女性よりも男性のほうが単に自分に自信がありすぎてしまう「自信過剰」なタイプが多いというだけの話。
たしかに、結果を出そうと努力を絶えずし続けていくことはもちろん大切ですが、それ以上に大切なのは自分自身を高めていく過程を楽しむことです。たとえ思うような結果を出すことができなかったとしても、「私なら、きっとできる」と、昨日の自分よりほんの少しでも前進させていくほうが、確実にあなたの実力は伸びていくはずです。
2:「今日もツイてる!」を口ぐせにする
「わたしって、本当に“持ってる”よね〜」「今日もツイてる!」と、心から思うことができる人は、自分に訪れるチャンスをキャッチし、自分のものにすることができます。そして何より、このようなタイプの人たちと付き合う事で、より多くのチャンスに恵まれやすくなっていきます。
ここでお話ししているのは、目の前で起きている出来事が「ラッキーかアンラッキーか」どうかを判断するべきだと言っているのではありません。
起こった事象に対して、あなたがどう解釈するのかによって、物事の結果は良くも悪くも変化していくのです。
もし、あなたの身に何かショックな出来事が起きたとき、「ついていなかった」と解釈したら、その出来事はアンラッキーなものになります。
けれど、あなたがもし「この後、何かいいことがあるかも!」という解釈をしたのならば、その後の展開が変わってくるはずです。
仕事や勉強で成し遂げたい目標があるとき、大切なのは自分の可能性をどこまでも信じてあげることではないでしょうか。たとえ失敗をしてしまうことがあったとしても、「失敗からも何か学べることがあるはず」と、信じ続けて行動をしていけば掴めるものがあるかもしれません。
3:期限を細かく設定する
皆さんは、新年にたてた目標をどれだけ達成できたでしょうか? もしかすると、「1つもできていない」という人が多いかもしれません。
特に学生時代のテスト勉強のように、どうしても締め切りが迫ってこない限り、私たちはなかなかモチベーションを維持することが難しい傾向があります。
期限を設けるということはつまり、「どのタイミングで、集中して物事に取り組む時間を捻出するのか」を決めるということ。
たとえば、「今日のうちに、どれだけのことができるかな」という考え方ではなく、「この3時間のうちにどのようにして仕事を片付けるのか」という考え方をするようにします。
仕事を終わらせる「期限」を設けることで、自然とやる気が出てくるのです。
よく、「3時間以内に」「30分で終わらせる!」などと、時間を測る人がいますが、特に正確な時間を測ることは必要ありません。
仕事や勉強に関して細かく期限を設けることは、自分自身に対するある種の「やさしさ」のようなものと言えるかもしれません。もちろん、期限を設定することによって時間やタスクに追われて苦しむことがあるでしょう。
けれど、締め切りがあるおかげで一日のなかにメリハリが生まれ、充実させることができるのではないでしょうか。ですから、どれだけシンプルな作業であったとしても、自分なりに期限をこまめに設定することを心がけましょう。