「感受性豊かな人」は、「感性が研ぎ澄まされている」「周りの変化や感情に気づきやすい」といったイメージがあり、褒め言葉として使われることが多い言葉です。しかし、感受性豊かなことは時にデメリットになることもあり、生きづらいと感じている人もいるようです。
今回は、感受性豊かな人に共通する特徴やデメリットについて紹介します。
感受性豊かってどういう意味?、感受性豊かな人の特徴
「感受性」とは、外界の刺激や印象を受けいれる能力のことです。つまり、感受性豊かな人とは、他人の感情や物の変化を瞬時に感じとる能力を持った人のことを指します。
そんな感受性豊かな人にはどのような特徴があるのか、あなた自身や周りの人に当てはまるかどうか、ぜひ考えてみてください。
五感が優れている
感受性が豊かな人は、香りや声のトーン、身なりなどから、相手の変化を察知する五感に優れています。
例えば、誰かが恋をしていること、大勢の中で一人だけが忙しくしていること、周りの人が不愉快な気持ちになっていることなどに気づける人です。
芸術肌
五感に優れ、普通の人が見えない世界が見える感受性豊かな人は、芸術肌といえます。例えば言葉選びのセンスが良かったり、何かを生み出すことに長けていたり、人の心を動かすことが得意だったりする人が多いのではないでしょうか。
優しい
周りから愛される感受性豊かな人に、優しい人が多いのも特徴です。
相手の悲しみや苦しみを自分のことのようにとらえられるからでしょう。元気を出させるためにサプライズをしたりどこかへ連れて行ったりするというような優しさより、そっと寄り添い話を聞いたり共感したりする人が多いでしょう。そのよう心優しい言動は相手を心地よく感じさせます
感動屋さんで泣き虫
感受性豊かな人は感動屋さんで泣き虫が多いという特徴もあります。
作られたドラマやアニメであっても、自分自身と照らしたり出来事のバックボーンまで見たりするため、人一倍感動するようです。
頭の回転が早い
いつもアンテナを張っている感受性豊かな人は、察しが良く頭の回転が早い人が多い傾向です。
相手が求めているものを察しあらかじめ用意したり、時には自分がその場にいるべきでないと察してさりげなく席を立ったり、相手が言葉に出す前に潜在意識に気づき行動に移せます。そのような気づかいを評価されることが多いのも、感受性豊かな人の特徴です。
自分をよく知っている
感受性豊かな人は、自分をよく知っています。
これまでの経験から周りからの刺激や影響を受けやすいことに気づいているため、休日はひとりでゆっくり過ごし感情をリセット、ストレスを溜めないようにしている人も多いようです。
謙虚
相手の気持ちを汲み取るのが得意な感受性豊かな人は、謙虚な振る舞いを心がけている人が多いのも特徴です。
たとえ自信がある得意分野でも、自分の言動で相手が不快になるのを防ぎ、より良い関係を保とうとするからでしょう。
その謙虚な振る舞いは周りの人から好感を持たれています。
協調性がある
周りと異なる意見は空気がよどむのを知っている感受性豊かな人は、協調性に長けた人が多い傾向です。
周りがやりたいことや持っていきたい方向にいち早く気づき、それに合わせて協力します。
良い言い方をすれば協調性があり多くの人に好まれる性格ですが、不快な思いをするのを避けるために、大多数の意見に合わせるという特徴もあるようです。
感受性が豊かすぎると生きづらい?デメリットもチェック
感受性豊かな人は、周りの感情や変化にいち早く気づき、優しくて頭の回転が早くて協調性がある…など、素晴らしい一面を持っています。
しかし、その感受性の豊かさは、ときにはデメリットにもなり、感受性が豊かすぎることで、生きづらさを感じる人もいるようです。
ストレスを溜め込みやすい
感受性豊かな人は相手の気持ちを汲み取りすぎたり、周りに合わせ振り回されたりするため、小さなストレスを溜めこみ疲れやすい傾向です。
知らず知らずのうちに不快な気持ちを我慢しがちな点は、感受性豊かな人のデメリットと言えるでしょう。
自分を出せない
周りに合わせすぎて自分を出せないという点が、感受性豊かな人のデメリットです。
たとえ親友でも相手を傷つけないよう一定の線を引いて付き合うという人もいるほどです。
影響を受けやすい
良くも悪くも周りの影響を受けやすいのが感受性が豊かな人です。
例えば、親友が落ち込んでいるとき気持ちを共有するまでは良いのですが、自分のことのようにとらえるため、一緒にネガティブな感情になり引きずってしまいます。
また、好きな人ができたときは、その人の好みに合わせる傾向が強いようです。好きなファッションや食べ物を合わせるのはもちろん、相手が好きなアーティストやクラブチームの熱狂的なファンになることもありますよね。
恋愛している時は良いのですが、気持ちが冷めたときのダメージは大きく、次の恋愛へのリハビリに長くかかる人が多いようです。
傷つきやすい
五感に優れている感受性が豊かな人は、傷つきやすい傾向にあります。
相手の潜在意識に気づきやすいため、自分が求められていないことや、心の声に気づいてしまうのです。
相手がそれほど強く思っていなくても、気を使いすぎたり意図的に距離を置いたりするようになり、その人との溝を深くしてしまう負のスパイラルに陥る人も多いでしょう。
楽しいと思えない
日ごろから神経を研ぎ澄まし相手の顔色をみたり周りに合わせたりしている感受性が豊かな人は、何かをしていても楽しいと思えないことがあるようです。
相手に合わせる必要がないのをわかっていても、合わせるほうが無難であることをよく理解しているため、自分の本当に気持ちに蓋をしてしまうからでしょう。
不安を抱えやすい
感受性が豊かな人は、パートナー・親友・職場の同僚などに対して「自分は必要な存在なのか」と不安を抱えてしまいがちなところがあります。
相手の言葉や態度から潜在意識や心の声に気づきやすいというのは、メリットでもありデメリットにもなります。
感受性豊かな人に適した職業とは
感受性豊かな人が仕事を選ぶときは、感受性が豊かである点をメリットとして生かせる職業がおすすめです。
例えば、相手の潜在意識に気づきやすいという部分で秘書は適職です。
秘書は自分がプレーヤーとして目立つわけではなく、上司の指示に従い臨機応変に対応する仕事ですが、感受性豊かな人は気を利かせ、さりげなくこなせるでしょう。
また、意見を求められる仕事ではないので、主張するのが苦手な感受性豊かな人に向いているのではないでしょうか。
他にも、スクールカウンセラーも感受性豊かな人におすすめの仕事です。
思春期の学生は、感受性豊かな自分の良さに気づかず悩んでいることが多いですよね。自分もそうであったが故に、学生の気持ちに寄り添えるでしょう。
感受性豊かな人は影響を受けやすいと書きましたが、相手が学生なので(過去の自分と照らすなど)客観的に捉えられるようです。
職業として成功するのは一握りではありますが、アーティストも感受性豊かな人におすすめの職業です。
例えば音楽家・小説家・好きなものを作る作家・振付師などがあげられます。
最後に
今回は、感受性豊かな人に共通する特徴について紹介してきました。
感受性が豊かな人は、人から褒められたり評価されることが多いですが、時として生きづらさを感じるかもしれません。しかし、その個性を強みとして受け入れて活かすようにすると、毎日を楽しく過ごせますよ。また、感受性の豊かさが活きる職業に就くと、より有意義な人生になるでしょう。