外食先でご飯の種類を選べる店が増えてきました。五穀米などがヘルシーなのは何となくわかっても、ダイエットをしている人にとって糖質やカロリーがわからないと、食べてよいのかどうか迷ってしまいますよね。今回は、五穀米の糖質やカロリー、ダイエットに活用するためにより糖質オフする方法を検証します。
五穀米とは?
五穀米とは、一般的に白米に5種類の穀物(主に米・麦・とうもろこし以外のイネ科)を加えたご飯のことです。ひとくくりに五穀米と呼ばれていますが最近は複数の穀物がブレンドされているため、雑穀米とも呼ばれています。
五穀米にブレンドされている穀物は、ハトムギ・きび・あわ・ひえ・ソバ・押し麦・アマランサス・チアシードなどです。そのほかに古代米(黒米・赤米)や豆類(黒豆・大豆・小豆)も含まれています。
メーカーによって五穀米にブレンドするものは異なりますが、古代米や黒豆が入っていると、炊きあがりは色がつきます。また、キヌア・アマランサス・チアシードなどはスーパーフードと言われており、先進国で需要が高まっていますよ。
五穀米(雑穀米)の糖質やカロリーは?玄米や白米と比較
五穀米の糖質やカロリーについて説明します。私たちが普段食べているのは「炊飯後の米」ですので、糖質やカロリーも炊飯後の五穀米や米の数値を見なくてはなりません。五穀米茶碗1杯(150gあたり)の糖質やカロリーを玄米や白米と比較すると以下の通りです。
- 五穀米(雑穀米)の糖質 45g 252キロカロリー
- 発芽玄米の糖質 51g 250キロカロリー
- 玄米の糖質 51g 247キロカロリー
- 白米の糖質 54g 252キロカロリー
五穀米(雑穀米)の糖質量は他の穀物に比べて少ないですが、カロリーを見ると変わらないことがわかります。
夕飯の穀物摂取量を減らしたいという人は、子供茶碗(1杯100g)を用いて食事をしてみてはいかがでしょう。その場合、五穀米の糖質摂取量は30.2g(168キロカロリー)です。白米を同じように100g食べた場合の糖質摂取量は35.6g(カロリーは雑穀米と同じ)です。
五穀米の魅力はカロリーや糖質ではない
五穀米を他の穀物と比べて、カロリーや糖質がさほど変わらないことを知ると、魅力を感じないと思った人もいるでしょう。ですが、五穀米の魅力はカロリーや糖質ではありません。五穀米の特徴について説明します。
五穀米は栄養価が高い
五穀米は栄養価が高い食材で、そのポイントになるのがブレンドされる穀物です。例えば、ハトムギに含まれるヨクイニンは美肌が期待できます。ひえ・あわ・キビはミネラルや亜鉛を豊富に含みます。黒ごまや黒豆には抗酸化作用があり、古代米は代謝を上げる働きがありますよ。さらに、キヌア・アマランサス・チアシードなどのスーパーフードは体内で作れない必須脂肪酸オメガ3を豊富に含んでいます。必須脂肪酸オメガ3は血管壁の脂肪の蓄積を予防し血流の流れをよくする働きがあります。血行がよくなるということは、健康維持・ダイエットにも嬉しい効果がありますね。
つまり、五穀米はブレンドする穀物を目的別に変えることで、その人に合った効果が期待できるのです。
五穀米は腹持ちがよい
五穀米(雑穀米)腹持ちがよいです。また、もちもちとした食感のもの(もち麦など)をブレンドすると噛み応えがあり自然に噛む回数が増え満腹中枢を刺激するので、腹持ちがよくなるのです。
五穀米は食物繊維が豊富に含まれている
五穀米(雑穀)には食物繊維が豊富に含まれていて、その量は白米の4倍以上と言われています。食物繊維を豊富に含んでいるとお通じが期待できますね。腸は第二の脳と言われるように、腸内環境が整っていると血行がよくなるので身体に必要な栄養が行き届き、結果としてダイエットにつながるのです。
五穀米は糖質制限したい人に効果的
五穀米は糖質制限したい人に効果的な食材であることが考えられます。GI値をご存じでしょうか。GI値とは、ブドウ糖による血糖値上昇スピードを示す数値です。一般的にGI値が70を超える食材は食後に血糖値が上がりやすいと言われているのですが、白米のGI値は84、雑穀米のGI値は55です。茶碗1杯分のカロリーは同じでも、GI値が低い雑穀米のほうが太りにくい食材と言えますね。
五穀米を食べたからといって大幅にダイエットができるわけではありませんが、白米を五穀米に置き換えることで、同じ量を食べながら太りにくい食生活ができますよ。
五穀米のおいしい炊き方
五穀米2合分の炊き方は以下の通りです。白米に混ぜて炊飯するだけですので、特別な工夫は要りませんよ。
① 白米(2合)を洗って水気を切っておく
② 釜に白米を入れ、2合のめもりまで水を入れる
③ 釜に五穀米(30g)と水60mlを足して30分浸水させる
④ 普段通りスイッチを入れて炊く
⑤ 五穀米が炊けたらしゃもじで全体をほぐす
五穀米は水洗いをする必要はありません。普段通りの炊飯に、五穀米と雑穀の分量の2倍の水を足してください。お好みで水を増やしたり減らしたりして炊き加減は調節できますよ。五穀米が柔らかくなるよう30分(冬季は1時間程度)は浸水させてから炊飯するとおいしく食べられます。お好みで豆類や押し麦を増やしたり白米を減らしたりしてください。
五穀米を糖質オフする方法
五穀米は食後の血糖値を上昇しにくい食べ物ということがわかっても、糖質制限ダイエット中はできるだけ糖質の摂取量を減らしたいですね。ここからは五穀米をより糖質オフする方法について説明します。
1.五穀米のカロリーや糖質を抑えるには豆類が多く含まれたものを選ぶ
五穀米のカロリーや糖質を抑えるには、豆類が多く含まれたものを選ぶとよいでしょう。それは穀物よりも豆類のGI値が低い(豆類のGI値は30~40)からです。豆類の食感が苦手な人は、ひきわりの豆を使用した五穀米を選んでみてはいかがでしょう。
2.五穀米のカロリーや糖質を抑えるにはコンニャクを追加する
五穀米のカロリーや糖質を抑えるには、コンニャクを追加するという方法をおすすめします。コンニャクには糖質とカロリーがほぼありません。コンニャクを細かくカットして、五穀米に混ぜてください。
ただし、糖質とカロリーを抑えることを重視しコンニャクを足しすぎるのはおすすめしません。コンニャクの配分が多いと味けがなく食事が楽しめませんし、ストレスにつながりかねないからです。ダイエットのモチベーションを維持するためにもコンニャクの量を少しずつ調整することをおすすめします。
3.五穀米のカロリーや糖質を抑えるには糖質0米を利用する
五穀米のカロリーや糖質を抑えるには糖質0米を利用するという方法もあります。各メーカーがお米風のご飯(原材料はコンニャクが多い)を販売しています。こちらを雑穀米と混ぜて炊けば、カロリーや糖質摂取量を抑えられますよ。コンニャクを買ってきてカットする時間に余裕がない人はこういった食材を活用するとよいでしょう。
五穀米の魅力は糖質やカロリーだけじゃない!ダイエットにおすすめ
五穀米の糖質やカロリーは白米と同じですが、ヘルシーな穀物ということがわかりました。食事における太りやすさを考えたとき、多くの人が気になるのは食後の血糖値の上がりやすさではないでしょうか。栄養価が高く食物繊維を多く含む五穀米は食事量を減らさずダイエットをすすめられる食材と言えます。ぜひ食べてみてください。