生ものの賞味期限を気にする人は多いですが、お茶の賞味期限について気にしたことはありますか?お茶は乾物のようで、実は乾物ではありません。飲むのを忘れていたお茶を開封したら残念なことになっているかもしれませんよ。今回のテーマはお茶の賞味期限について、種類別の賞味期限や賞味期限切れのお茶を活用する方法についてご提案します。
お茶はデリケートな飲み物
お茶は温度差・高温多湿・紫外線を嫌います。また、ものの臭いを吸収しやすい性質を持っているため、保存方法によっては残念な風味になることがありますよ。
お茶の賞味期限(未開封)
まずは、種類別にお茶の賞味期限を見ていきましょう。以下は高温多湿の環境を避け、未開封の状態であるお茶の賞味期限です。
お茶の賞味期限「茶葉」
茶葉の賞味期限は半年から1年です。乾物のように見えますが、約3%の水分が含まれているので、時間の経過とともに劣化していきます。ですので、大容量のものや買いだめではなく、飲む分だけを少しずつ買い足していくほうがおいしいお茶を楽しめますよ。
お茶の賞味期限「水だし用ティーバッグ」
家庭で作る水だし用のティーバッグの賞味期限は約9カ月から1年程度です。細かい茶葉がティーバッグ内に入っているだけで、賞味期限は茶葉と変わりはありません。
お茶の賞味期限「紙パック」
紙パックのお茶の賞味期限は3カ月から9カ月程度です。製法などの違いから賞味期限に幅があるので、まとめ買いをする際は賞味期限を確認しましょう。
お茶の賞味期限「ペットボトル」
ペットボトルに入ったお茶の賞味期限は製造日から9カ月程度で設定されています。
見出し:お茶の賞味期限(開封後)
開封後のお茶の賞味期限についても押さえておきましょう。
お茶の賞味期限「茶葉」
多くのメーカーでは開封後の茶葉の賞味期限として、夏場で2週間、冬場で1カ月以内をめやすに飲みきることをすすめています。
お茶の賞味期限「水だし用ティーバッグ」
水だし(煮だし)のティーバッグを開封するとその時点で酸化が始まります。缶に入れ替えたりパッケージのままであっても封をしっかり閉じたりして保管すると2週間程度は持ちます。
作ったお茶は使用した水の種類(ミネラルウォーター・水道水)に関係なく2日から3日をめやすに飲みきるようにしましょう。
お茶の賞味期限「紙パック」
すでに飲料として製造されているお茶は開封すると茶葉よりも劣化が早い傾向にあるようです。1Lタイプなど、大きいサイズの紙パックのお茶は開封後2日から3日程度で飲みきるようにしましょう。小さい紙パックのお茶はストローを使うなどして直接口をつけますよね。唾液や雑菌がお茶に入り込むので、開封後はなるべく早く(特に夏場)飲みきるようにしましょう。
お茶の賞味期限「ペットボトル」
ペットボトルのお茶も紙パックと同様に、大きいサイズを開封した場合は栓をしっかりと締め2日から3日のうちに飲みきるようにしましょう。直接口をつけて飲む場合はその日のうちに飲みきったほうがよいですよ。お茶のなかに浮遊物が浮いている場合は飲むのを止めましょう。
口をつけたペットボトルのお茶の賞味期限
持ち運びができる小さいサイズのペットボトルのお茶はバッグ内やデスクに放置することがありますね。
場所によっては室内でも直射日光にさらされていることもあるでしょう。ペットボトルに口をつけて飲むと口腔内の雑菌がお茶に入り込み繁殖するため、お茶の劣化も加速します。ペットボトルの表示を見るとその日のうちに飲むよう記載されていますが、特に夏場は短時間で飲みきることをおすすめします。
賞味期限切れのお茶はいつまで飲める?
メーカーが記載している賞味期限はおいしく飲むための期限ですので、その期限が切れたからといってすぐに悪くなるということはありません。
賞味期限切れのお茶がいつまで飲めるかはその家庭にて保存されていた環境にもよりますが、高温多湿の環境でないならば賞味期限切れから半年程度経過したお茶でも飲める可能性があるでしょう。あるメーカーによると、湿気てさえいなければ腐ったりカビが繁殖したりすることはないそうですよ。
賞味期限切れのお茶は炒る
お茶が賞味期限切れでも、風味を復活させる方法がありますよ。それは炒ることです。緑茶を弱火で(焦げないように)炒ると緑色が徐々に抜けきつね色に変わります。香ばしい匂いになるので、賞味期限切れのお茶でも楽しみながら飲めるでしょう。
お茶の保存方法(開封後)
どのお茶も開封前は常温の冷暗所で保存することをおすすめしますが、開封後の保存方法は少し異なります。茶葉をおいしく淹れるには温度差の少ない冷暗所で保存するのがおすすめです。例えば煎茶の場合、缶に移して食器棚で保存するとよいでしょう。お茶が缶に入りきらない場合は冷蔵庫で保存するとよいですね。水だしのティーバッグ・ペットボトル・紙パックのお茶は冷蔵庫で保存し早めに飲みきりましょう。
お茶の賞味期限を1年延ばす方法
あるメーカーによると、未開封の茶葉を冷凍すれば賞味期限を1年から2年延ばせるとのことです。特売で購入したり法事などでいただいたりしてお茶が家にたくさんあるときは、冷凍保存することをおすすめします。ただし、お茶(茶葉)を飲む際は温度差による結露を発生させないよう注意しましょう。冷凍庫から冷蔵庫に移して温度を上げ、さらに食器棚に移し常温に使づけます。
ペットボトルやパックのお茶を冷凍するとなると話が変わってきます。たしかに劣化を防げますが、普通のペットボトルや紙パックでは膨張し破裂する可能性があります。最近は冷凍できるペットボトルが販売されているので、冷凍する必要があるときはそちらを利用するとよいでしょう。
賞味期限切れのお茶っ葉の利用法
賞味期限切れで飲めなくなったお茶は他のことに再利用しましょう。ただし、茶葉にカビが生えていたりすでに臭い移りしていたりするものは利用を避けたほうがよいですよ。
お茶の賞味期限が切れたら「消臭剤」に活用
お茶の臭いを吸収するという性質を利用して、靴箱や冷蔵庫に入れて消臭剤として再利用しましょう。お茶パックに茶葉を入れると靴箱などの中でこぼれることがありません。また、お茶パックに入れて濡らした茶葉をレンジで加熱すると、庫内の嫌な臭いを取ってくれますよ。
お茶の賞味期限が切れたら「ふき掃除」に活用
賞味期限切れのお茶はふき掃除にも活用できますよ。お茶パックに茶葉を入れて軽く濡らします。キッチンなどの水栓やシンクがピカピカになりますよ。
お茶の賞味期限が切れたら「入浴剤」に活用
賞味期限切れのお茶は入浴剤にもなります。茶葉を古いストキングなどに詰めて浴槽に入れたら、茶葉の香りただようリラックス空間を演出できますよ。こちらは出がらしでも可能なので、飲み終えたお茶でも試してみてください。
お茶は賞味期限切れでも飲めるが扱いに注意
未開封のお茶は賞味期限が切れて半年くらい経過したものでも飲むことができます。ただ、お茶は環境に影響を受けやすいため、風味を楽しむには臭い移りがない場所、また冷暗所で保存するよう扱いに気を使いましょう。お茶は備蓄用というより必要な分だけ買い足すことをおすすめします。ペットボトルや紙パックなど、口をつけたお茶はできるだけ早めに飲みきるようにしましょう。