お手頃価格で栄養満点の納豆は、セールをしているとつい多めに購入してしまいます。発酵食品だから、少々賞味期限が切れても気にする必要はないと考える人が多いですが、パッケージにきちんと記載されている賞味期限が気になりますね。今回は納豆の賞味期限はどれくらいか、賞味期限が切れても食べてもよい時期や食べてはいけない状態について詳しくご紹介します。
納豆の賞味期限とは?そもそも腐ってるの?
納豆は保存食です。また、冷蔵庫がない昔から食べられていたということから、賞味期限はあってもある程度日持ちする食品という認識が広まっています。「納豆は腐っている」という認識の人もいるのではないでしょうか。
実は、納豆は腐っているのではなく発酵しているだけなのです。「腐る」と「発酵」はどちらも微生物が関係するのですが、私たちの身体への働きに大きな違いがあるので、賞味期限は大事なめやすになります。
納豆の賞味期限は白い粒が目安
納豆は日数が経ち(主に賞味期限切れ)発酵が進むと白い粒(アミノ酸の結晶)が出てきます。食べても特別問題はないのですが、食感が悪くなる(シャリシャリする)ので、この白い粒が出る時期を計算し賞味期限にするメーカーが多いです。
ちなみに、粒納豆に比べてひきわり納豆の賞味期限が短い理由は、皮をはいで臼で割るという工程があり、発酵が早く進むためだと言われています。
賞味期限内でも注意!食べられない納豆の特徴
賞味期限が切れていても納豆が食べられる期間についてご説明するまえに、たとえ賞味期限内でも食べるのを止めたほうがよい納豆の特徴をご説明します。
納豆の臭いが違う
納豆には納豆菌特有の臭いがありますが、その臭いとは別の明らかに異なるアンモニア臭がするときは食べるのを止めましょう。賞味期限内でも、買い物をして持ち帰る際の環境や冷蔵庫の開閉頻度によって腐ることがあります。
納豆が水っぽい
賞味期限切れに関係なく、食べてはいけない納豆の特徴として挙げられるのは水っぽい納豆です。腐った納豆は納豆菌より他の菌が繁殖しているので水っぽくなります。粒をつまんでみて糸を引かない状態ならば食べるのを止めましょう。
納豆の粒がドロッとしている
粒がドロッとしたりグニャグニャしていたりするなど、見た目が崩壊している納豆は腐敗が進んでいます。食べるのを止めましょう。賞味期限が切れていたり常温の環境に放置されている納豆はこのようになります。
納豆が乾燥し硬くなっている
こちらも賞味期限が切れ、さらに放置している場合によく起こります。納豆を冷蔵庫内に放置していると、水分が蒸発し硬くなるのです。歯がたたないほど硬い納豆を食べるのは止めましょう。
納豆の色がおかしい
賞味期限切れはもちろん、常温で放置していると納豆の発酵が進みます。濃い茶色や黒色に変色している納豆は食べるのを止めましょう。
明らかにカビが生えている
納豆の粒の表面にカビが生えている場合は食べるのを止めましょう。カビは前項でご紹介した白い粒(網アミノ酸の結晶)とは異なり、フワフワとしていて色がカラフル(黒・ピンク・緑)です。
カビが生えた部分を取り除いて食べるという人もいますが、カビは生えていない部分にも繁殖しています。食中毒など健康に害を及ぼしてからでは取り返しがつきません。潔く破棄しましょう。
納豆の賞味期限切れ!いつまで食べられる?
納豆は発酵食品なので少しぐらい賞味期限が切れいていても食べられますが、その限度がいつなのかというのは気になりますね。賞味期限から何日経てば納豆がどんな状態になるのか?食べられるのか?についてご説明します。
納豆の賞味期限切れから2日
賞味期限から2日経った程度の納豆は、適切な環境で保存されているならば問題なく食べられます。
納豆の賞味期限切れから3日
賞味期限から3日経った程度の納豆も、適切な環境で保存されているものであれば問題なく食べられます。
納豆の賞味期限切れから5日
適切な環境で保存された納豆であれば賞味期限から5日経過していても食べられる可能性はあります。多少発酵は進んでいますが、納豆自体の腐敗は進んでいないでしょう。納豆の状態をよく観察して食べるかどうかを判断しましょう。
納豆の賞味期限切れから1週間
賞味期限から1週間経てば、納豆表面が乾燥したりご紹介した白い粒が出たりして、たとえ腐っていなくても食感が悪くなる可能性があります。白い粒が出ていても食べることは可能ですが、アンモニア臭があるようなら潔く破棄しましょう。
納豆の賞味期限切れから10日
適切に冷蔵庫で保存された納豆が食べられるボーダーラインは10日前後と言われています。ここまで日数が経過すると保存環境にが大きく影響してきますが、基本的に食べるのはおすすめしません。
納豆の賞味期限切れから2週間
SNSの投稿を見ていると納豆の賞味期限から2週間経っても平気で食べているという家庭は結構あります。水分が飛んでしまった納豆に湯を足してふやかして食べるなど工夫されていますが、美味しいわけではないという感想が多いです。「食べない」という選択をしたほうが賢明です。
納豆の賞味期限切れから1ヶ月
SNSの投稿を見ると賞味期限から1ヶ月以上経った納豆でも食べる人がいますが、おすすめしません。人の腸内環境には個人差があるので、体調を崩す可能性があります。発酵が進み見た目が異なる(色が濃くなる・白い粒が出る・臭いも強くなる)ため、食べようとは思えないはずです。
納豆の賞味期限切れ「未開封」でも要観察
納豆の食べ残しは賞味期限に関係なくすぐに食べなくてはなりませんが、未開封でも納豆が置かれた環境によって大きく左右されます。例えば、納豆を購入して持ち帰る際の環境や冷蔵庫の開閉頻度によっては未開封で賞味期限内でも腐ることもあります。納豆の状態をよく観察して食べるようにしましょう。
冷蔵庫で保存された納豆の賞味期限
前項で賞味期限切れ後、日数別の納豆の状態についてご説明しました。注意するべきは納豆は熱処理されていない発酵食品なので、10度以下の環境で保存しなくてはならないことです。
また、冷蔵庫の適切な環境下で保存していれば賞味期限が切れていたとしても(その日を含めて)1週間から10日は持つことが推測できます。
ただ、これはめやすなので、賞味期限内でも明らかに納豆の状態がおかしいものに関しては食べないようにしましょう。
納豆を冷凍したら賞味期限切れでも大丈夫?!
納豆は冷凍保存ができるので、たくさん購入し賞味期限が切れてしまうことが予測できる際は冷凍保存するのもよいでしょう。冷凍庫で保存した場合の賞味期限は約1ヶ月です。前日に冷蔵庫に移動させゆっくりと解凍すれば風味を損ねません。
ただ、冷蔵庫で保存したときよりも食感が柔らかくなること、他の食材に臭いが移ることをお知りおきください。臭い移りを予防するには、保存容器(ラップでも可能)に移して密閉するという方法があります。このとき、納豆を調理や食事に使用していた箸や素手で扱わないよう(雑菌が繁殖する)気をつけましょう。
納豆は賞味期限をチェックしよう!
納豆は発酵食品なので少し賞味期限が切れた後も、少しの間食べることができます。ですが、各メーカーが賞味期限を設けている理由は実験を繰り返し、その期間内が最も美味しく食べられる時期だからです。豊かな食生活のために、納豆は食べる分だけを購入し、賞味期限内に食べるようにしましょう。