ヒーリングミュージックとは、音楽の力を活用した治癒法です。心理的な安心感を与えたり、気持ちをリラックスさせるために作られた音楽のことを指しています。ヒーリングミュージックで知られるアーティストは、日本を含め世界中に存在します。鳥の声や虫の音色、自然の音を中心としたものも多く、都会で暮らす人や、自然とは縁遠い暮らしをしている人に癒しを与えてくれます。そんなヒーリングミュージックにはいくつかの種類があり、心と体のバランスを整える役割を果たしてくれるものです。ここでは、そんなヒーリングミュージックについて詳しくまとめていきたいと思います。
ヒーリングミュージックとは?ヒーリングミュージックの種類について
ヒーリングミュージックとは、音楽の力を活用した治癒法です。心理的な安心感を与えたり、気持ちをリラックスさせるために作られた音楽です。
ヒーリングミュージックにはいくつかの種類がありますので、ご紹介していきます。
ヒーリングミュージックの種類①リラックスミュージック
雨・せせらぎ・波の音、鳥の声などの自然環境音をメインとしたものです。
自然界の音には、1/f ゆらぎと呼ばれる周波数に反比例するゆらぎが含まれており、人体に快適感を与えるものと考えられています。
自然界の音を取り入れたヒーリングミュージックは、リラックスへと導きα波が出やすいものとなっています。
偉大なる自然をイメージする助けにもなるため、瞑想時などにおいてよく使われています。
瞑想は「宇宙と一体になる感覚」をイメージすることで、内なる自分と繋がるものです。
ヒーリングミュージックの種類②1/f ゆらぎ
1/f ノイズとも呼ばれます。
具体的には人の心拍の間隔、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぎなど自然現象においてもみることができるノイズです。
ヒーリングミュージックは、この1/f ゆらぎをベースに作った楽曲が多くなっています。
生体のリズムは基本的に1/f ゆらぎをしているということが研究で明らかになっています。
そして、1/f ゆらぎは快適性と関係があることが判明しており、私たち人間の体は五感を通して外界から1/f ゆらぎを感知すると、自律神経が整えられ、精神が安定し活力が沸いてくると考えられているのです。
ヒーリングミュージックの種類③クラシック音楽
クラシック音楽はα波が出やすいといわれています。
α波は、リラックスした状態において自然に出る脳波の種類です。
「脳波」とは、人や動物の脳から生じる電気活動を電極によって記録したものです。
脳波を測定・記録する装置を「脳波計」と呼び、医療現場における臨床検査として、または医学・生理学・心理学・工学の領域での研究方法として用いられます。
一般的に、健常者の場合は安静・閉眼・覚醒状態においてはα波が多く出現するといわれています。
クラシック音楽の中でも、モーツアルトの曲はα波が出やすいとして知られています。
また、パッヘルベルのカノンや、バッハのG線上のアリアなどもα波が出やすい曲となっています。
ヒーリングミュージックの効果とは?
音楽は古くから人々の心を癒すものとして考えられていました。
ヒーリングミュージックには「鎮静作用」もあると考えられています。
多くの医療機関において、ヒーリングミュージックを利用することによって麻酔の量を減らすことができたといわれています。
また、学校においては生徒たちの落ち着き、集中力の向上が報告されています。
これらのことから、ヒーリングミュージックは私たちの脳に作用しているということがわかります。
音楽が脳のストレスホルモンを減少させ、リラクッスへと導いてくれるのです。
そしてα波には、自律神経のバランスを整える効果があるといわれています。
ヒーリングミュージックに誘発されて、α波が出始めると、副交感神経の働きが高まり、交感神経が落ち着いてくるため、リラックスモードになるのです。
これらのことから、音楽には神経のバランスを回復させる効果が期待できるということがわかります。
私たちは、仕事中においても、ふさわしいヒーリングミュージックを流すことで、集中力を高め、効率を上げることができるでしょう。
また、不眠で悩むときは、睡眠時にふさわしいヒーリングミュージックを、そしてリラックスタイムには、リラックスの質を高めるものを選ぶことで、素晴らしい影響を受けることができるのです。
音楽のある生活は、私たちの心にも潤いを与えてくれますね。
何気ない毎日に彩りを与え、優雅な気持ちなることができます。
最後に
最近では、ヒーリングミュージックは様々な場所で使われていますね。
例えば、リゾートホテル・ヘアサロン・スパ・エステサロン・ヨガサロンといったリラックス空間をはじめ、高齢者介護施設においても取り入れるところが増えてきています。
ストレス社会の中で生きる私たちは、もっとヒーリングミュージックを日常の中に取り入れていく必要があると感じます。
朝、一日のスタート時に、または通勤途中など、可能であるなら仕事中にもBGMとしてヒーリングミュージックを流しておきたいものですね。