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魚座は季節の境目
黄道の第十二番目の星座である魚座は、星座を形作る星がどれも4等星以下という少々暗い星座のひとつです。きわめて見つけにくい星座ではありますが、探す時は「ペガサスの大四辺形」を目印に探すと良いでしょう。ペガサスの大四辺形は秋の四角形とも呼ばれています。ペガサス座の星々で形作られ、四角形の中に明るい星がないことから見やすく見つけやすい形をしています。この大四辺形の南東にあるV字を横に倒したような星座が魚座です。これは2匹の魚をリボンで結んだ形だと言われています。
魚座の南にある、魚の尾の近くには春分点があります。3月21日ごろの春分の日に太陽がこの点を通って南から北へ移動するのですが、この点とは黄道と赤道が交わる点の事を言います。春分点も秋分点も周期によって毎年少しずつ移動しており、秋分点は現在乙女座の周辺にあります。ちなみに20世紀までは春分点は牡羊座にありました。
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魚座の神話
ギリシャ神話では、魚座として描かれる2匹の魚は女神アフロディーテとその息子キューピッドの親子の姿と言われています。また、息子の名はエロスとも呼ばれます。ふたりがユーフラテス川の岸辺を歩いていると、突然怪物のテュポーンが現れました。襲いかかるテュポーンに驚き、ふたりは大慌てで魚に変身して、川に飛び込んで逃げ出しました。この様子を天上から見ていた知恵の神アテネが面白がって星座にしたのが魚座なのです。リボンで結んだのは親子がはぐれないためと言われています。これには他の説もあります。ナイル川のほとりで行われていた神々の酒宴でテュポーンが現れたというものや、親子の姿は実は人魚とツバメだったなど、様々です。これは魚座がメソポタミア文明に由来するほどの古い星座であることから、数多くの神話が生まれたためです。リボンで結んだとされるV字型も、チグリス川とユーフラテス川の合流点であるという説もあります。
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魚座の人の特徴とは?
魚座は慈悲深く、他人のことを自分のことのように考えてしまう優しさを持っています。何事にも徹底して尽くすタイプです。感情的だと言われがちですが、カンが鋭く、大切な事を直感的に判断する能力に長けています。また自分の内面を深く洞察することが出来る星座です。これは魚座の属性である水の特徴となります。水は色や形がなく、誰かの影響を映しやすいので、他者とのシンパシーが強くなりがちです。そうであるがゆえに、損をしたり悲観的になりやすい傾向もあります。他者の感情を優先するあまり、自分の感情を抑圧することもあります。他者の影響を受けやすく、判断力に欠ける点も特徴です。
支配星は海王星で、星座石はアクアマリン、ラッキーカラーはシルバーとマリンブルーです。相性の良い星座は同じ水のグループであるかに座とさそり座です。