-
天の川の中にある星座
射手座は黄道十二星座の中の第9番目の星座です。射手座の方向には銀河系の中心部があるため、天の川が濃く良く見える位置にあります。おおぐま座の北斗七星のようなひしゃく型を目印にすると良いと言われます。天の川の濃い部分だけに、射手座の周辺にはたくさんの星雲があります。中でも干潟星雲と三裂星雲はユニークな形をしていることで有名です。どちらも星雲の前に暗黒星雲があり、暗黒星雲が大きく伸びて星雲を横切る様子が干潟の様に見えることから、干潟星雲と名付けられました。三裂星雲も前にある暗黒星雲がかぶって星雲が3つに裂けて見えることからその名が名づけられました。どちらも大き目の天体望遠鏡で見ることが出来ます。射手座の恒星数も12個あり、天の川の中で優雅に輝いています。
-
射手座の神話
射手座のモデルはケンタウロス族のひとりであるケイローンです。ケイローンの父は時の神クロノスですが、妻の目を盗んでニンフのフィリアに会いに行くために馬に変身していました。このためクロノスとフィリアの子供であるケイローンは半人半馬の姿で生まれたのです。神の子であったため、荒っぽい性格のケイローン族の中では賢く聡明で、例外的な存在でした。ケイローンは太陽神アポロンやその妹の月の女神アルテミスから手ほどきを受けて、音楽、医術、予言、狩猟などの様々な技術を学びました。そして賢者として尊敬されるまでになり、ヘラクレスやカストルなどの英雄たちにも教育するまでになったのです。
しかしある時ヘラクレスの放った矢が誤ってケイローンの足に当たってしまいました。ヘラクレスの矢には彼が倒したヒドラの毒が塗られており、この毒によってケイローンは苦しみます。神の子であるケイローンは死ぬことのない体なのです。
しかし毒によって死ぬことも出来ずにもだえ苦しむ姿は見るに堪えないものでした。見かねた大神ゼウスが彼の不死を解いて、その死を悼み天に上げて星座にしたのです。
-
射手座の人の特徴とは?
天真爛漫な性格で明るく、突進するような行動力と、豊かな経験や知識を欲しがるたくましさがあります。より広く、深く、遠く、多く、しかも素早い行動力で目的に向かって突き進みます。これは支配星である木星の影響と言われます。その一方で深い見識と思考力を持ちます。ただし論争好きで相手を追い詰めるたり責任のある立場を拒否する面もあります。時に常識やモラルを軽視する傾向があり、他者から反感を買うこともあります。
支配星は木星で、相性の良い星座は同じ火のグループである牡羊座と獅子座。星座石はトパーズ、ラッキーカラーは藤色とワインレッドです。